2019-01-22

世界中の各国の関係が、新たに組替中?

世界中の各国の関係が、新たに組替中?

トランプが登場したら、アメリカで反トランプ勢力が大暴れ。
トランプは、負けずに、EU、日本、韓国に米軍費用ともっと出さなければ引き上げるぞと恫喝。
中東から引き上げると云いながら、イスラエツ、イラン、トルコとも駆け引き。
EUとは関係悪化で、イギリスはEU脱退するのか?EUはアメリカ支配から脱却して中国、ロシアと近づきたがっている。
一方でトランプは、北朝鮮と面会、中国貿易戦争を開始。
韓国は北朝鮮、中国側に蜜月関係となり、反日がピーク。アメリカも制御できず暴走中。
そんな中、安倍首相がプーチンと面会。

世界がどう動くのか、だれが動かしているのか?

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利害の対立が強まっているアメリカへの従属を続けるEU
櫻井ジャーナルhttps://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201901100000/より

 アメリカとEUとの利害対立が強まっている。エネルギー源の問題は特に顕著だ。例えば、現在ロシアとEUは新たなパイプライン、ノード・ストリーム2の建設計画を進めているが、アメリカはこの計画を潰そうとしている。イランからの石油輸入も止めるために圧力を加えてきた。

 本ブログでは何度も指摘してきたように、アメリカやイギリス、つまりアングロ・サクソン系の支配層はユーラシア大陸の周辺部、つまり西ヨーロッパ、パレスチナ、アラビア半島、インド、東南アジア諸国、朝鮮半島をつなぐ地域を支配して内陸部を締め上げようというのだ。この地域をハルフォード・マッキンダーは内部三日月帯と名付けた。
 その西端の外側にあるのがイギリス、東端の外側が日本。こうしたイギリスの世界制覇戦略において日本は重要な意味を持っている。19世紀にイギリスは中国(清)を略奪するためにアヘン戦争を仕掛けたが、内陸部を支配するための地上部隊が圧倒的に不足、そこで日本が目をつけられたのだ。国家神道の日本を作り上げた明治維新もその後の日本の大陸侵略もそうした視点から見直す必要がある。

 内部三日月帯という包囲網を築くためにはパレスチナとアラビア半島を支配する仕組みが必要だが、その仕組みとして機能しているのが1948年に作られたシオニストの国であるイスラエルと1932年に作られたワッハーブ派の国であるサウジアラビアだ。
 この海の包囲網を機能させる上で1869年に完成したスエズ運河の役割も重要。この運河は1875年にイギリス系企業の所有になり、82年にイギリス軍は運河周辺の地域を占領する。この運河が存在しないなら、船はアフリカ大陸の南端を回らなければならない。

 第1次世界大戦(1914年から18年)と第2次世界大戦(1939年から45年)でヨーロッパ、ソ連/ロシア、中国などは破壊と殺戮で疲弊、イギリスやアメリカの支配層が世界に君臨する時代に入った。(詳細は割愛)

 第2次世界大戦の終盤にイギリスのウィンストン・チャーチル首相がイギリス軍、アメリカ軍、ドイツ軍でソ連を奇襲攻撃しようとしていたことも本ブログで繰り返し指摘してきた。ドイツ軍との戦闘でソ連は消耗、侵略のチャンスだと考えたのだろう。

 つまり、大戦後、ソ連が軍事侵攻してくるような状況にはなかった。そこで組織されたNATOの主要な目的はヨーロッパの支配。NATOが組織される前から「NATOの秘密部隊」は編成され、そのひとつがイタリアで爆弾テロを繰り返したグラディオだ。

 イタリアと同じようにコミュニストの力が強かったフランスでも米英は秘密工作を実行している。フランスで1947年に社会党政権が誕生すると、その内部大臣だったエドアル・ドプは右翼の秘密部隊が創設されたと語っているが、これがフランスにおける「NATOの秘密部隊」。その年の夏、アメリカとイギリスの情報機関は秘密部隊を使い、クーデターを目論む。そのクーデターでシャルル・ド・ゴールを暗殺しようとしたという。
 この計画は成功しなかったが、1961年になるとOAS(秘密軍事機構)という秘密組織が作られた。ド・ゴールに反発する軍人らによって構成されていたが、その黒幕はCIAの破壊工作(テロ)部門。OASはこの年の4月にマドリッドで開いた会議でクーデターを計画する。

