2011-12-12

「ユーロ統合」どうなる?〜第5回 EU首脳会議〜

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写真はこちらからお借りしました。
「ユーロ統合」どうなる?を扱っています。
第一回〜ユーロ統合したのはなんで?
第二回〜ユーロ統合の構造的欠陥
第三回〜ユーロ国の現状〜
第四回〜ユーロ共同債・財政統合は可能か〜
■12月9日のEU首脳会議が行われました。
EU首脳会議、財政規律強化で合意も全加盟国の条約改正は断念より

欧州連合(EU)首脳会議は9日、ユーロ圏の財政規律強化で基本合意した。ただEU加盟27カ国による基本条約改正では合意できず、ユーロ圏17カ国と参加を希望する国のみで政府間条約を目指すことを決めた。
会議は8日夜から10時間にわたって行われたが、具体的な成果には乏しく、財政規律強化のための「財政協定」への決意を示すにとどまった。
欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は、この日の決定について「財政協定」に向けて一歩前進したと指摘。「ユーロ圏加盟国の経済政策の規律強化と財政協定の良い基盤となる。今後さらに肉付けが必要だ」と述べた。総裁は債務危機の克服には財政協定が必要だと主張している。
独仏首脳は当初、EU全加盟国による条約改正を通じた財政規律の強化を望んでいたが、英国とハンガリーが反対したため、ユーロ圏17カ国と参加を希望する国のみで政府間条約を目指す方針に転換した。両首脳は最大で25カ国が政府間条約に参加する可能性があるとしている。
サルコジ仏大統領は「27カ国による基本条約改正が望ましかったが、友人である英国の立場を踏まえ、実現に至らなかった。17カ国の政府間条約を通じて実施することになるが、他の国も参加可能だ」と発言。
EUのファンロンパイ大統領は「現在よりも自動的な制裁の発動を通じて、過剰赤字の是正手続きを強化することになる。加盟国は予算案を欧州委員会に提出する必要が生じる」と指摘。「政府間条約は、本格的な条約改正に比べてはるかに迅速に承認・批准が可能だ。信認の回復にはスピードも非常に重要と考えている」と述べた。
<ESM、IMF>
欧州金融安定ファシリティー(EFSF)の後継となる欧州安定メカニズム(ESM)については、発足を2012年7月に前倒しすることを決定。資金力の上限を5000億ユーロに制限し、銀行免許も付与しないことも決めた。
首脳会議では、国際通貨基金(IMF)の債務危機対応を支援するため、EU加盟国が相対融資を通じて最大2000億ユーロをIMFに拠出することも決定。うち1500億ユーロはユーロ圏加盟国が拠出する。
金融市場は、首脳会議の結果を好感する展開とはなっていない。株価や商品価格は会議の結果発表前から下落。ユーロも引き続き軟調に推移している。

この首脳会議によってユーロはどうなるのでしょう? 🙄
いつも読んでいただきありがとうございます。

(さらに…)

  投稿者 bonbon | 2011-12-12 | Posted in 08.金融資本家の戦略186 Comments »