2007-06-17

世界的なマネー循環に関する最新書籍

毎年数千億ドルの経常赤字を垂れ流している米国、その赤字分を、「グローバリゼーション」の押し付けによってリファイナンスし、巨額な資金循環そのものから運用利益や手数料を稼いでいる投資銀行業務、そのエゴイスティックな状況は、今後どうなるのか?
最近、話題となっている書籍とその書評を、備忘録的に扱ってみた。
まず最初は、「ドルはどこへ行くのか—国際資本移動のメカニズムと展望」、次に、「世界に格差をバラ撒いたグローバリズムを正す」、最後は、資金循環を離れて「アメリカの終わり」。

1.「ドルはどこへ行くのか—国際資本移動のメカニズムと展望」(ブレンダン・ブラウン著、 訳 、春秋社2007年4月発行)
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アメリカは巨額経常赤字でもドル暴落はないとする立脚点
アメリカ経済が微妙な局面に入っている。
公式発表では、アメリカ経済は依然緩やかな成長局面にあるというが、成長率の減少自体は否定しようがない。特に懸念されているのがGDP比六%を超える経常赤字で、これを世界からの資本流入が支えている。その額はまさしく巨額であって、皮肉というべきかニューヨーク株式市場は連日「歴史的な」活況を報じている。
これをアメリカ経済の強さの証しと見るか、弱さの裏面と見るか。エコノミストの論調も真っ二つである。正統派であれば経常赤字の持続を困難とし、ドルと株価の暴落を恐れるだろう。ところが本書は、経常赤字は当分持続可能であるという。
本書は単なる楽観論の書ではない。経常赤字・貯蓄不足の国があれば、他方に必ず経常黒字・貯蓄過剰の国がある。言うまでもなく日本、中国、中東諸国などである。この過剰貯蓄は、金利が高くリスクプレミアムが小さいアメリカに、今のところ流れざるをえない。
むろん、円からユーロなどへも資金は流れるが、ユーロからさらにドルへ資金が流れるから、これはターンテーブルに乗せたようなものだと著者は言う。かくして経常赤字があってもドル高は続き、経常黒字であっても円は下がってゆく。ゆえに為替による不均衡調整はもはや期待できず、経常収支を変化させるには世界の需給構造が変化するしかない。これは当然アメリカ一国で動かせるものではないから、ゆえにアメリカの経常赤字は当分持続せざるをえないという結論になる。アメリカ経済をアメリカにおいて見るのではなく、世界全体の経済構造のなかにはめ込んで理解しようとする点に、本書の特徴がある。
多国籍企業が一般的になった現代において、本書のように資本移動を「国」単位で分析する姿勢には批判もありえよう。とはいえ、個々の経済行動を全体的な構造制約のなかでとらえようとする姿勢は、古典的ともいえる一方、グローバリゼーションのなかでかえって現実味を増しているのかもしれない。そうした点も含め、示唆に富む内容豊かな一書である。【評者 井上義朗 中央大学商学部教授】

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2.「世界に格差をバラ撒いたグローバリズムを正す」(ジョセフ・E.スティグリッツ著、楡井浩一訳、徳間書店2006年11月発行)
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米国政権の中枢にいたノーベル賞経済学者の告発
グローバリゼーションは世界中にアメリカのやり方を押し付けるものであり、貧しい国をますます貧しくする。それは先進国に有利なように不公正な貿易を推進し、地球環境を破壊している。そのうえアメリカは1日20億ドルから30億ドルも貧しい国から借金をして、その借金経済の上に立って富者はますます富んでいる。
かつてクリントン大統領の経済諮問委員長をつとめ、世界銀行の上級副総裁をしていた有名な経済学者がこのように告発する。前著『世界を不幸にしたグローバリズムの正体』(徳間書店)に続いて、今回の本では体系的に、そして徹底的にアメリカが推進しているグローバリズムのやり方を批判している。
問題は、そのグローバリズムを推し進めているのはいったい誰か、ということである。それは直接的にはワシントン・コンセンサスを推進しているアメリカ財務省やIMF、世界銀行のスタッフかもしれないが、その背後には多国籍企業といわれる巨大株式会社がある。
そこで本書ではこの巨大株式会社にメスを入れているところが注目される。グローバリゼーションがこのように事態を悪化させているのは、株式会社が株主有限責任であるということにあるのではないか、という根本的問題を提起する。インドやパプアニューギニアなどで事故を起こし、多くの死者や怪我人を出しても、会社は刑事責任を問われない。もちろん株主の責任など誰も問題にしないが、そのこと自体がそもそもおかしいのではないか。たとえば環境破壊などでは株主にも責任を負わせるべきではないか、という。これは株式会社の根本にかかわる大問題だが、第7章でこのような問題を提起している。
この改革案として、たとえば経営者に刑事責任をとらせるべきだともいう。情報の経済学が専門である経済学者がグローバリゼーションという現実に立ち向かっていくなかで、株式会社の基本を問うようになったということに時代の大きな変化を感じるとともに、経済学のあり方が変化を迫られているということを強く感じさせられる。
著者はグローバリゼーションそのものに反対しているのではなく、その進め方を批判しているのだが、それにしてもアメリカ大統領のスタッフとしてそれを推進する立場にあった人からこのような激しい告発を聞くことに、異様な感じを持つ読者もいるかもしれない。
日本にも政府の御用学者になっている経済学者はたくさんいるが、そのような人からこの本の著者のような政府のやり方に対する批判を聞いたことがないのはどうしたことか。【評者 奥村宏 株式会社研究家】
ジョセフ・E. スティグリッツ Joseph E. Stiglitz
経済学者。2001年ノーベル経済学賞受賞。1943年生まれ。マサチューセッツ工科大学、イェール大学教授を経て、コロンビア大学教授。クリントン政権時代の経済諮問委員会委員長、世界銀行上級副総裁など歴任。