 この年、アメリカではジョン・F・ケネディが大統領に就任していた。この計画を知ったケネディはジェームズ・ガビン駐仏大使に対し、必要なあらゆる支援をする用意があるとド・ゴールへ伝えるように命じた。選挙期間中、ケネディは「タカ派」だと見られていたが、実際は違った。

 ケネディの発言はクーデター軍がパリへ侵攻してきたならアメリカ軍を投入するということを意味しているわけで、CIAは驚愕する。その後、ド・ゴール大統領は計画に参加していたと見られるフランスの情報機関SDECEの長官を解任、SDECEの暗殺部隊と化していた第11ショック・パラシュート大隊を解散させた。

 それでも諦めないOASの一派は1962年8月にパリでド・ゴール大統領の暗殺を試み、失敗している。暗殺計画に加わったメンバーは9月にパリで逮捕され、全員に死刑判決が言い渡されたが、実際に処刑されたのはジャン-マリー・バスチャン-チリー大佐だけ。ド・ゴールを救ったケネディ大統領は1963年11月に暗殺された。

 ド・ゴール大統領は暗殺未遂から4年後の1966年にフランス軍をNATOの軍事機構から離脱させ、翌年にはSHAPE(欧州連合軍最高司令部)をパリから追い出した。ド・ゴールはNATOの正体を熟知していた。
 フランスがNATOの軍事機構へ一部復帰すると宣言したのはソ連消滅の4年後、1995年になってからのこと。完全復帰はその14年後だ。
 その間、2003年にアメリカのジョージ・W・ブッシュ政権はイラクを戦争攻撃した。大量破壊兵器を口実に使っていたが、これが嘘だということは攻撃前から指摘されていた。この攻撃にフランスやドイツは参加していない。

当時、フランス大統領としてアメリカ政府の姿勢を批判していたジャック・シラクはド・ゴールの流れをくむ政治家だという。そのシラクは大統領を退任した直後、2007年からスキャンダル攻勢にあい、職員架空雇用の容疑で起訴されて2011年には執行猶予付きながら禁固2年が言い渡された。

 現在、EUはイランとの貿易を継続する方策を検討しているらしいが、アメリカ支配層の圧力で前に進んでいない。その間、イランはロシア、中国、トルコ、イラク、インドなどの国々との関係を強めている。

 2014年にバラク・オバマ政権がウクライナでネオ・ナチを使ったクーデターを進めた際、ビクトリア・ヌランド国務次官補とジェオフリー・パイアット駐ウクライナ大使との電話での会話がインターネット上に公開された。その中でヌランドは話し合いでの解決を模索していたEUへの不満を「EUなんかくそくらえ(F*ck the EU)」という表現で表している。イランやノード・ストリーム2の問題でもアメリカ側は同じようなことを口にしているかもしれない。

by 猪飼野

  投稿者 dairinin | 2019-01-22 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨No Comments » 

迫りくる大暴落と戦争刺激経済-16~利子こそが資本主義を回転させるエンジンである~

ラテラノ大聖堂ルター

 

今回の記事は、利子の歴史を遡り中々興味深い内容になっています。

「利子を取るな」のルールが壊れたのは、1517年ルターの年。

これについては当ブログでも過去に扱っているので参考されたし。→金貸しによる洗脳教育史⑤ ~16世紀の宗教改革の黒幕はベネツィアの金融勢力だった

 

 

利子が資本主義の根本。利子があるから経済成長ができる。これが近代の経済原理だった。それが僅か500年で崩れ去ろうとしている。特に日本は“ゼロ金利”になって15年。物が飽和状態で、それまでの私権獲得の旨味も薄れ、国民の活力もどん底の状態。嘗ての私権活力に代わる新たな活力源を見いださないと日本は終わってしまう。

逆に言うと、私権崩壊を最も敏感に感じ取っているのが日本人とも言え、それは大きな可能性。

 

私権時代の経済システムが通用しなくなり、崩壊寸前の状況である今こそチャンスと見ることもできる。皆が「これは!」と感じる新たな収束先:目標を創出できるかが鍵となる。

それは、人と人との結び付きを根幹とする共同体社会、そこでの贈与経済が次代の可能性になると確信する。その萌芽に着目していきたい。

 

『迫りくる大暴落と戦争“刺激”経済』(副島隆彦 著)からの紹介です。

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■■世界経済における巨大マネーの秘密

■複利で爆発的にお金が増えるのが資本主義だ!

