2007-10-06
ゼロ金利政策は、銀行とファンドの利益の源泉
日本の銀行、金融機関の倒産危機に際し、2001年にゼロ金利政策が取られた。
銀行への公的資金の注入、日銀の貸出金利・実質0%、資金は無制限に貸し出す。
この結果、銀行預金の利子も、0%。銀行にお金を預けても利子のつかない時代になった。
このゼロ金利時代に何が起こっていたのか?
銀行は、無利子で国民から資金を集めることが可能になった。では、この無利子で集めた資金を非常に低い貸出金利で、企業活動に融資しているかといえば、そうではない。
平成17年度、平成18年度と銀行決算は好調であった。それも当然で、「タダで集めたお金を利子を取って貸し付ける」商売なら、儲けは確実である。
大手3銀行の2ヵ年の決算内容を見てみよう。
大手3行の貸付利益、預金利息、預金残高
銀行名 | H18貸付利益 | H18預金利息 | H18預金総額 | H17貸付利益 | H17預金利息 | H17預金総額 |
三菱UFJ | 1兆9955億 | 6754億 | 107兆2126億 | 1兆986億 | 3440億 | 107兆5286億 |
三井住友 | 1兆2141億 | 2666億 | 70兆8341億 | 1兆1457億 | 1315億 | 68兆4749億 |
みずほ | 5706億 | 798億 | 53兆543億 | 5355億 | 299億 | 52兆3048億 |
平成18年度でみると、大手銀行3行は、230兆円の預金を国民から集めている。その預金に払った利息は、1兆200億円。(平均利率0.44%)。対して、貸付利益は、3兆7800億円(平均金利1.64%)である。17年度はもっとパフォーマンスがよく、貸付利益が2兆8000億円に対して、預金利息費用は、5000億円で済んでいる。
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