2008-09-04
<食料価格の高騰はなぜ起こるの?>その7 金持ち産油国が食糧確保に動き出した
原油の現時点価格は1バレルあたり110.8ドルですが、2007年は69ドル、1998年は歴史的原油安で12ドルで、何と10年間で約10倍にも達しようとしています。今週に入り、ようやく石油価格も一段落する様子ですが。高止まった石油価格の影響は私達庶民の生活に大きな影響を与えています。金持ち産油国の実情を見てゆきます。
湾岸産油国の2008年の石油輸出収入は5,620億ドルと過去最高
湾岸経済研究所から抜粋引用
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ロンドンに本拠を置く国際エネルギー研究センター(CGES)は、月刊石油レポート8月号において、GCC諸国の石油輸出収入は2008年に5,620億ドルと過去最高額を更新するとの見通しを掲載した。これは、2007年の3,280億ドルの71%増、2003年の1,370億ドルの4倍強、1998年の560億ドルの10倍に相当する。5,620億ドルの内訳は、サウジアラビア3,070億ドル(前年比75%増)、UAE970億ドル(同67%増)、クウェート890億ドル(同71%増)、カタール320億ドル(同68%増)、オマーン290億ドル(同70%増)、バハレーン80億ドル(同33%増)である。
サブプライムローン問題で世界経済のリセッション入りが濃厚となる中、GCC諸国のオイルブームは衰える気配がなく、特に建設ブームは不況知らずといった様相です。しかし、気候条件が過酷で不毛な砂漠であるGCC諸国は農業に適していません。世界の食糧生産は気候変動(温暖化)による減産や石油代替エネルギーとしてバイオエタノールの増産で世界的な食料危機が加速している状況の中、食料輸出国の食料輸出規制強化の動きも顕著になってきています。
このような状況において、
金持ち産油国が食糧確保に動き出しました。
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