資本主義(カピタリスムス)というのは、爆発現象だ。まるでエンジンが元気よく火を噴いて、爆発(激しい燃焼)が続くように、企業と社会が成長することだ。資本主義は成長があること、が大前提だ。今、地球上で一番激しく成長しているのは中国という赤い資本主義の国だ。成長というのは爆発なのだ。成長経済がなければ資本主義ではない。ということは、今の日本は本当に資本主義なのか?

 

「マイナス成長」が25年もずっと続いていて、それで資本主義の国だ、などとはたして言えるのか。大きな成長というのは、100万円が一気に1000万円になるような世界のことを言う。資本主義というのは激しい金儲けへの熱狂であり、爆発だ。

 

お金というものがなんで増え続けていくかというと、考えれば分かることだけれど、金利(利息)があるからだ。銀行員(金貸し業)をやった人はよく知っている。黙っていても土日でも、祝日でも、金利は付く。簡単に言うと、100万円が、5年で倍の200万円になるためにどれくらい掛かるか。複利計算で年利15%が必要だ。複利でだ。これが単利だと利子分が20万円ずつ増える必要(20万円×5=100万円)があるから、年始20%である。これぐらいないと、世界基準では投資とは言わない。

 

株の投資で儲かって、100万円が200万円になることはよくある。複利だと年利15%で5年で2倍になる。この元金(もとで)が、ぼこぼこ増えていく様子のことを資本主義というのだ。利子があるから経済が過熱して資本が増殖して社会が成長してゆく。資本主義の爆発力、推進力は利子(インタレスト)である。

ところが利子を取ることは、同時に、ユダヤ商人だけに許された、歴史上穢い仕事であった。

 

■利子こそが資本主義を回転させるエンジンである

利子を取ることは、長い間、全ての民族、国家で許されないことであった。これが人類の長い歴史である。中世のヨーロッパでも、「利子を取る貸付をすることを許さない」と言う厳しいおきてがあった。第3回ラテラノ公会議(1179年)で、キリスト教のローマ教会が、「利子をつけて金銭を貸す者は、キリスト教徒として埋葬しない」と宣告したのだ。このラテラノという地は、同じローマ市の中で今のバチカンより前の古い大聖堂があった市の南側の場所だ。ラテラノがカトリック教会の総本山だった。1593年からミケランジェロが設計図を引いてバチカンという新地に聖ペテロ(サンピエトロ)大聖堂ができて、こっちに移った。

 

このようにローマ教会でさえ12世紀になっても、「利子を取るものはキリスト教として埋葬しない」という、恐ろしい宣言を出した。利子を取ったらキリスト教として死ねない、ということは、死んだら地獄に落ちる、ということだったから、市民や民衆はひどく驚いておびえた。だが当時、商業活動はすでにものすごく栄えていたから、利子のようなものは、いろいろな形で取られていた。利子(金利)さらには高利がつかなければ、富の増殖、資本の蓄積は起きないのだ。

 

利子を取ることを認めるべきか。ここに人類(人間)の巨大な苦しみと転換点があったのだ。そこで利子を取らない代わりに、手数料だとか貸付金の違約金だとか、頭金の割引だとか、回りくどい計算による為替だとか、両替商の保証料だとかリスク・プレミアムだとか、いろいろな理屈をつけて、結果的に利子と同じお金を取っていた。それがヨーロッパの中世だ。

 

12世紀ぐらいから両替商という商人が、ヨーロッパ各地に支店を置いて、為替取引で大きな利益が生まれるようになった。物を売るのではなくお金を売り買いすることで、利益が出るようになった。「利子というのはお金の値段」のことなのだ。私は何かヘンなことを書いている、と思う人が多いだろうが。あのフィレンツェのメディチ家が、その典型だ。日本でも江戸時代の両替商が、明治に近代銀行になっていった。その前の室町時代の土倉、酒屋、油売り、という職業も実態は金貸し業だったろう。

 

「利子を取るな」のルールが壊れたのは、1517年ルターの年だ。ルターが北ドイツのヴィッテンベルクのお城の下の修道院の扉に、「95か条の論題(質問状)」を打ち付けて暴れだしたのと同じ年だ。この年のラテラノの第5回宗教会議が「利子をつける貸し付けを認める」、に変わった。だからヨーロッパにおける人類の近代(モダーン)の始まりは、この1517と考える考え方があってもいいのではないか。

 

