2008-04-28

シリーズ「どうする?市場の独占支配」1

【第1回:資源メジャーの再編と独占①】
 
 
「ドルの崩壊」「多極化」と叫ばれるなか、世界中で企業合併・企業買収が進行し、市場の寡占化による資本の集中が進行している。今回の金融不安に伴う市場の混乱に乗じてその動きはさらに加速する。
 
日本においても自由化と市場開放、具体的には様々な金融システムを導入(M&A、会社法等の法改正を含む)した結果、多くの外国資本が入り込み、主要企業への浸食が進む。そればかりか土地や不動産も彼らの手中に取り込まれてきており、巨大ファンドによる大きな資金が水面下で広がることで、今後日本市場を左右するものに成長する可能性すら否定できない。
 
世界に目を向けて見ても、破綻企業の吸収や企業の合併・買収が加速しており、市場の再編は世界規模で進行中だ。市場経済を左右する資源メジャーにおいても例外ではない。
 
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        地球・・・・・資源・・・・・支配・・・・・
 
 
このような動きに対して、今の「多極化」の本質は「無極化」にあると分析する。また、「無極化」によってもたらされるものは、(陰の極たる)巨大資本による市場の独占と支配だと読める。ドル基軸通貨体制によるアメリカ一極集中が崩れて、貨幣経済が多極化(≒無極化)に向かうことは事実であろうが、注目すべき点はその先(中身)にある。
 
大きな流れ(世界金融資本の戦略)はいずれ整理することとして、「アメリカの崩壊」「世界金融不安」「世界経済恐慌不安」の裏で進行している市場の独占支配に目を向けなければ、いずれ取り返しのつかないことになる。もしかしたら既に手遅れになっているかも知れない。状況は不可逆的に進行しており、そこが恐ろしい。
 
今回の経済の混乱は、彼らにとって市場独占のまたとない機会であり、それは意図的に仕組まれた可能性がある。戦略は入念な準備の元に大胆かつ緻密に練られている。これからその戦略の綻び(ほころび)を見つけ出し、突き崩していかなければならない・・・
 
 
これからこのシリーズでひとつひとつ事実を明らかにしていきながら、突破口を考えていきたい。
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今回から数回でまずは「資源メジャー」に着目してみようと思います。石油と並んで世界の生産活動・経済活動を左右する資源(銅、鉄鉱石、各種メタル等)市場は大きな転換点にさしかかっています。寡占化を押し進め、資源市場を独占し、価格決定権をも握ろうとする資源メジャーの再編と独占の動きを押さえておきます。(話の導入としては、こちらが参考になりますので是非ご参照下さい。「鉄鉱石値上げの裏に鉄鉱石メジャーあり」)
 
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  投稿者 cosmos | 2008-04-28 | Posted in 04.狙われる国の資産7 Comments »