2012-12-03

【幕末維新の代理人】 <エントリーNO4>幕末の下級武士たちを突き動かした役割不全と私権不全

 ペリー来航を契機として、日本は尊皇攘夷が進んだと考えている人が一般的に多いとは思いますが、実はその前から、江戸時代中期くらいから、江戸幕府の現体制についてこのままででは発展できない、もしくは衰退していくのではないかという不満を持つ階級がではじめてきます。それはおもに下級武士という階級でした。
  
 江戸中期という時代は、平和に時代になり、商業が発展しつつある中で、上級武士が江戸という都市において参勤交代で消費・放蕩贅沢をしはじめ、借金をしはじめるころでした。年貢という限られた収入しかない(私権不全)、武力という役割の必要がなくなった(役割不全)武士階級のなかで、下級武士はもっとも発展が閉ざされることになり、これで良いのかという想いが芽生えはじめ、和訳された西洋書物などの紹介という蘭学の発達のなかで理論収束しはじめる人材が登場してくるのです。
 また商業が発達するなかで、西洋書物などの影響で商業に携わる人材からも理論収束しはじめる人材が登場し、農業からも一部登場します。
 幕末の英雄は、坂本龍馬や岩崎弥太郎などの下級武士たちです。彼らが、金貸したちの思想に傾倒していく条件が江戸時代中期以降の背景にありました。その時代、下級武士たちに役割不全と私権不全が芽生えていたのでした。今回はその時代背景について考えたいと思います。
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画像の確認
画像は、金貸しは国家を相手に金を貸す:世界の闇の支配勢力から日本の支配史を読み解く【歴史No.8 江戸時代とは武力支配から資力支配への移行期だった】
 より
というわけで、今回は、
『幕末維新の代理人』、<エントリーNO4>「幕末の下級武士たちを突き動かした役割不全と私権不全」 です!
シリーズ【幕末維新の代理人】では、海外の金貸しに手を貸した日本の代理人(エージェント)に焦点を当てて、現代も続く金貸し支配の構造を明らかにすることを目的として特集しています。

(さらに…)

  投稿者 norio | 2012-12-03 | Posted in 08.金融資本家の戦略No Comments »