普通は、オランダ独立戦争(オランダの都市同盟が、ローマ教会とスペイン帝国に対して立ち上がった)の始まりの1581年(「忠誠破棄宣言」)を近代憲法典の元祖とし、近代の始まりとする。そしてオランダの独立軍が勝ち始めた1574年のライデン市の解放を「ヨーロッパ近代市民社会成立の年」とする。

 

だからルターのプロテスタント(抗議するもの)の宗教改革宣言(1517年)は、人類史にとってものすごく重要な転換点なのだ。

 

ルターの「95か条の論題」には、はっきりとは書かれていないが、それとなく「商人が商業で栄える自由。利子を取る自由」が書かれているらしい。ルターは同じく、僧侶であっても自然な性欲が認められるべきだ、と自ら尼さんと結婚して子供たちを作った。ルターは人間の世俗の欲望を明るく朗らかに宣言した。

 

利子が公然と認められたことで、それまで隠れて金貨(ゴールドコイン)などで溜められて蓄蔵されてあまり使われなくなったお金が、社会の所得循環の中に組み込まれた。お金がグルグル廻りだした。これによって、お金の貸し手は、金細工師と両替商が、やがて銀行になり、そこにお金を預けるだけで、利子所得を受け取ることができるようになった。一方、融資を受けた借り手は、利子分も含めて銀行に返済しなければならない。つまり、借り手の利子分以上に経済が拡大しなければ返済できない。だから必死で働くから成長が起きる。

 

ヨーロッパ近代の諸都市は、1500年代から、ドカーンと巨大な成長を始めたようだ。特に市民に尊敬された啓蒙君主(エンライトンド・キング)がいた都市は、ユダヤ商人が山ほど集まり、商業が栄えて、大繁栄をうみものすごい成長が起きた。例えばアウグスト大公がゲーテを宰相(行政官)にした都市ワイマールが大隆盛した。利子うみ資本があることでGDP(国民経済)は拡大しなければならない、という理屈になった。資本主義は、本来インフレでなければいけないのである。

 

ところが、なんとしたことだ。一体、何か起きたのだ。今の日本は「ゼロ金利」だ。日本に何が起きているのか。金利がゼロだと成長がない。成長がない社会、体制を資本主義とは呼ばない。今の日本やヨーロッパは本当に、資本主義の国なのか?かえって、この30年間で巨大な成長(おそらく30年間で1000倍)を遂げた中国こそが、生き生きとした資本主義国そのものではないか。どうして、この奇妙な逆転劇が起きてしまったのか?ここには私たちが真剣に深刻に考えるべき重大な問題がある。現実には、今、日本の預金の利率は0.01%みたいになっている。デフレ(不況)の中で、経済が死につつある。

 

あれほど金利が大事で、資本主義というのは金利の爆発現象のことだと経済学者たちも教えていたのに。現実は、皆さんも知ってのとおり、”ゼロ金利の時代”にはいって、しかもそれが15年になる。この事実にびっくりして驚かなければ、ほかに驚くことなどない。一体、何が起きたのか、なんでこんなことになったのでしょうと、不思議に思わなければいけない。私は知識をひけらかすだけのインテリではない。知ったかぶりの専門家の薀蓄本なんか書きたくもない。本当の真実をあからさまに書きたい。なんでこんなことになったんだろうかと、みんなで考えなければいけないのだ。

反グローバリズムの潮流(イギリス国会EU離脱協定案を否決、合意なき離脱に進む?)

_105169878_mediaitem105169675昨年末に反グローバリズムの潮流(イギリスのEU離脱、メイ首相は「合意なしブレグジット」に向けた準備を進めることを決定)で、EUとの協定案が国会で否決され、イギリスの合意なきEU離脱の可能性が高まっていることをお伝えしました。そして、1月15日のイギリス国会で、432対202の大差で否決されました。イギリスのEU離脱は今後どうなるのでしょうか。 (さらに…)

  投稿者 dairinin | 2019-01-17 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨No Comments » 

迫りくる大暴落と戦争刺激経済-15~お金がジャブジャブしている世界で、みんなお金がなくて困っている~

東芝 シャープ

大暴落の引き金を引いた中国。その背後の動きやロシアの動向等は、これからも注意しながら押えていくこととします。

今回からはまた、副島氏の著書に話しを戻します。表題にあるように、現在の世界経済は矛盾に満ちており、これは必然的にそのシステムの崩壊を意味することは自明です。

その現状を日本に絞ってみていきます。

 

