2015-08-21
金貸し勢力のスパイの証言(6)~血塗られたソ連情報機関の歴史~
ここからは、各国の対外情報機関=スパイの歴史について見ていきます。
ほとんど馴染みのない世界ゆえ、とても興味がそそられます。
ロシア→イギリス→アメリカ→ドイツの順に見ていきます。最後には、予想もつかない展開が待っています。まさに『金貸しの手によってつくられた歴史が「正史」』を目の当たりにするでしょう。
まずはソビエト=ロシアのスパイの歴史からです。
「伝説の秘密諜報員 べラスコ」(高橋五郎著)を基に転載紹介
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◆血塗られたソ連情報機関の歴史
国家機関としての対外情報機関が設置されたのは、世界的には約百年前だといわれる。しかし広義に言うスパイ情報活動の始まりとなれば、ギリシャ・ローマ帝国の時代にまでさかのぼる。いわゆる王様の横に控える“シークレット・サービス”などもスパイの範囲に入るだろうからだ。
ドイツの場合は1800年代で、ロシアが1880年、英国が1900年代で、米国は1947年に中央情報局(CIA)を誕生させた。その後機構改革や組織再編を繰り返して、各国のそれぞれが今日に至っている。先進国の公的対外スパイ活動暦はまだ百年前後なのだ。そして二十世紀は国家の組織的スパイがいっせいに活動を開始した世紀だった。では、ここで各国の対外情報機関の軌跡と特徴をまず、ソ連、英、米、そしてドイツの順でざっと眺めてみよう。