2013-08-09

スノーデン事件は誰が仕掛け、何を意味するのか?

現在、アメリカ中央情報局(CIA)やアメリカ国家安全保障局(NSA)が行ってきた通信傍受の実態が次々に暴露されています。元CIA職員であったエドワード・スノーデン氏の内部告発によります。
この告発に、全世界からの注目が集まっています。
日本を含む38ヶ国の大使館に盗聴器を仕掛けて重要情報を盗み聞きしていたことに始まり、大掛かりなものでは、大手のIT企業から情報提供を受けて、企業情報や個人情報を取得・傍受していたこと、さらにはそこで得た情報を、企業や国家戦略に存分に生かしていたことなどが現在進行形で次々に明らかにされ、米国に対して厳しい非難が向けられています。
スノーデン氏は米国から追われる身となり、現在はロシアに亡命申請して一時的に受け入れられている状況です。そして、そのことが原因で、米国とロシアの関係は急速に冷え込みつつあります。
一方で、CIAやNSAは今回の内部告発前から、通信傍受を積極的に行ってきていることは、以前からインターネット上で指摘されていた事実でもありました。
では、なぜ、今回大々的に米国の通信傍受の実態が暴露されるに至ったのか?
その背景、そして金貸しの思惑も含めて深く迫ってみたいと思います。

%E3%82%B9%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%87%E3%83%B3%E9%A1%94%E5%86%99%E7%9C%9F.jpg
【写真】エドワード・スノーデン氏

続きはポチッとご協力お願いします

にほんブログ村 経済ブログへ


◇スノーデンは何をリークしたのか?
スノーデンが暴露したのは、NSAの盗聴の実態と手口です。
NSAがアメリカを含める世界中のインターネット・電話回線の傍受を行っていたことを明るみにしたのです。
電話では、双方の番号、通話に利用されたカード番号・通話時刻・位置情報などを、インターネットでは、「PRISM」といわれる閲覧システムで、メールやチャット、動画、写真、ファイル転送、ビデオ会議などを傍聴していたことをリークしました。
さらに、NSAが通信傍受しやすいよう、MicrosoftやYahoo!、Google、Facebook、PalTalk、YouTube、Skype、AOL、Appleなどが協力させられていたという内容もあります。
また、NSAは日本を含めた38カ国の同盟国の大使館に対しても盗聴を行っており、暗号機能付きのファクス内に盗聴機と特殊なアンテナが仕組まれ、約90人の職員のパソコン内のデータ全てをのぞき見る手法で実施されていたという驚きの内容もありました。
様々な方法で世界中でハッキングを行う為、外国との共同作戦のための専門の委員会がNSAに設置されているなど、NSAが持つ情報傍聴の為のネットワークと手口を大っぴらに暴露したのです。
スノーデンは、機密情報をリークしきったわけではないようです。
まだ、NSAに関する機密情報を握っており、スノーデン自身に危険が及べば全ての情報が明るみなるよう仕組んでいるというのです。

NSA.jpg
【NSAの画像】画像はこちら

◇スノーデンの逃亡経過と現在の状況
スノーデンは2013年6月に香港に現れ、記者会見で上記の情報を暴露。
当然、米国からの逮捕命令を受け、アイスランドやエクアドルなど20カ国弱の国への亡命を模索しながらモスクワ空港へ身を移し、最終的にはロシアへの亡命を申請したのでした。
そしてロシア当局は、8月1日スノーデンに1年間の一時亡命を認めました。
1ヶ月以上にわたって滞在したモスクワ空港を離れ、ロシアに入国。
NSAの元局員であるほか、米中央情報局(CIA)の元職員などの経歴を持つ有用なスノーデンに、ロシアSNS最大手企業やロシア上院から声がかかっています。
ところで、今回の事件により(少なくとも表向きの)米ロ関係が深刻な状況に陥りそうです。米民主党のシューマー上院議員は、来月の20カ国・地域(G20)首脳会議の開催地をロシアのサンクトペテルブルクから変更することを検討するようオバマ米大統領に促しました。
 9月初旬に予定されている米ロ首脳会談も中止が検討されているようです。ホワイトハウスは、引き続きロシア政府に身柄の引き渡しを求めていく方針ですが、シリア問題や今回の事件で米ロの対立が冷戦以降最悪に陥っているとマスコミは報じています。
なお、ロシアへの亡命が決定した翌日、米国政府はアルカイダが攻撃を計画しているとして(アルカイダ幹部の会話を盗聴したらしい)渡航警戒情報を出しましたが、NSAの活動を正当化するのに必死なようです。