シャープも東芝もアメリカによってやられた。次は日立のこと。三菱重工は原爆を作れる国策会社故、国から守られている。とのこと。

 

世界バブルはCDS等のデリバティブにデリバティブを重ね、さらにデリバティブさらに・・・と未曽有の金融危機に陥っています。副島氏によれば、一度ぶち壊す戦争経済しかないとのことですが、北朝鮮とアメリカ:トランプとの対話が続き今のところ火種はないように見える。ロシアの目があるのでアメリカもそう簡単には戦争はできない状況だろう。

 

ジャブジャブ・マネーのバブルにも関わらず世界中の国家、銀行、生保など「お金がない」状況とのこと。巨額簿外債務がどこまでふくらんでいるか、誰もわからない。ドイツ銀行という一つの民間銀行の負債が、ドイツ国家のGDPの20倍もあるということからも、最悪の状況であることが分かる。前回も書いたが、現代の世界経済はすでにシステム破綻に陥っており、その崩壊がどのように進むのか?新しい経済システムに取って代わるのか?それを見通していく必要があります。

 

日本が世界の取引の4割を占めるビットコインについても、新しい経済システムになりえるのか?ブロックチェーンの信頼性も揺らぎちょっと微妙な感じになって来ています。

 

株や債券取引はAIが主流になって、ロボットのスピード性能が勝敗を決し、人間が関与しなくても成立する殺伐とした世界になろうとしています。

そういった中で、人間同士の人肌のふれあいを渇望する意識が高まってきているように思われます。ルームシェア、ワークシェア、シェアカフェ、お裾分けなど、持ちつ持たれつの関係が広がっています。経済もこのような人間らしい方向に進むのかもしれません。人類最初の経済活動である贈与経済が新しいシステムになる可能性もあります。

 

『迫りくる大暴落と戦争“刺激”経済』(副島隆彦 著)からの紹介です。

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■次は日立が狙われている

 

大谷 製造業では、シャープがやられて、東芝がやられて、次は日立だろうというので、日立が防衛態勢をとり始めています。何から崩されていくのか。大分狙い撃ちされています。

証券会社からいろいろなアナウンス、リリースが出始めました。まずは子会社の上場、孫会社の上場はガバナンス上、いかがなものかというので攻撃され始めました。ESG投資なのか何投資なのかわかりませんが、アクティビストみたいなのの突っ込みどころが出てきました。

 

副島 私の弟子で原発技術者の相田英男君が『東芝はなぜ原発で失敗したのか』という本を書いて、東芝が食いものしたのはGE(ジェネラル・エレクトリック社)だ、と。ところがそのGEが危ないといっている。今、GEの株価は13ドルだ。GEはもう見放されて終わりだ。ウォーレン・バフェットもジョージ・ソロスもとっくに売り払った。GEはつぶれる。東芝はGEの道連れにされた。日立は必死でそこから逃げたらしい。

  (さらに…)

トランプ大統領のロシア疑惑(叩かれて埃は出たが、弾劾までは進まない?)

free_mトランプ大統領のロシア疑惑、ようやく2月にはモラー特別補佐官が報告書を提出することになりそうです。トランプ大統領側近の逮捕者も出て、司法取引で多くの証言を引きだしたようで、トランプ大統領の外堀は埋まったという報道も出ています。最新の状況を調べてみました。 (さらに…)

  投稿者 dairinin | 2019-01-10 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨No Comments » 

覇者が地位を追われる直前のあがきで暴れまわっている。

米国の中国経済制裁、ファ―ウェイ副社長の逮捕問題、フランス大統領の苦境、ゴーンの逮捕、世界株価の暴落など、世界は騒がしい。

これらは、これまで軍需力+経済力で世界を制覇していたアメリカが、しだいに中国、ロシアに押されて、覇者の地位を追われている状況課での出来事だ。
アメリカの最後の悪あがきと、中国、ロシアのがぶり寄りで、覇者の入れ替えでの争いのぶつかり合いが顕在化してきたのが上記の事件だ。

軍事力でも、経済力でも,ITでも実質的には負けているアメリカの苦悩の叫びとしてみると、次のレポートは興味深い。
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■単なる貿易戦争ではない。中国だけではない。ロシアも

マスコミに乗らない海外記事http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2018/12/post-732e.htmlより

