2014-10-14
中国分析~BRICS開発銀行設立をどう読むか?~
中国内の派閥闘争はこのシリーズ前稿(「習近平は単なる操り人形に過ぎないのか、それとも・・・!?」)の様な状況だが、国内状況だけでは、中国が進む方向、金貸しが中国をどうしようとしているのか?は見えてこない。
国際金融勢力の影響を把握するためにも、今回は、国際政策に目を向けてみたい。
中でも「BRICS開発銀行」は代表的な中国の国際戦略の一手でしょう。
今回は、ここを切り込んで見ます。
中国の対IMF戦略は抜け目がない、全方位的な戦略とも言い得る。
アメリカの凋落と重ね合わせると、中国の国際戦略の実現可能性が伺える。
太平洋のTPP経済圏、EU経済圏、二つの経済圏の中間、ある意味、アジアは経済圏の空白地帯だ。
代表をインドから選出し、本部を上海に置くBRICS開発銀行は、この経済圏の空白に立ち上げることになる。
中国は、同時に「シルクロード経済圏構想」も打ち立てている。アジアを東西に横断する陸路経済インフラの整備構想だが、その西端はEUへ繋がり、なんともきな臭い政策でもある。
【BRICS開発銀行設立を読み解く切り口】
1.「BRICS開発銀行」を主導した中国は、何を意図しているのか?
2.習近平が訪欧した直後に「シルクロード経済圏構想」を打ち出したのはなぜか?
3.ノーベル賞経済学者スティグリッツが、BRICS開発銀行設立を絶賛しているのはなぜか?その裏には?