「市場は環境を守れない、社会を統合できない」シリーズ3〜「等価交換」の欺瞞
こんにちは。今日は「市場は環境を守れない、社会を統合できない」シリーズ3回目です。
これまでの2回は『環境』に焦点を当ててきました。
今や誰もが全人類的課題であると認識している環境問題と背中合わせで『市場拡大』という目的が存在している事、また『環境保護主義』の背景にはアメリカの支配層による周到な企てが存在していた事など、新聞、TVなどでは決して報じない内容を知ることが出来ましたね
さて今回は、現在の市場メカニズムの中でも常識化している『等価交換』という概念に斬り込んでゆきます
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市場は等価交換ではない、外部不経済を捨象している「るいネット」から引用します。
◆商品の価値はどう評価されているか
まず、商品の価値として現れるのは、それを生産する際に消費されるもののごく小部分(人間が支出した労働)だけであり、それ以外は外部不経済として一切除外され無視される。
つまり、生産された商品を使用・消費する人間が、その商品を使用するために負担するコストは、ただ単にそれを購入するために必要な貨幣だけでなく、実際には、それが生産され使用される中で生じる環境破壊、健康破壊のコスト全体を負担させられる。
さらに、社会全体をとってみても、その社会で生産された富の量は、その富の生産のために投じられた労働の量に等しくなく、その生産に付随する不経済のために支出される労働の量を含んでいる点でも不等価である。(たとえば、環境破壊や健康破壊が進行するほどGDPは増大する。)
註)「外部不経済」とは?
ある経済主体の行動が、その費用の支払いや補償を行うことなく、他の経済主体に対して
不利益や損失を及ぼすこと。例えば、公害。(goo辞書より)
上記内容を補足例示してみます。
例えば私たちは、缶ジュースを飲みたい時、当たり前の行為として自販機に120円を投じ“ただ単に購入”します。その際仮に“120円”という値付けの根拠を考えてみると、その生産過程の人件費や経費、材料費を思い起こす程度ではないでしょうか? (生産時の材料代+労賃≒120円)
しかし私たちは、この缶ジュースの代金=120円以外に、この缶ジュースに派生する数多くの出来事にかかるコストも、間接的に支払っています。
例えば、缶ジュースの製造時に排出されるCO2、運送時の排ガスに対する環境対策や、缶のリサイクル事業をサポートするための税負担。或いは、缶ジュースの飲み過ぎで健康を害した場合はその医療費。。。等々を負担しなければなりません。
つまり、『缶ジュース生産過程の労働、材料等のコスト=120円』という等価交換の図式にとどまらず、事実は、それに派生する多くの『社会的コスト』が余計にかかる。ということなのです 🙄
そして、その社会的コストも含めて、GDPに反映されるのです。
また、この不等価性は、環境や人間の健康に配慮して行われた生産労働も、それらを容赦なく破壊しながら、一切それに対するコストも道義的責任も引き受けないで行われる生産活動も、市場メカニズムでは、完全に両者の質を捨象して、強引に等式化する形で現れる。
すなわち、後者の(破壊的、無責任的な)生産コスト=商品価格が前者(環境に配慮ある商品)より安上がりになる=市場で売れることによって、前者の労働の価値が、不当に低く評価されることになる。
・・・いかがですか?
私たちは、知らず知らずのうちに、この『等価』という概念が正当だと思い込まされてきたのではないでしょうか?
「本当に等価なのか?」という素朴な疑問が生じたとしても、すかさず『等価交換』という難解な近代経済学の詭弁によって、煙に巻かれてきたのではないでしょうか? 🙄
例えば、法外なダイヤモンドの値段と、その生産にかかる労働量を比較してみたら直ちに、その欺瞞性が明らかになるというのに・・・ 👿
さらには、交換を前提とした現在の市場の在り様も疑ってみる必要があります。
市場における交換は、等価だから存在するのではなく、交換したから等価になったにすぎないのです。
この様な市場のメカニズムに関する欺瞞は、その他にも無数に存在します。
今後さらに、市場が抱える欺瞞性や矛盾を切開していきます 😈
そして普遍的な社会構造として、市場は国家に寄生している事、市場こそが環境を破壊していくガンである事を解き明かしてゆきます
今後の展開に、乞うご期待
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