2012-04-07

近代市場の成立過程(1)プロローグ

現在進行中の世界的な市場の縮小と金融バブルの崩壊は、100年に1度の恐慌と言われています。しかし、現在の事態はそれにとどまらず、300年以上続いた近代市場が終焉を迎えているのだと考えられます。
 
市場の“終わりの始まり”は、1970年前後。日本では貧困がほぼ消滅し、物的欠乏が衰弱しました。そのため、需要が実質的に減退し、その需要減を埋め合わせるために、金貸したち支配下の国家は膨大な国債を発行し、その資金を市場に注入して見せ掛けの市場拡大を演出してきました。この構造は程度の差はあれ先進国ではどこも共通です。
 
つまり、人々の意識が根底から変化したことが、金貸しの力でも押し留められない現在の世界大不況の事態を生み出したのであり、この変化は不可逆です。
 
それでは、これまで近代市場を成立させてきた人々の意識とは、なんだったのでしょうか?そして、金貸したちは人々の意識をどう利用し、開花させ、近代市場を生み出し、拡大させてきたのでしょうか?

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今回のシリーズでは、近代市場の黎明期から現代まで、各時代にどのような思想が生み出され、それがどのような意識潮流を生み出し、近代市場が拡大していったのかを探っていきます。
 
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  投稿者 s.tanaka | 2012-04-07 | Posted in 08.金融資本家の戦略No Comments »