それは単なる貿易戦争ではない。背後にはハイテク戦争があり、その背後には、宇宙からサイバーに至る、完全なスペクトル軍備競争の計画がある。

あるアメリカ人現役指揮官が言ったとように「現代の戦争は、データと情報の分野で行われている。 「我々が現在、宇宙で行っているミッションは何だろう? 情報提供。情報用の経路提供だ。紛争時には、我々は敵の情報へのアクセスを拒否する」。 だから、新しい軍備競争は、兵器用のチップ開発、量子コンピューティング、ビッグ・データと人工知能(AI)で、アメリカの技術的指導力を維持、推進することだ - 経済領域での技術系優位と同様に、我々全員が買うことになるスマート電子機器の次世代の優位を占める民間産業標準の支配だ。

何が起きているのだろう? アメリカ軍複合体はこの点「本気だ」。

彼らは中国とのこれからの軍事紛争に準備を整えている。中国がアメリカ技術、ノウハウとデータを盗んでいるという話題に関する絶え間ない言及 - 中国「ハッキング」についての申し立ての嵐、(ロシアゲートの陰)がアメリカ選挙に干渉し、本質的に(しかし完全にではなく)中国に対する、戦争の原因を形成するのが狙いだ。

アメリカ軍が、ハイテク兵器でロシアと中国からどれほど遅れているか気づいて衝撃を受けているというのが、不都合な事実だ。

超党派専門家によるアメリカ国防省報告が11月議会に提出した報告でこう警告した。

「アメリカの軍の優位は衰え、ある場合には消滅している - ライバル諸国は、より賢く、より強く、いっそう攻撃的になっているが、中国あるいはロシアに対して行う次の戦争で、アメリカは敗北しかねず、勝つためには、苦闘するかもしれない。もしアメリカがバルトでの偶発事で、ロシアと、あるいは台湾を巡る戦争で中国と、戦うことになれば、アメリカは決定的な軍事的敗北に直面する可能性がある」

「敵はアメリカの軍事戦略を研究し、それに対処する方法を学んだ」と委員会共同議長エリック・エデルマンは述べた。「彼らは我々の成功から - そして我々が異なった種類の戦争をすることをやめていた間に、我々が本当に長い間交戦していなかった戦争で、連中は高度な場所で戦う用意を調えている 」。

普通のアメリカ人は、中国を「脅威」と考えることに慣れていない。商業上の脅威としてなら、そうかもしれないが、本質的に軍事的な敵ではないと。だが、中国がどのようにアメリカの繁栄と雇用を「盗み」、それを変えようと狙っているかについての主張の奔流で、紛争のための世論が「育て上げられて」いる。

これはすべてアメリカと中国のハイテクにおけるライバル関係を巡るものなのだろうか?

不幸にも、そうではない。ロシアに対して、開戦原因が不要なだけだ。ロシアは、しっかり敵対的対立になっている。大衆へのいかなる「教育」も余分なほど、アメリカ国内政治の中に混じりこんでいるのだ。今、ロシアが「敵」であるということは、当然の事と思われている。ジョン・ボルトンやマイク・ポンペオのような、外交政策「タカ派」は、中国と同じぐらいロシアに連中の照準を定めている。議会への防衛報告はそれを明確にしている。それは中国とロシアなのだ。だが、中国について説得すべき大衆がいるので、「タカ派」はロシアの悪意について、さほど大騒ぎしないのだ。

この技術冷戦のための戦術は、政府高官によって非常にはっきり計画されている。新興、あるいは「基礎的」技術の輸出禁止だ。企業と同様、個人も、技術へのアクセスを制限する。基礎的技術の範囲と、技術製造ノウハウを対象にするよう制裁を設計するのだ。中国を重要部品の供給路から切り離すのだ。ヨーロッパ人に、中国の技術をボイコットするように責めたてるのだ。

ロシアは? この「戦争」からロシアは何らかの形で離れているだろうか? ロシアは、明らかに異なっている。 技術で、アメリカにそれほど浸透しておらず、必要な要素技術に関しての、若干限定された脆弱性はあるが、国防と航空能力は主に自製だ。

だがアメリカには他の、「基礎的」、技術ノウハウがある。
そして中国に対する「技術戦争」での技術利用否定の原則は、ロシアにも、同じぐらい容易に適用可能だ。

多少異なったモードではあっても。トランプはアメリカが世界的に、エネルギーで優勢だとはっきりと宣言した。

アメリカ内務長官は、並行して、ロシアの石油輸出に対するアメリカのエネルギー優位を、物理的封鎖の可能性と結び付けた。ライアン・ジンキ内務長官は、9月に、エネルギー供給支配の上で、アメリカ海軍にはロシアを封鎖する能力があるとワシントン・エグザミナー紙に語った。「イランとロシアに対する経済オプションは、程度の差はあれ、燃料を置き換える影響力による。アメリカが石油とガスの最大生産国なので、我々はそれができる。」

