2008-09-18

<食糧価格の高騰は何故起こるの?> その8 『国内食糧価格のメカニズム』①主食編、麦について

今回は、お米に次ぐ主食第2位の小麦について、その価格決定のメカニズムについて調べてみます。 
 
平成18年の国民一人当たりの小麦消費量は31.8kgで、米の61.0kgに次いで第2位です。
小麦はお米のようにそのまま食べることはなく、パンや麺類などに加工されているので普段はあまり意識していませんが、以外に多いことに気付かされます。
因みに小麦のままで消費されている量は3.0kgだそうです。 
 
日本の小麦の年間消費量600万トン。その約90%が輸入に頼っています。そして、この輸入小麦の価格は、世界市場の影響を直接的に受けざるを得ません。具体的には、シカゴ商品取引所の小麦価格です。 
 
シカゴの小麦価格の動向を見ていくと2007年から急騰しています。 
 
それ以前の20年間は、1トン当たり100ドル前後で推移していましたが、2007年頃から上がりはじめ、2008年2月末には約5倍の1トン当たり470ドルまで急騰しています。
(但し、2008年9月12日現在では、259ドルまで下がって少し落ち着いてはいます。) 
 
kokumotukakaku.bmp 
 
農水省:世界の農産物価格の動向参照 
 
90%を輸入している小麦は、実は全量を政府が一元的に管理しています。そして、輸入は『政府買入価格』、国内への売り渡しは『政府売渡価格』という、独特のメカニズムで決まります。 
 
どのようなメカニズムかを見ていきましょう。 
 
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  投稿者 aruih | 2008-09-18 | Posted in 06.現物市場の舞台裏6 Comments »