2014-10-28

中国分析 アジアから世界を伺う中国の真意は?~シルクロード経済構想をどう見る?(1)~

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前回は、BRICS開発銀行を通じてロシアに接近する習近平中国について検討しました。今回は同じく、米国覇権と対立するもう一つの構想「新シルクロード経済構想」について分析します。

まずは、こちらの記事からご紹介します。

中国は、西方路線をとり、ロシア、ドイツ、インドと連合を組む

 中国は西側に進路をとりました。ユーラシア大陸の向こうにはドイツがあります。中国は、近くの日本ではなく、ドイツを経済・産業のパートナーにすることにしたのです。ドイツも中国を経済・産業のパートナーにすることにしました。中国とドイツはユーラシア大陸を横断する鉄道を建設することを検討し始めたようです。ユーラシア大陸の北にはロシア、南にはインドがあります。中国、ロシア、インド、ドイツを4本の柱とするユーラシア協力体制づくりの方向へ進み始めています。

ここでいう中国とドイツ、ロシアを繋ぐ構想として、習近平中国主席が掲げる「新シルクロード経済構想」があります。

中国の習近平主席、「シルクロード経済ベルト」を提唱

2013年9月18日

中国の習近平主席は9月7日、訪問先のカザフスタンの大学での講演会で、「シルクロード経済ベルト」と呼ぶ中央アジア諸国などとの経済協力の構想を明らかにした。「人口30億人のシルクロード経済ベルトの市場規模と潜在力は他に例がない」と述べ、太平洋からバルト海に至る物流の大動脈の整備や、人民元と各国通貨の直接交換取引の拡大を挙げた。
中国と中央アジアのほか、ロシアやインド、パキスタンなども含めた広範な地域を想定しているとみられる。

中国の意図を検討する為にまず、シルクロード経済構想とは何なのか、検討します。

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