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  投稿者 leonrosa | 2007-06-17 | Posted in 10.経済NEWS・その他6 Comments » 

そもそも、財政に頼るだけが問題の解決方法なのか?

地方と都市の格差?に端を発したこの間の「ふるさと納税論議」「財源移譲」に関する議論ではあるが、
そもそも、大切な観点が見落とされてはいないだろうか。
というのは、
1.こられの問題が、金でしか解決できないと思われている節が大きい事。
2.対して、市場は縮小 の方向にあり、これ以上の財源拡充は望めないこと。
3.さらに、財政をどうするかも大切だが、国民全体の活力再生 を考える事が先にあること。
これらを、考えると現在の財政論議は、的を外した空論としか言いようが無いと思うんですが、いかがですか?
もお願いします 😀

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  投稿者 tamimaru | 2007-06-16 | Posted in 03.国の借金どうなる?2 Comments » 

ロシアの消費ブーム モスクワ狂想曲

ムソルグスキーやボロディンなどのロシア5人組と言われる国民楽派に対し、チャイコフスキーは西欧派と呼ばれ、叙情的で流麗、メランコリックな旋律、絢爛豪華なオーケストレーションなど大変メルヘンチックな修飾語で賛美されるロシア屈指の音楽家である事は皆様も良くご存知のことです。
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この間、急激に高まるロシアの消費ブームには、偉人チャイコフスキーも大慌てで安眠もできないとボヤキが聞こえます。
つづく
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  投稿者 unkei | 2007-06-15 | Posted in 07.新・世界秩序とは?3 Comments » 

国家財政破綻の主犯は誰だ!

地方へ財源を移行しろって言われたって、無い袖はふれねえよ
って、財務省官僚の声が聞こえてきそうです。
財源移行以前に国の赤字をどうにかしなければ、にっちもさっちも行きません。
 
 
ということで、4択問題です。
 
Q:次の中で、国の赤字を作り出している最大の原因はどれでしょう。
 1.地方財政費
 2.国土保全及び開発費
 3.国債費
 4.社会保障費

  
  
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  投稿者 watami | 2007-06-14 | Posted in 03.国の借金どうなる?1 Comment » 

「税制移譲」より「ふるさと納税」?

『ふるさと納税』論議が新聞をにぎわせている。石原都知事が「ナンセンス。東京都に対する収奪だ!」と気炎を上げ、東京、神奈川、愛知、大阪など大都市は抗戦の構えを見せている。
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『ふるさと納税』法案について分かりやすく小学校のホームルームになぞらえた記事を見つけました。