実際は、このような動きはありそうもない。それは大言壮語だ:アメリカは、原油価格を上げるのではなく、下げたいのだ。だがここでのポイントは、アメリカは、ロシアのエネルギーに焦点をあてていることだ。ジンキ発言はワシントンの固定観念を表している。「ロシアは一つしか能力のない国だ」と、エネルギーを売るロシアの能力が、その経済的な生き残りに最も重要だと強調して彼は言った。

だが、要素技術の提供拒否や、技術移転制裁に関する対中国技術戦争の先例は、単にロシアに関して、一層ありそうなだけではない。それは既に(ファーウェイの5Gインフラを購入しないよう、ヨーロッパに無理強いしているのを反映して、ノルドストリーム2を巡る威嚇で)起きている。やはり中国の場合と同様、アメリカはロシアに対して、複数の地政学的弱点で圧力を加えている - 同時に制裁によって、経済的に妨害しようとしている。来年 - ほぼ確実に(法的要件だ) - アメリカはスクリパル事件に関し、新たなロシア制裁を連発するだろう。

これはアメリカの帝国精神を高揚させておくための、単なる武力威嚇なのだろうか? 「世界体制」にわずかに残されたものを揺さぶるに十分な地政学的衝撃を、アメリカ政権が引き起こすという考え方を我々は真剣に受けとめるべきなのだろうか?

それは非常にありうると私は考える。トランプ大統領は、一方では彼自身や家族や彼の商売を、無数の捜査から救うことで、来年は忙殺されるだろう。他方、彼は議会で民主党と戦うだろうが、もし市場がひどく急落すれば、上院共和党員に対する彼の影響力は消滅するだろう。条件さえ熟せば、ブルータスを声援する準備ができているRINO(名ばかりの共和党員)が十分いるのだ。

そしてアメリカ以外で多くの潜在的な発火点が明白だ。湾岸は恐ろしい。サウジアラビアは内部混乱にある。ポロシェンコは政治的自己保身をしようとしている。(昨日まで)アメリカは、トルコが激しく反対している、シリアでの長期軍事占領を維持しようと試みてきた。イスラエルはヒズボラの戸口で、実力行使を示唆しており、ヨーロッパは、景気下降しそうな変わり目にあり、それに対応し、黄色いベスト症候群が様々な形で噴出しそうだ。ブレグジット、イタリア、政府債務増大、銀行 -すべてが増大する危険を意味しているが、それを我々が、それを封じ込むことができるか否かは、これから見ることになるだろう。

だが要点はこれだ。トランプが、TVにはりついて、国内で彼の敏感な自尊心に対する攻撃のさまざまな紆余曲折を追跡している間も、彼の2つの軍団、中国タカ派と中東タカ派が、この商売の司令官ジョン・ボルトンの下で国家安全保障会議NSCを支配している。
主要な政策ミスや、悪政や、アメリカ国内の機能停滞や、アメリカ市場の沈滞や、狂った大統領が、タカ派イデオローグに、一触即発のどこかの火種に火をつけるのを可能にするリスクはどうだろう? 非常に高いかも知れない。

以上引用~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

  投稿者 dairinin | 2019-01-05 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨No Comments » 

迫りくる大暴落と戦争刺激経済-14~ファイブ・アイズVS中国の背後には奥の院の存在が見え隠れする~

初日の出 ファイブ・アイズ

明けましておめでとうございます。

本年も当ブログをよろしくお願いいたします。

 

前稿では、今年の初めから年末にかけてのアメリカ株式大暴落は「中国の仕掛けである」と予測しました。

 

その背景には、ファイブ・アイズというスパイ協定(イギリス・アメリカ・カナダ・オーストラリア・ニュージーランド)に、今年から日本・ドイツ・フランスが加わって、この8カ国による次世代超高速モバイル通信:5Gを巡る中国包囲網に対する中国の警告と捉えることができる。

 

このスパイ協定が旧イギリス植民地時代からあり、現在でもカナダ・オーストラリア・ニュージーランドは英国エリザベス2世が君主であること、アメリカのワシントンD.C.が英国の出先機関であることから推察すると、その背後にはヴェルフ―ヘッセンの奥の院の存在が見えてくる。

