2019-06-25

国際情勢の大変動を見抜く!-18~国家の歴史とは国家に金を貸す者の歴史~

菅 アタリ

今回もジャック・アタリの続きです。

彼は金貸しの手先として、金貸しの将来構想を代弁した本を書いている。

 

彼は著書の中で、アメリカドル崩壊は彼らも避けられないものとして、次の世界を創造しようとしている。それは、世界の債務の返済を世界中の人々の貯蓄でファイナンスする「世界修復基金」の設立、世界単一通貨、世界中央銀行、地球財務機関の設立で、つまり世界政府樹立が彼らの次なる目標。

 

グローバリズム市場化を推し進めてきたアイン・ランド、ブレジンスキー、そしてジャック・アタリの主張は一貫して、「経済は市場の調整に任せておけばうまくいく。国家は市場に関与してはならない」というもの。その帰結が債務による国家存続の危機。

 

るいネットに市場の正体を言い得て妙な表現がある。以下に紹介する。

>市場は、云わば国家というモチに生えたカビである。カビがどんどん繁殖すれば、やがてカビ同士がくっつく。世間では、それをグローバル化などと美化して、そこに何か新しい可能性があるかのように喧伝しているが、それも真っ赤な嘘であって、市場が国家の養分を吸い尽くせば、市場も国家も共倒れになるだけである。国債の暴落をはじめ、その可能性は充分にあると見るべきだろう。

『超国家・超市場論11 市場は社会を統合する機能を持たない』

 

市場を放っておくということはこういうことだ。

現在市場というカビは国家という国家にはびこり、それがくっついて繋がろうとしている。

次の金貸しの構想は、なんのことはない、濃淡あるカビを全部まるめて、残った養分までをも吸い取ろうとしているだけ。より広く深く侵入させようとしている。それが世界中央銀行であり、世界政府である。

犠牲になるのは庶民。将来の姿が創造できる。世界市民はその末端まで命を吸い尽くされることは明らかだ。

 

 

『世界を操る支配者の正体』(馬渕睦夫 著)からの紹介です。

 

*************************************

■国家の歴史とは国家に金を貸す者の歴史

 

2010年に書かれた『国家債務危機』において、アタリは国家債務と金融市場の関係を論じています。この本で金融市場の実態には触れずに金融市場の力が国家よりも上にあるとの前提で解説していることに、注意する必要があります。「金融市場は国家の枠に収まらない。国家を超えて存在している」ということが暗黙の前提になっているのです。

 

アタリは国家(債務)と金融市場をあくまで対立的にとらえています。「現在、唯一確かなことは、西側諸国全体が、国家と市場が睨み合う一触即発の危険領域に、足を踏み入れたということである」として、国家(政府)は債権者の思考・戦略・懸念を熟知することが非常に重要であるので、「市場の共感によってこそ、国家のサバイバルは可能となる」と断言しています。これは、今後多額の債務を抱える国家が存続できるか否かは、市場(債権者)の意向次第だという強迫に受け取れるのです。債権者勢力がアタリを使って国家に挑戦状をたたきつけていると読むことが可能でしょう。

(さらに…)

中国経済は、既に坂を転げ落ちているのか?

IMFは今まで、中国経済は健全で成長中ですとの中国政府発表の経済データーを「信じます!」と云って、、中国政府を支援するかのような発表を続けていた。

ところがここに来て、「3年後に中国が経常赤字に成る」との予測をIMFが発表した。

中国の主たる資本家は、中国国家を見切ってすでに海外に資本を移し終わっているとの噂もある。
一方で5Gの技術、IT技術ではでは既にアメリカをぶっちぎって先端を走っている。(だからアメリカが焦って邪魔をしている)
一路一帯は苦戦している? アフリカは既に中国が資本支配している?
欧州の大手企業も中国資本に買い占められている?

中国は、様々な利権の嵐が吹き荒れており、共産党の中核もコントロール不能になっているのかもしれない。

プラスもマイナスも巨大な渦を作り、実体が見えないまま、巨漢の中国は、沈み始めているのか?

