2013-08-31

金貸し、窮地の暴略 その4 〜金貸し支配を揺るがす勢力の台頭〜




 前回の記事では、近年の市場の縮小から金貸し勢力が窮地に陥る必然構造が明らかにされました。(金貸し、窮地の暴略 その3 〜窮地に陥る必然構造)ロスチャイルド、ロックフェラーという金貸し二大勢力が潰し合いで消耗する中、金貸し支配の世界からの脱却をはかる勢力が台頭してきています。今回は、反米勢力や金貸しに対抗しうる勢力に焦点をあててみたいと思います。

◆ 世界の反米勢力




【中南米】度重なるアメリカの仕掛けた軍事クーデターにもかかわらず、キューバのカストロ政権、ベネズエラのチャベス政権、ボリビアのモラレス政権を皮切りに左派政権が次々に誕生しました。中でもブッシュを悪魔呼ばわりしたチャベス大統領は世界中の反米諸国やロシアとの軍事同盟や中国との経済的な結びつきを強めました。

【イラン】資源の豊富な中東へも、アメリカは干渉しています。特にイランでは、その石油利権の略奪を目論むアメリカの度重なる介入で反米デモが頻発しています。先日退陣したアフマディネジャドは特に反米路線を強め、チャベスと反米共闘を約束するなど中南米の反米政権とのつながりを強化したほか、ロシアや中国にも接近しています。

【リビア】「反米のアイドル」カダフィは、1969年のリビア革命以前には国際石油資本が国内の石油開発をおこなっていたのを、革命後すべて国有化しました。その後潤沢な石油で国内経済を活性化させ、国民に評価されていました。

 チャベス、カダフィは殺害され、アフマディネジャドは今年退陣しました。このことは、彼らがそれほどまでに(潰さなければならないほどに)危険視されている、それだけの勢力になっているということです。反米路線の世論は世界中に広まっていることは確かでしょう。この流れが潰されずに欧米に対抗しうるかは、彼らが接近している二大国———中国とロシアがどう動くかにかかっていると言えます。

(さらに…)

  投稿者 banba | 2013-08-31 | Posted in 07.新・世界秩序とは?No Comments »