2013-05-29

貨幣はどこから生まれてきたのか? 西洋編 第1回:4000年も前からシュメールで価値の尺度として使われていた”銀”

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これまで数年に亘って上昇基調にあった金(ゴールド)が、4月15日のニューヨーク市場で突然に大暴落しました。下げ幅は2日間で200ドル超で、これは1980年以来の記録的下げ幅です。

金が一オンス1334ドルまで売られ、引けは1352ドルとなっていましたが、トレーダーの中には「失踪」したものが出たとも言われる位、大混乱に陥っています。
 
銀も12%を超える暴落となっており、もはや売りが売りを呼ぶ状態になっており、市場はパニックに陥ってきています。
 
今までのETFバブルが崩壊してきたもので、今後、何度も指摘していますが、金は一オンス900ドル台にまで下落し、そこで一旦は「休憩」するでしょうが、その後は600ドル台にまで下落し、ETFバブルが終わります。
即ち、高値から3分の一になって、相場が落ち着くことになります。
 
また今の円安が終わり円高に向かうことになり、一ドル85円台に向けて円は急速に買われるかも知れませんが、不確定要素があまりにも多く、いつ何時、破壊が起こるかわからない状態になっています。
 
この破壊は金・銀・原油・穀物相場の崩壊で、新興国・オーストラリア・NZ経済の打撃からこれら通貨の急落を招きます。

「暴落(金:1334ドルまで)金と銀が暴落の危機。」より
 
金の暴落が問題視されるのは、金が貴金属の中でも特別な位置にあり貨幣と同等の価値を持っているからで、’01年以降の金価格の異常な高騰も含めて、この間の金価格の動きは貨幣価値自体の信認が揺らいでいることを示しています。
 
さて、”金が貨幣と同等の価値を持っている”というのには歴史的な背景があり、’71年のニクソンショックが起きる前までは、紙幣は”金兌換紙幣”と呼ばれ、紙幣を銀行に持っていけば金と交換することができました。    
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(1963年に発行された20ドル紙幣ですが、丸囲の部分に「要求に応じて持参人に支払います」と兌換紙幣であることが記載されています) 
 
金と紙幣が交換できるのはなぜなのか、紙幣が登場した経緯をみてみると、その理由が明らかになります。
 
続きの前に  いつもありがとうございます

(さらに…)

  投稿者 watami | 2013-05-29 | Posted in 08.金融資本家の戦略No Comments »