さる小学校のホームルームでの話し:
1.A君:B君はズルイと思います。ベーゴマをたくさん独り占めにしてます。
2.B君:ボクは別にずるしてないよ。一生懸命練習してうまくなり、煙を出す工場なんかと共存し、正々堂々と勝負して勝って集めたものだから。それにベーゴマを持ってない子には貸してあげているし、ボクの仲間になってくれる子(つまり東京に移住する子にはと言うこと)にはタダで上げているし……。
3.C君:ボクはB君の仲間になりたくありません。ボクはボクのままで居たい(つまりベーゴマを練習するのは嫌だし東京に移住するのも嫌。煙を出す工場との共存なんかも嫌)。とにかくベーゴマをたくさん持っている子と少ししか持っていない子に別れるのは不公平だと思います。
4.D君:そうだそうだその通りです。B君の持っているベーゴマをみんなで公平に分けるべきだと思います。
5.E君:ベーゴマが下手な子が勝負に負けてベーゴマをとられるのはおかしいです。みんな平等であるべきです。
6.B君:そんなこと言ってたらゲームにならないです。ルールはそうなっているんだから、だったらベーゴマ遊びが成り立たなくなります。
7.F君:そんなのはジャングル・キャピタリズムです。多数決で決めましょう。B君が持っているベーゴマを取り上げてみんなで公平に分配することを提案します。
8.皆:賛成! 民主的に多数決で決めましょう。
9.議長:では「決」を採ります。賛成の人は手を挙げて。挙手多数と認めます。民主的な決定です。B君は持っているベーゴマをみんなに分けてください。

http://homepage.mac.com/naoyuki_hashimoto/iblog/C1570102516/
E20070512175047/index.html

スゴクわかりやすいですねぇ。(笑)
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  投稿者 tatikawa | 2007-06-13 | Posted in 03.国の借金どうなる?3 Comments » 

FX市場急拡大!!

外国為替証拠金取引(FX)市場に注目が集まっています
億単位の利益を出した主婦が脱税容疑で摘発(約3年間で4億円の利益 )されたり、つい最近では元会社員が同じく億単位の所得を隠した脱税容疑で地検に起訴されている。
ここ最近の税務当局の摘発増加はさておき、個人の投資家が短期間で億単位の利益を稼ぎ出すことのできる仕組みはどうなっているのだろうか?またFX市場の動向はどうなっているのだろうか?
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  投稿者 wabisawa | 2007-06-08 | Posted in 10.経済NEWS・その他2 Comments » 

地方財政の建て直し(法制度改革から)2

地方自治体の税収格差是正として打ち出された納税制度構想である「ふるさと納税」というものが話題になっている。
地方分権を目指し、国と地方の税収比率を調整して、地方への税源移譲を行なう代わりに地方交付税の削減を進める国にとっては、国の負担を伴わずに、地方の税収格差是正の一助になるため、この構想を積極的に進める考えだ。
しかし一方で、自治体間で奪い合いになる可能性があるほか、地方税には行政サービスを受ける住民が税を負担する「受益者負担の原則」の観点からの問題点も指摘されている。
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さて「ふるさと納税」とはどういうものか?
もう少し具体的に見てみよう。

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  投稿者 minezo | 2007-06-07 | Posted in 03.国の借金どうなる?3 Comments » 

ふるさと納税論議…またまた目先の政策案が

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「ふるさと納税」という政策論議が全国知事会での大論争?を引き起こすほど、熱が高まっているらしい。マスコミでもちらほらと発信されているが、どうも市民の間ではあまり熱が高まっていないもよう…
しかし、政府から出てきた政策論議はかなり臭うところがある…
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  投稿者 wyama | 2007-06-06 | Posted in 03.国の借金どうなる?6 Comments » 

地方財政は好転?

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3月21日付け日本経済新聞朝刊5面に「地方債務200兆円割れ、景気回復で税収増—07年度見込み、地域間格差は拡大」の記事より 。(リンク
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  投稿者 orisay | 2007-06-05 | Posted in 03.国の借金どうなる?7 Comments » 

タクシーの値上げ? その背景にあるもの・・・・

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最近ニュースでよく見る、東京を中心としたタクシー運賃の賃上げ
東京が決定すれば、その余波が全国に伝播すると言われています。
しかし、消費者にとっては何故賃上げするのか?と不可解な点が多く、今回の賃上げの背景に何があるのかを探ってみました。
■そもそもタクシー運賃はどうやって決まる?
タクシー運賃は全国を84ブロックに分けて、地域ごとに設定されています。
各地域の運輸局へ、タクシー事業社から運賃改定に対する最初の申請があってから3カ月以内に、その申請に賛同する事業社のタクシー台数がブロック内にある全車両数の7割を上回ると運輸局の審査が始まります。そして、運輸局がその地域の実情に合わせて判断します。
タクシーの運賃は自動認可運賃制と呼ばれ、運賃の【上限運賃】【下限運賃】が認定されます。各タクシー会社は、設定された自動認可運賃の範囲内であれば、どの運賃でも選択することができるようになっています。
最近のニュースで報道される初乗り運賃に触れ幅があるのはこのためです。

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  投稿者 orimex | 2007-06-04 | Posted in 10.経済NEWS・その他2 Comments »