2008-11-02

イギリスの経済を探る①

サブプライム問題の発生から現在の金融破綻で、アメリカの経済破綻に目がいきがちな世界情勢ですが、その影でイギリスにもサブプライムの影響が大きく出ている、ともいわれています。
では、実際にイギリスの経済情勢の現状はどうなのか?また、経済破綻が起きているとしたら、その原因の構造は何なのか?を知るために、イギリスの経済の現状とそれに至るまでの歴史的経緯について探求 してみることにしました。 😀
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                                                 (wikipedia より引用)
早速ですが、イギリスの新聞である「デイリーメイル」の最近の記事に、住宅価格下落に関する情報がありました。
(以下「ロンドンFX」より引用)

英ネーションワイドの住宅価格指数は、1952年以来一番最悪の下落(年率14.6%)。そして、平均的な英国の住宅価格は平均的な所得以上の下落を続けているそうです。
具体的な数字を挙げますと、英国の平均年収が約24000ポンド、つまり平均的な一日の所得は65ポンド。これに対し、過去一年間で英国の住宅価格の平均下落は27000ポンド(1年前の平均住宅価格186044ポンド、現在の平均158872ポンド)一日平均約74ポンドの下落だそうです。
2006年2月以降に住宅を購入した人は例外なく、現在の住宅価格以上のプライスを支払っているようです。今後、このペースで住宅価格が下落していくとすると、毎月約60000万件の住宅がネガティブエクイティとなってしまうそうです。
(引用終了)
また、今年一年だけでも、ポンドの価値の下落は相当なものになっています。
ポンド実効レート(青線)とユーロ/ポンド(ピンク線)です。今年に入ってから、見事に実効レート下落=ユーロ/ポンド上昇(ポンド下落)が確認できます。
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それから、最近一年だけでもイギリスでは非常にたくさんのことが起きました。
・2月19日:ノーザンロック銀行一部国有化
・6月28日:代表的な小売大手、マークス&スペンサー売り上げ激減発表
・6月:イギリス国内郊外大型ショッピングセンター売り上げ激減(原油高のため)
・9月5日:住宅関連支援策発表
・9月18日:英国最大手のロイズ銀行とHBOS銀行が合併
・10月16日:大手銀行の配当停止を巡り株価大暴落
・今年一年で住宅販売件数が126000件から59000件へと下落
・全般的な物価上昇

このように、最近一年だけでも、イギリス経済は混迷の度合いを深めているのがわかるかと思いますが、この発端には、イギリス国内での住宅バブルの形成から崩壊までが影響しているようです。
そこで、住宅バブル形成から崩壊までの経緯を追及していきたいと思いますが、その準備段階として、今回は戦後からのイギリスの歴史を追っていきます。
はじめに、イギリスを知る上での基本的な情報をまとめておきます。 
 
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  投稿者 kivtu | 2008-11-02 | Posted in 01.世界恐慌、日本は?1 Comment »