2010-05-05

「市場の原理(価格格差の秘密)」−8 フェアトレードの可能性?

これまでこのシリーズでは価格格差の仕組みを追求してきました。
その中でも、ダイヤモンド、レア物など、実体と乖離した破格な価格を幻想価値を利用して吊り上げている仕組みを明らかにしてきました。
この価格格差の仕組みは、日常的に私たちが手にする農産物等の必需品とそれ以外の商品との関係にもそのまま当てはめられます。
この価格格差の関係は、後進国の農産物と先進国の工業製品との間では、特に酷いと言われています。
今回はこの様な関係を是正すべく取り入れられているフェアトレードに関して調べてみます。
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写真はこちらからです。・・・・「エコ」と「世界を救う」です。
まずは、フェアトレードとは?
(以下引用はるいネット投稿「フェアトレードは市場拡大の幻想取引ではないか?」からのものです)

生産者がまともな暮らしを維持できるコーヒー豆仕入れ価格を提示し、コーヒー豆が詰められた瓶に生産者の顔写真を貼付した。これにより生産者に働く意義と喜びが生まれ、消費者は食の安全が確保される。仕入れ価格の上昇分はカフェテラスに足をはこぶ理解ある消費者が負担する。

さてこの話はどこまでが本当なのだろうか?
東京市場では97年秋の30000円/袋(69kg)をピークにじりじりと相場は下がり続け現在では12000円前後の値をつけている(アラビカコーヒー先物)。
暴落に近い価格ではあるが1杯10gの豆を使うとすると5円→2円が原価(日本の港での受け渡し時点)でしかない。
これが喫茶店では300〜1000円になる。
ビーンズショップ=焙煎豆店でも店頭価格は40円/10g前後と10倍の値段になる。
要するに9割が焙煎加工業者を含めた国内の流通マージン(喫茶店では98%)なのだ。イギリスでも大差はないだろう。
もし生産者に安定した価格(高値の97年秋の価格)を保証するとしても一杯あたり3円を上積みするだけで十分なのだ。果たしてそのカフェはいくらの値段を生産者のために積み上げているのだろう?

日本では余り見掛けない気もするが、なんか価格格差の歪を是正する為の取り組み?の様です。
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(さらに…)

  投稿者 gokuu | 2010-05-05 | Posted in 06.現物市場の舞台裏3 Comments »