2007-08-24
世界金融不安は、より深刻化している
8月9日に、欧州中央銀行(ECB)が、サブプライムローン問題を契機とした信用不安の発生・拡大を防ぐため、約948億ユーロ(約15兆4000億円)を緊急供給。同じく、米連邦準備理事会(FRB)が、金融市場に総額240億ドル(約2兆8000億円)の資金供給を行なって以来、欧米日の中央銀行による、短期資金市場への巨額な資金供給が続いている。
サブプライムローンの劣化に端を発した信用不安は、銀行間の信用不安となり、銀行間の短期資金貸借がスムーズに行かなくなった。その為、欧米日中央銀行が、資金供給の出動をしたのである。
経過を表にしてみました。
欧米日中央銀行の短期資金供給
欧州中央銀行 | 米国FRB | 日本銀行 | |
9日 | 948億ユーロ(15兆4000億円) | 240億ドル(2兆8000億円) | — |
10日 | 610億5000万ユーロ(9兆8000臆円) | 380億ドル(4兆5000億円) | 1兆円 |
13日 | 476億6500万ユーロ(8兆円弱) | — | 6000臆円 |
14日 | — | — | ▼1兆6000臆円 |
15日 | — | 70億ドル(8200億円) | — |
16日 | — | 50億ドル(5700億円) | 4000臆円 |
21日 | — | 37億5000万ドル(4300億円) | — |
注:14日の日銀の▼は、短期市場からの資金回収です。
しかし、銀行の資金バランスは、短期資金供給だけでは安定化できないほど悪化しているので、欧米中央銀行はより長期の資金供給を発動した。
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