◎http://www.thutmosev.com/archives/80216417.html#more 世界のニュース トトメス5世 より~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

中国は2022年に経常赤字転落、IMF予想の残酷な未来

爆発的に増えた中国の経常黒字がマイナスになろうとしている

7ca45ec0
画像引用:中国の経常収支が危ない。http://yurulu.net/retire/china-risk-1903/

■中国は万年赤字国家になる

韓国が2019年5月の経済統計で、7年ぶりの経常赤字に転落したのが話題になっていました。
赤字額は6億6000万ドル(約710億円)で、多い月は100億ドル以上の経常黒字になるので、すぐに回復すれば問題ないレベルです。

次に経常赤字になりそうなのは中国で、国際通貨基金(IMF)は2022年に中国は経常赤字になると警告している。

2019年4月8日に発表された定例のIMF世界経済見通しでは、中国の経常収支が2022年に赤字になり、その後も赤字が続くと書かれている。

IMFといえば「中国の代弁者」のように中国政府発表の経済統計を追認してきた機関でした。
リーマンショックの頃、あらゆる経済統計全てマイナスだったのに、中国は7%以上成長したと発表しました。
世界中の経済専門家は「嘘だ」と指摘したが、IMFが中国の発表をコピペして発表し、お墨付きを与えた格好になった。

IMFはこれほど中国とズブズブの関係で、中国がどんなデタラメ発表しても自動的に追認してきました。
IMFの理事達は北京でよほど美味しいものを食べさせてもらったのか、家や車やヨットなどを買ってもらったのでしょう。

多少の変化が見られたのは2016年のIMF年次報告で、「中国はGDP成長目標を辞めないと深刻な事態に至る」と警告しています。
IMFによると中国の経常黒字のピークは北京五輪とリーマンショックの2008年で、年4000億ドルもの経常黒字でした。

その前の2006年は2500億ドル、2004年は1000億ドル未満、2009年には2500億ドルに再び縮小しています。

■減り続ける外貨準備の謎

2017年までは1500億ドル前後の経常黒字を維持してきたが、2018年は500億ドル以下に急落しました。
2019年は少し増えて600億ドルほどになるが、2021年にゼロになり2022年に赤字になります。(IMF予想)

中国の貿易は黒字なのですが、不思議なことに貿易で得たはずのお金が中国の銀行に振り込まれていない。
2009年から2018年までの10年間で経常黒字は約2兆ドルだが、対外純資産が7400億ドルしか増えていない。

貿易などで得たはずの1兆2千億ドル(約130兆円)、年間10兆円以上の外貨がどこかに消失してしまった。

日本の場合も外国で稼いだ金はすぐに円に交換されないが、この場合は対外純資産が増える。
中国の場合はドルから人民元に交換されておらず、かといって対外純資産も増えていない。

消失する年間10兆円は原油や鉱山などを買って「爆損」したのか、どこかの独裁政権に軍事援助したとか、公にできないような事に使われている。
一部は共産党や軍幹部などが着服して海外資産として保有しているとも言われている。

とはいえ消失金は経常赤字の一部に過ぎず、海外旅行に伴う旅行支出は2018年に26兆円の赤字を記録した。

中国の貿易黒字は2008年に2,954億ドルだったが、2018年は3517億6000万ドル、増えてはいるが世界貿易での比率としては減少している。
2008年の経常黒字は4,261億ドルだったが、2018年1月から6月は283億ドルの赤字で、通年で多少の黒字を維持したに過ぎない。

サービス収支が年20兆円以上の赤字で所得収支も赤字、金融収支も赤字で、これらの赤字を貿易黒字だけで補填している。

この結果中国からのマネー流出が起きていて、外貨準備は10年間で130兆円も減少しました。
また2008年に約1兆ドルだった対外純資産は2018年に2兆ドル未満にとどまっており、この間GDPは2.7倍、経常黒字は累積で3倍近く増えている。

これも稼いだはずの100兆円以上がどこかに消えた事になり、杜撰な経済運営が明らかになっている。
(以上引用)~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
by 猪飼野

  投稿者 dairinin | 2019-06-25 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨No Comments »