2013-12-09

中央銀行支配からの脱却(4)〜ビットコインの可能性と危険性〜

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1.銀行を潰して復活したアイスランド
2.南米・中東・アジアのバーターシステム
3.「政府紙幣発行」という歴史的第一歩を踏み出したハンガリー
につづく「中央銀行支配からの脱却」シリーズの第4段です。
今回は、まさしく「中央銀行支配からの脱却」そのものとなる仮想通貨「ビットコイン」について扱っていきます。
「ビットコイン」とは、簡単には、中央銀行を介さずにネット上PC同士で、現在の通貨と同様の取引ができる分散型仮想通貨のことで、紙幣や貨幣といった『モノ』がない、まさしく「仮想」の電子マネーです。
「中央銀行支配からの脱却」と捉えると、今後の市場における可能性と捉えられますが、様々な問題を挙げる識者もおり、実際、疑問に思う点も多々あります。その辺りをもう少し詳しく見て、検証していきたいと思います。
1.広がるビットコイン
2009年に誕生しましたが、それから5年が経とうとしている現在まで、急激に普及しているようです。
ビットコイン専門の取引所大手のマウントゴックス(MTG)によると、MTGの利用登録者数は57万人おり、米国人36%、英国人7%という構成。(但し、日本人に至っては約1650人と1%にも満たないようです。)
最近では、中国の利用者数が大幅に増えてきているようです。11月22日には、中国の大手Bitcoin取引所であるBTC ChinaがMTGを抜いて取引量で世界一になり、世界最大のプラットフォームになりました。(リンク) 
この背景には、以下の10個のファクターがあると分析しているサイトがあります。
①違法ドラッグ取引サイトSilk Roadの閉鎖
→投資家はよりBitcoinに投資する際のリスクが減ったと捉えた
②アメリカ政府の債務不履行問題
→中央制御機関とは無縁な新しい通貨制度を求める
③中国のBitcoin市場
→中国全体でBitcoinへの関心が高まっている
④優良投資家の興味を引く
→豊富な資金をもった投資家たちが大量にBitcoinを買っている
⑤Bitcoin関連の新興ベンチャー企業の乱立
→Bitcoin関連のスタートアップ企業への投資が増えた
⑥さまざまなプラットフォームの存在
→現在50の異なるBitcoin交換所が存在
⑦採掘の困難さ
→利益をあげながら採掘を続けるのは不可能な状態→多くの採掘者たちは採掘をあきらめてBitcoinの買いに走る
⑧政府からのサポート
→カナダや中国、ドイツ、オランダなどを含む複数の国々の政府では、直接的もしくは間接的にBitcoinをサポート
⑨Bitcoinを利用した取引の広がり
→世界的な規模でさまざまなサービスがBitcoinへの対応を始めている
世界初のBitcoin対応ATM「Robocoin」が登場、仮想通貨が現実世界へ進出
リンク) 
⑩メディアに取りあげられる
→複数のメディアに取りあげられることでBitcoinの露出が増えた
このほかに、上記の影響もあり、その価値も飛躍的に上昇していることも、広がりに拍車をかけている要因となっています。
発行から4年(2013年4月段階)で、2万倍(200ドル/BTC)にも膨れ上がり、さらには最近も話題になりましたが、なんと900ドルにも跳ね上がりました。(その後すぐに、450ドル程に急落し、また、700ドルに戻すといった乱高下の様相になっています。)
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こちらから拝借しました
そして、先日(11/27)ついに、1000ドルを突破しました。(リンク
(参考)
Bitcoinが広がっている理由
このように、最近特に注目を集めているビットコインですが、我々庶民にとっては、まだ「海のものとも山の物とも分らない」といった感覚です。
そこで、もう少し詳細にビットコインとは何か?・・・その仕組みについて考察していきます。

(さらに…)

  投稿者 sashow | 2013-12-09 | Posted in 未分類 | No Comments »