2008-01-16

中地震が続く、サブプライム発の欧米金融危機

住宅バブルの崩壊(サブプライム)発の欧米金融危機が進行し、また、中地震が起こった。米国の代表的な銀行、証券会社の2007年第四四半期の大幅損失決算である。 
 
米国の企業は、四半期毎に決算数字を公表する事が義務付けられている。そして、2007年第四四半期(10−12月期)の決算発表日を迎えた。 
 
米国大手銀行のシティグループが、2007年10−12月期決算で、235億ドル(約2兆5000億円)の損失を計上。大手証券会社のメリルリンチが、同じく2007年10−12月期決算で、150億ドル(約1兆6000億円)規模の損失。 
 
両社は、これらの損失により、自己資本の巨額な減少を招く為に、急遽、海外の大金持ちや銀行、政府系ファンドの出資を要請している。 
 
日本経済新聞社とロイターの記事から、追ってみた。 
 
先ずは、シティグループ 

●米シティ、サブプライム損失2兆5000億円(1月16日・日経新聞) 
 
大手銀行、シティグループは15日、2007年10—12月期決算で、信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)に絡み、235億ドル(約2兆5000億円)の損失を計上したと発表した。資本不足に陥るのを防ぐため、シティはシンガポールや中東から合計で200億ドルを超える出資を受け入れる。  
 
追加損失計上が続いているのは、金融市場でサブプライムローン関連の証券化商品の価格下落に歯止めがかからないため。シティの10—12月期損失の大半は有価証券の評価損で、計181億ドル。さらに消費者ローンの貸倒引当金の増加などで54億ドルを計上した。シティは7—9月期にも64億ドルの関連損失を計上しており、合計の損失は約300億ドルに達した。

●シティ追加増資100億ドル—米紙報道(1月14日・日経新聞) 
 
米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は14日、米大手銀シティグループが100億ドル(約1兆800億円)超の出資を受ける見通しだと報じた。サウジアラビアの富豪、アルワリード・ビンタラル王子のほか、シンガポール政府投資公社(GIC)やクウェート投資庁などが増資を引き受ける。また昨年10—12月期決算で信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)に絡む200億ドル(約2兆1600億円)超の損失を計上。年間配当の5割削減や2万人超の削減も打ち出すという。 
 
報道によると、15日に同期決算と併せて増資計画やリストラ策を発表する見込み。シティは昨年11月にアラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ投資庁から75億ドルの出資受け入れを決めたばかりだが、損失拡大に伴い財務基盤の強化に向けた追加増資の必要が指摘されていた。

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  投稿者 leonrosa | 2008-01-16 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨7 Comments »