2007-11-02

批判はあれど特定検診制度に期待する

H19年に施行された改正医療法では4疾病5事業について重点的に取り組む事が規定されました。4疾病とは①がん②心筋梗塞③脳卒中④糖尿病の事です。5事業とは①救急医療②災害時医療③へき地医療④周産期医療⑤小児医療の事です。
近年病気の死亡率では1位悪性新生物(がん)が30%、2位心筋梗塞15%、3位脳卒中13%の順位となっており4疾病のうち3つが死亡原因の上位3位までを占めています。
H17年における疾病数の上位を見ますと、1位高血圧性疾患780万9000人(前年比11%増)、2位糖尿病246万9000人(8%増)、悪性新生物(がん)142万3000人(11.1%増)、脳血管疾患136万5000人(0.6%減)となっています。
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特に糖尿病は病気を強く疑われる人を含めると780万人、さらに否定できないという人まで含めると1600万人を超えると言われています。
40年前には3万しかいなかったといわれる糖尿病患者がここまで増大しています。糖尿病も重点4疾病のうちに数えられた理由だと思います。
糖尿病はその9割が2型糖尿病と言われ、要するに高カロリーの食べ物を大量摂取する食生活に起因します。いわゆる「食べ過ぎ、飲みすぎ」の生活習慣病です。
生活習慣病と言われるものは糖尿病のほかに、高脂血症、高血圧症などがあります。ドロドロした血液が血管を詰まらせやすくしたり、動脈硬化を引き起こして血管を破ったり、心筋梗塞や脳卒中を引き起こします。
昨年度の人間ドック協会の発表によると294万人の受診者のうち健常者だった人の割合は11.4%しかおらず過去最低だったとの事です。年々生活習慣病が増大しています。
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  投稿者 shigeo | 2007-11-02 | Posted in 10.経済NEWS・その他2 Comments » 

米国へのマネーフローは不動か?

ブログ名称が、金貸しは、国家を相手に金を貸すになりました。

現代経済は、益々、実態経済から遊離した『マネーゲーム』の世界が、株式市場、外国為替市場、政府債務証券取引市場(国債市場)、商品市場(石油、金、穀物など)として肥大化しています。

その意味で、金貸しの歴史と論理(マネーの論理)を徹底的に追求することが必須といえます。

そこで、改めて、米国へ流入するマネーを扱ってみます。

古典的な国際経済学では、大幅な経常収支の赤字国は、海外から赤字分の借金を必要とし、利子は高くなります。つまり、赤字国の政府は、金利(政策金利)を引き上げて、金貸しに借金を申し込みます。

ですから、世界最大の経常収支赤字国、年間8000億ドル(約90兆円)の経常収支赤字を出している米国は、本来なら世界一高金利の国、金利二桁の国になってもオカシクありません。

しかし、実際には、経常収支黒字国であるカナダとほぼ同じ、4.5%前後の金利水準です。

昨日(10月31日)、FRB(米連邦準備理事会)が、政策金利(FFレイト)を0.25%引き下げ、4.5%としました。苦境に追い込まれた住宅部門と金融市場を支えするために、9月に続く連続利下げです。

古典的経済学では、金利を引き下げれば、資金はより高い金利を求めて、流出します。

9月、10月の米国の金利引下げで、資金は米国から流出しているのだろうか。
そのような動きは顕著には現れていません。

ここで、米国の莫大な経常収支赤字を補填している、世界中からのマネー流入の図を上げておきます。出典は『通商白書2007年版』です。
moneyflow.png

数字は、2005年ですが、米国の7000億ドルの経常収支赤字に対して、中国・日本を中心とするアジアと中東産油国の資金(経常収支黒字分)が、直接米国投資の経路と、欧州の金融機関を迂回した経路で、米国に流入しています。

この、不動の構造が出来上がっているために、米国の政策金利は、4.5%という水準が可能です。

この不動の構造を支えている要因は何だろうか?

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  投稿者 leonrosa | 2007-11-01 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨No Comments »