2014-02-26

金貸しによる洗脳教育史④〜数万人に1人の天才を発掘するエリート教育の起こり

前々回記事前回記事では、ローマ教皇と神聖ローマ皇帝の対立から、聖書解釈(=神学)あるいはローマ法解釈(=法学)を通じて、各々の権力を正当化する「詭弁能力」を磨くために大学(ボローニャ大・パリ大)が成立した事、そして、大学人とは初めから、最高権力者によって手厚く保護された特権階級だった事を明らかにした。
 
その後、パリ大の流れを汲むオックスフォード大(1167英)、ケンブリッジ大(1209英)、ボローニャ大の流れを汲むモンペリエ大(1289仏)などが誕生。これらを含め、13世紀までに欧州につくられた9大学は「ストゥディウム・ゲネラーレ」と呼ばれ、神聖ローマ帝国の優秀な学者を集めた学究組織として、初期のボローニャ大・パリ大を上回る特権を与えられた。
 
さらに、14世紀にはイタリアを中心に14の大学が、15世紀までには現在の欧州の主要大学がほぼ設置され、聖職者や高級官僚への登竜門としての地位を確立した。
 
今回は、15世紀の英国で創設され、オックスフォード、ケンブリッジを超えるエリート校となった「イートン・カレッジ」を中心に見ていく。

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イートン・カレッジ全景

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  投稿者 s.tanaka | 2014-02-26 | Posted in 08.金融資本家の戦略No Comments »