2022-05-30
金貸しの起源、【米貸し】って何?
日本最古の銭は、飛鳥時代に鋳造された富本銭とされています。
「金貸し」という職業もそのとき同時発生的に誕生したと考えられています。
しかしその起源は日本ではお金が流通する以前から、人民に米を貸し付けて利息を稼ぐという「米貸し」という行為を中央権力が主催していました。
日本では米は、弥生時代の紀元前400年頃から作られていたとされています。
現在でも「米の中には7人の神様がいる」と言われるように、米は神聖なものとして扱われ、神に捧げるため神聖な蔵に貯蔵されるようになりました。
その稲は特別な能力を持っていると考えられ、毎年春の作付のときに初穂を貸し出し、秋の収穫が終わると、富をもたらしてくれた神へのお礼として、借りた種籾に利息分を付けて蔵に返すという習慣ができました。
また米は保存のきく穀物であるため、広く貯蔵庫が作られるようになっていきました。 そして大化の改新のころには、貯蔵された米を貸し出すようになったのです。この米貸しは「出挙(すいこ)」と呼ばれました。