 

但し、アメリカと言っても一枚岩ではない。今回のファーウェイ事件に纏わる中国排除の動きの切っ掛けは、軍事機密情報を巡りCIAや国防省などの諜報機関(:ネオコン派か?)の警戒感が発端となっていること。

トランプ陣営は、選挙前から「ワシントンD.C.潰し」を明言していることから、ネオコン派とは敵対関係にある。ファーウェイ事件が起こったのが、ちょうどG7の習近平とトランプの会談直後にぶつけてきているところからも推察できる。

 

但し、やや微妙なのが、トランプも中国に対する圧力を強めている点。これは、国家の機密情報流出については、敵対するトランプと言えども大きな問題として捉えているためとも考えられる。

 

奥の院というと、もう一つ気になるのが、サヴォイ―デル・バンコ勢力の動きだ。

ヨーロッパ各地で展開されている民族自決の動きは、彼らの次代に向けた新しい社会を構築しようとする動きである。その基盤となるベーシック・インカムが彼らのお膝元のスイスなどで活発なところからも伺える。

民族自決は中国やロシアが志向する動き。中国とサヴォイ―デル・バンコはつながっているのか?

デル・バンコと言えば金の相場を支配していることでも有名だが、最近中国が金の取引所を開設し、中国が金の相場を決めているとの情報もある。

 

そうなると、今回のファイブ・アイズと中国の“新冷戦”構造は、実のところヴェルフ―ヘッセンとサヴォイ―デル・バンコの戦いである可能性が高い。

 

この関係世界の中で、繋がりが分かり難いのがドイツだ。

ドイツはEUの盟主であり、元々中国とは仲が良かったが、何故EUを離脱したイギリスと手を組み、中国包囲網のファイブ・アイズに加わったのか?

 

考えられるのが、ドイツ銀行の問題か?

ドイツ銀行はご承知の通り、経営危機に陥っている。この経営危機は単なる一企業の問題に留まる問題ではなく、EU経済が吹っ飛んでしまう、いや世界経済をどん底に叩き落すほどの爆弾になるという問題なのだ。

ドイツはリーマンショックの時から、CDS債を買いまくっておりその総額が7,500兆円ほどもあるらしい。これは、ドイツのGDP(400兆円)の20倍近い値にまで膨らんでおり、これがはじけたらリーマンショックの100倍(リーマンショックで消し飛んだのが80兆円)に迫る額になる可能性が言われている。

 

このCDS債はヨーロッパのみならず、世界中の銀行や政府が持ちつ持たれつで相互に絡み合って、その影響がどこまで及ぶか分からないとのこと。

以前のギリシャ危機やトルコリラショック等記憶に新しいことだが、この経済危機での直接的な負債では、EU経済の1%にも満たない規模だが、CDS債が加わると連鎖倒産が起こるといわれるほどの規模になる。EU諸国が必死にギリシャやトルコを守ったのはそのためだった。

たぶん推測だが、イギリスがEU離脱した原因は、この負の連鎖に巻き込まれないためだと思われる。

 

ドイツのファイブ・アイズとの協力にはこのような背景があり、ドイツは自国を守るためにイギリス側に付くしかなかったのではないか。

因みにドイツ銀行の筆頭株主は中国の大財閥(海航集団)だが、これがまた経営危機にあるとのこと。ドイツ銀行としては、ここが倒産でもしようものなら共倒れする。逆に中国としても、中国副首相との繋がりの深いこの財閥を潰すわけにはいかないらしい。

 

はたまた諜報・軍事戦略と世界経済とは一部は重なるが一部はまた別の勢力がいるのかもしれない。ドイツ銀行の株価が数年前の1/5にまで落ち込んだことで、これまで暗黙の了解の元で世界経済の安定を意識してきたヘッジファンドも今年の6月から大幅な空売り攻勢をかけている。一企業に対する売りとしては世界最大の売り浴びせである。ヘッジファンドもその大部分が大赤字であるとのことから背に腹は替えられないという状況のようだ。

 

もう一つ、世界経済の話題にロシアの名前が出てこない。ロシアはどのように考えているのか?そこ辺りも気になる。今後はドイツの動きに加え、ファイブ・アイズにやや及び腰のフランス、そして軍事的には最優位にいるロシアの動きも押えながら今後の世界の勢力地図を見据えていきたいと思います。

 

今年もご愛顧のほどよろしくお願いいたします。