OBAMA-SNOWDEN-PUTIN-USED-03-08-13.jpg

◇スノーデンとは何者なのか?
アメリカ諜報機関の不正を暴いたスノーデン氏。その勇気ある行動、ロシアとの関係など、とんでもない使命を担うエージェントであるとの想像も膨らみます。しかし、彼は歪んだ正義感とプライドを持つただのアメリカ人オタクでしかないのでは?
沿岸警備隊の父と裁判官職員の母、弁護士の姉という厳格な家庭に育った彼。幼少期に母親から十分な愛情を得られなかった非充足があり、人間関係をうまく築けず、ネットやアニメなどへ傾倒。高校生活もうまくいかず中退。
当時、友人とともに運営していたアニメサイト(画像)に彼は次のように綴っています。「ジャパニーズ、銃、女の子、女の子を引き付ける少女っぽい自分の容姿が好き」「子供の頃に十分抱き締めてもらえなかったため、傲慢で残酷に振る舞う」

%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0.jpg

社会的不適応。その不全の矛先は親には向けられず、社会への不満と正義へと転化します。イラク戦争勃発時には志願兵となりますが、根っからのオタク。軟弱な体質がたたり、訓練中の事故で参加できませんでした。尊敬する父の姿と重なる役割での失敗。それは彼の屈折した性格をさらに歪めたはずです。
そして、社会に対する挑戦的で注目度の高い、劇場型犯罪へと彼を駆り立てることになります。日本でも無差別殺傷事件や警察へ挑戦状を送ったIT犯罪者などと同類。彼は、オタク生活の中で培った情報技術を買われてNSAやCIAを渡り歩く中で、いつかどこかで世の中で注目を浴びる自分の姿を想像しながら過ごしていたのではないでしょうか。
いまや、スパイ世界は情報技術が不可欠で、この手の人種の坩堝でもあります。それだけに、何をしでかすかわからないというリスクを孕んでいます。脚光を浴びる演出があれば、自国を売り、敵国に協力する申し出にも簡単に乗ってしまうのです。
◇この事件は誰が仕掛け、何を意味しているのか?
このような「社会的不適応」のオタクが、なぜ一躍世界の脚光を浴びるような舞台に登場することになったのでしょうか?彼が機密情報をどのように入手したのかを見てみましょう。
耕助のブログより

スノーデン氏はNSAで勤務している時にそのスパイ行為を知り、作業を請け負っている民間企業ブーズ・アレン・ハミルトン社に数カ月前に転職して証拠を入手した。言い換えると、政府が国家機密だというものに民間企業の一契約社員がアクセスできたのである。
あらゆることが民営化されたアメリカでは、政府のスパイ活動の一部をブーズ・アレン・ハミルトン社という軍事秘密情報企業大手が請け負っており、その親会社はカーライル・グループという投資会社だ。

スノーデンの情報入手源となったブーズ・アレン・ハミルトン社の親会社カーライル・グループとは、かつてパパ・ブッシュやあのウサマ・ビン・ラディンの父親が投資家として名を連ねている。また、イラク戦争を引き起こした子ブッシュが1989〜1994年に理事を務めている。つまり、戦争屋=ロックフェラー・ブッシュ一派肝いりの投資顧問会社です。
戦争で儲ける人たち〜ブッシュを支えるカーライルグループ〜

carlyle_bush.jpg

スノーデンは、この戦争屋系列の諜報会社に入り込み、わずか数ヶ月で機密情報を持ち出し逃亡したことになります。従って、スノーデンがNSAから持ち出し抱えている情報も、主要に戦争屋系列の重要機密情報ということになります。
これは、初めから意図された策略であり、仕掛けたのはアンチ戦争屋勢力であることが容易に想像できます。スノーデンが高度なハッキング技術を獲得したのは、CIAからハミルトン社に移る前の3〜4年、NSAとも契約しているDELLにいた間だということです。
(ちなみにDELLの創業者マイケル・デルもユダヤ人)
ただの高卒のオタクがCIA→高度なハッキング技術を習得→ハミルトン社→NSAに簡単にアクセスできたのも、香港→ロシアという逃亡が容易に実現されたのも、明らかに出来すぎである。おそらく、CIA内部に手引き者=仕掛け人がいて、この歪んだ正義感を持つ若者に目をつけ、情報暴露の実行犯として利用したと考えるのが自然です。つまり、この事件は、スノーデン氏がCIAに就いたあたりから周到に用意された、戦争屋勢力潰しのリーク劇と思われます。
今後、支配勢力同志の情報暴露合戦は今後ますます激化していくと思われます。そしてそれは、金貸しの実像が大衆にも明らかにされる過程であり、それ自体が金貸し支配が自滅構造に陥っていることを示しています。

List    投稿者 wabisawa | 2013-08-09 | Posted in 未分類 | No Comments » 

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.kanekashi.com/blog/2013/08/2041.html/trackback


Comment



Comment