2011-11-11
エネルギー市場はどうなっている?(9)〜ロスチャイルド家のエネルギー戦略
「エネルギー市場どうなっている?」シリーズは、これまで資源毎の覇権勢力を解明し、前回の中間整理ではロックフェラーを追いつめたロスチャイルドと新興勢力ロシアの争いになりそうだとまとめました。
今回はエネルギー市場における覇権を拡大中のロスチャイルドの今後の動きを解明する上でキーマンとなる男、「ナサニエル・フィリップ・ロスチャイルド」に焦点を当てていきます。
ナサニエル・フィリップ・ロスチャイルド(以下ナサニエル)は英ロスチャイルド家、5代目当主になる予定。1971年生まれの40歳とまだまだ若い。
ナサニエルを紹介する前にまず、父の現在の英国ロスチャイルド家当主、ジェイコブ・ロスチャイルド男爵を紹介します。
1980年以後のファイブ・アローズ証券会長を務める。J・ロスチャイルド・ホールディングス社長。ロスチャイルド投資信託(RIT)キャピタル・パートナーズ会長として、投機家ジョージ・ソロスらの金価格操作やヨーロッパ各国の企業買収、CIAレポートなどに関係してきたと言われている。
しかし、この間の1990年代には、ディビッド・ロックフェラー(シティグループ、エクソン・モービルのオーナー)、ジョン・デビッドソン・ロックフェラー4世(ゴールドマンサックス社のオーナー)からの激しい攻勢にあい、劣勢に立たされて、父祖のドイツのフランクフルトに退避して、再起を図ったこともある。獰猛なディビッド・ロックフェラーと違い、穏健なジョン・デビッドソン・ロックフェラー4世とは、親密な関係を保ってきたものの、ビジネス世界では所詮は、敵同士であった。この意味で米国ロックフェラー財閥には、恨み骨髄という。
あれから21年を経て、いまや立場は逆転、ロックフェラー財閥のなかでも、とくにディビッド・ロックフェラーは、リーマン・ショックから立ち直れず、苦難にあえいでいる。
この時期に、ジェイコブ・ロスチォイルドは、長男ナサニエル・フィリップ・ヴィクター・ジェイムス・ロスチャイルドの養成に力を注いでいる。
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