2008-06-06

日本は食糧を輸入するお金が十分あるが!

穀物の国際価格が、ファンドによる投機的資金により、急激に値上がりしている。 
 
そこで、日本の輸出入において、食糧輸入はどうなっているのか、今回は、貿易統計を使って、みてみました。 
 
まずは、日本の輸出入です。 
 
2007年の輸出総額は、83兆9314億円。輸入総額は、73兆1359億円。
貿易黒字は、10兆7955億円です。 
 
品目別輸出では、一般機械、電気機器、輸送用機器が主要3品目です。 
 
輸送用機器(自動車、自動車の部品、二輪車、船舶等) 20兆8392億円。
電気機器(半導体等電子部品、映像機器、電気回路等の機器) 16兆9498億円。
一般機械(原動機、電算機、金属加工機械等) 16兆6313億円。 
 
対して、品目別輸入では、圧倒的に原油・石炭等のエネルギー輸入が大きい。 
 
鉱物性燃料(原油、石油製品、天然ガス、石炭等) 20兆2061億円。
食料品の輸入額は、6兆408億円。 
 
2007年の日本の貿易を荒っぽくまとめてしまうと。 
 
・輸送用機器の輸出20兆円で、エネルギーの輸入を賄う。
・電気機器の輸出16兆円で6兆円の食料を輸入して、10兆円が黒字として残る。
・一般機械の輸出16兆円で、その他諸輸入を賄っている。 
 
2007年までは、貿易で稼いだお金で、十分、海外から食料を買うことが出来ました。 
 
しかし、2007年の数字は、原油価格の急上昇、穀物価格の急上昇が、まだ十分には反映されていません。 
 
今後、エネルギー輸入が、20兆円を大きく上回り、食料輸入が8兆円、10兆円となれば、貿易黒字がなくなってしまう危険を孕んでいます。 
 
エネルギー輸入20兆円の行方が気になりますが、今回は、食料輸入の方をみてみます。 
 
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  投稿者 leonrosa | 2008-06-06 | Posted in 06.現物市場の舞台裏5 Comments »