2012-02-22

脱金貸し支配・脱市場原理の経済理論家たち (6)サティシュ・クマールその1

現代は市場原理に基づく経済システムが実体経済から遊離(バブル化)して、経済は崩壊の危機に陥っています。この経済システムに、過去〜現在に至るまで異議を唱えてきた経済理論家たちがいます。このシリーズではそれらの理論家の思想や学説を改めて見つめなおし、次代の経済システムのヒントを見つけていきたいと思います。

前回は、エルンスト・フリードリッヒ・シューマッハーの仏教経済学を扱いました。
脱金貸し支配・脱市場原理の経済理論家たち(5)エルンスト・フリードリッヒ・シューマッハー

今回は、シューマッハー・カレッジを設立し、西欧近代思想である『自我』と『二元論』を批判するインドの思想家サティシュ・クマール氏を取り上げます。

   Satish%20Kumar.bmp
   写真はリンクから

クマール氏の最新書籍は、『君あり、故に我あり〜依存の宣言』という題をつけていることからも分るように、デカルトの「我思う、故に我あり」を批判しています。

クマール氏は、インドの思想に根ざし、西欧近代思想である自我と二元論の思考フレーム、自己・個人と他者・集団・社会を対置する二元論、或いは人間と自然を対置する二元論が、戦争、地球破壊、少数の富める者と多数の貧困者、現代人全てにみられる精神不安の根本原因だとみてとります。

それでは、サティシュ・クマール氏を見ていきましょう。
今回は、人物紹介とインド独立の父マハトマ・ガンジーの思想を継承発展させるクマール氏を紹介します。

いつも応援ありがとうございます。本文にいくその前にクリック!

(さらに…)

  投稿者 leonrosa | 2012-02-22 | Posted in 07.新・世界秩序とは?No Comments »