2018-10-28

迫りくる大暴落と戦争刺激経済-4~米長期金利の上昇は国債バブルの崩壊を意味する~

パウエル議長

米長期金利がじわじわと上昇している。これは先々の国債バブルの崩壊を意味するとのこと。

金利上昇の要因は様々あり、トランプ大統領が公約にていた大幅減税も影響しているとのこと。

興味深いのは、この減税の財源の一部は、資産家達がタックス・ヘイブンに逃がしていた逃避資産に目を付け、それを国内にもってこさせ課税を行ったとのこと。中々痛快なことをやるものだ。

金貸しの温床にメスを入れるということは、反金貸し=反グローバリズムの姿勢を鮮明にアピールするものとなっている。

今回の国債バブル(→崩壊)の仕掛けもにも大いに関与しているものと思われる。

半年前の分析に基づき現在進行形の経済情勢を眺めてみると、いろいろな発見がある。

 

『迫りくる大暴落と戦争“刺激”経済』(副島隆彦 著)からの紹介です。

 

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■米長期金利の上昇は国債バブルの崩壊を意味する

アメリカの長期金利、すなわち、国債の利回りがじわじわと上昇している。2月5日の暴落の直前には、2.5%だったものが2.94%にまで0.4%もポーンと上昇した。この長期金利の上昇は、国債(ナショナル・ボンド)を筆頭とする債券が市場で大きく売られたからだ。株の暴落に過剰反応したファンドの投げ売りが、債券市場にまで広がって長期金利の上昇につながった。

 

次の記事にあるように、リーマン・ショック【2008年9月】からちょうど10年がたつが、この10年間の間に世界的な金融緩和政策(ジャブジャブ・マネー)のために維持されてきた債券バブルが、ついに崩壊を始めたと考えるべきだ。株の暴落も債券バブルの破裂もすべて、政府(財務省)と中央銀行が、信用創造(クレジット・クリエイション)の美名のもとで、禁じての勝手な、実体経済を無視したマネー創造(マネー・クリエイション)をやったことで起きつつあるのだ。

(さらに…)