2010-08-07

『ユーロ発国家財政危機の行方』 9 欧州支配層(影の支配勢力)の動きは?

これまでのユーロ発国家財政危機の行方』シリーズ記事。
0.プロローグ
1.ギリシャ問題・PIIGS問題とは?
2.小国ギリシャの危機がなぜユーロ危機につながったか?
3.地域共通通貨「ユーロ」の弱点構造
4.ギリシャ暴動とその他の国の状況から国家・市場の統合限界が見えてくる
5.世界バブル崩壊が資本主義の総本山、欧州を襲う
6.英米(金貸し勢)が作ったアメリカに対抗して作られたEU
7.世界を牛耳る、支配勢力・闇勢力の暗闘はどうなっているのか?
8. 崩壊に向かう金融市場
今回でシリーズ9回目です。今日は、歴史的なスパンを振り返りつつ、今後の欧州支配層の動きを予測してみたいと思います。

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●バブル経済(ネズミ講経済)の終焉、いいや近代資本主義の終焉
先回の記事 『崩壊に向かう金融市場』の中で、欧米が膨大な負債・不良資産を抱えており、とても処理できないことを示しました。
では、EUは今後必要になる危機に際しての、必要な資金をどう調達するのでしょうか?たとえば、PIIGS問題に際して、この5月にEUは90兆円の緊急支援枠を決めました。

しかしこの90兆円というお金はどこから出てくるのでしょうか? どこにもないですよ! ユーロ圏各国はどこも財政赤字が膨大だから緊縮政策を行うわけです。どこにあるというのでしょう、90兆円というお金が? 全部空手形なのです。
ギリシアが行き詰まったら保証する、スペインが行き詰ったら面倒を見る、どの国も資金はないのですが、「保証する」と言っているのです。そして今の流れからすると2、3年以内に本当に保証するしかないところに追い込まれていくでしょう。だから最後には紙幣を印刷するしかないのです。
要するに今のシステムはネズミ講の末期と思えばいいのです。実体経済に対して金融が肥大化しすぎて、この収拾をつけるのは不可能、何しろ実体経済は5,000兆円、金融の方はその4倍の2京円です。かつては1対1だったのです。それだけでは止まらず、プラス、デリバティブの6京円という実体経済の12倍のお化けがまだ水面下に潜んでいます。これも全く減っていません。
なぜ、金融が実体経済の4倍になったと思いますか? なぜ、デリバティブの総額が実体経済の12倍まで膨らんだと思いますか?

答えは、“ネズミ講”なのです! どんどん大きくしていかないと続かなくなっていたのです。膨らませるしかないのですよ。金融そのものが肥大化して自己増殖するしかなかったのです。

    以上朝倉 慶氏の記事  より
つまり紙幣を発行してつぎ込むしかない、そしてそれが最終段階(国家の限界)を迎えようとしている。
・・・・ではバブル経済(ネズミ講)へと至った経緯は?
近代の初めに西欧の資本家は、大航海や産業革命に投資し、そのリターンによって利益を得ていました。彼らは、投資して数百年に渡り莫大なリターン(世界中から集めた金銀etcとお金)を得て僕らが想像も出来ない程の莫大な資産を蓄えているはずです。
しかし1970年ごろになって多くの先進国は経済成長を停止するに至った。
そこで、投資に見合ったリターンを求め続けた欧州オーナーに対して金貸し(金融資本・ファンド)は様々な金融商品(デリバティブetc)を提供して資産が増えているように見せかけました。つまり騙したのです。国家も経済成長が必要だったのでこの動きに乗りました。
産業の成長=経済成長が停止した故に、投機経済=ネズミ講経済へと移行し、バブル化させたのです。(この移行期は、ちょうどニクソンショック(ドル・金兌換停止)の時期とも一致します)
大航海時代以降の大きな流れを図解してみました。
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しかしバブルは必ず破綻します。世界バブルの形成と破綻は、上記図解のように元々投資≒投機の延長上に発生した資本主義の必然的な最終的な帰結とも言えます。
では今後どうなるのだろうか?十字軍、そして産業革命以来、投資・投機によって財産を増やしてきた欧州支配層(影の支配勢力)は、この局面で何を考えているのか?
上記図解の右欄に現在の動きから推測される彼らの方針を記入してみました。彼らは、すでに紙幣への信用をなくし、実物資産の囲い込みに入っているのではないでしょうか。その端的な例が金の高騰です。
●リンゼイ・ウィリアムスの警告
ただ彼らの動きは予測でしか考えられない部分もあり、ここでよく当っていると言われる予言者から支配勢力の動きを見て行きたいと思います。
リンクより

リンゼイ・ウイリアムスは牧師で、1971年、布教のためアラスカ州に派遣されたが、1974年、トランスアラスカパイプラインの建設のため多くの労働者が来ることを知り、ここに教会を建てカウンセリングなどのサービスを提供することを会社に提案した。会社はこれを受諾しパイプラインの建設労働者のための教会を建てた。教会はうまく機能し労働者と会社との緊張関係を緩和し生産性を上げたと評価された。この功績のため、リンゼイ・ウイリアムスは牧師でありながら、1980年代、オブザーバー資格で大手石油メジャーの重役として最高経営陣の一人に加えられ、彼らと親密に交流する機会を得た。
しかし、3年後、いかに原油の供給や価格、さらに国際情勢までもが彼らによって人為的にコントロールされているかを深く知るにおよび、重役を辞しここで得た情報を公開する決意をした。彼の告発はYouTubeなどでみることができる。
彼はすでに2006年の時点で、「彼らは原油価格を150ドル近辺まで上げ、それから下げようとしている」と警告していた。また、隠された事実として、全米の需要を何年もまかなうのに十分な供給量を持つ巨大油田がすでに北米で発見されているともいっている。この油田の存在のため、原油供給は実はまったく逼迫していない。しかし、その存在は原油価格の調整のため公表されておらず、しかるべき時期に開発を行うことになっているという。

今年1月の予言

今回も、2年前と同じ元重役から電話があり、以下の警告をされたという。
・自分はもう87歳だし、これから手術を受ける身なので先は短いと思う。そのため、思い切って知っていることを公表することにした。これがわれわれの計画である。
・今後12カ月でドルの価値は30%から50%下落する。そのためアメリカ国内ではハイパーインフレが発生しする。食料価格は高騰し、国民は食料を買えなくなる。しかしこれは食料の供給が止まるからではない。供給そのものには問題がないが、ドルの暴落から価格が高騰するのである。
・ドルの下落幅に合わせて原油価格も高騰する。だがこのとき、ドルの信用が地に落ちているため、原油の輸出代金をドルで得た石油産出国は貧乏になり苦しむことになる。
・ドバイワールドの破綻は、全世界でデリバティブの破綻を誘発するスイッチのようなものだ。これから時間をかけながら、破綻の影響は他の市場や金融機関に広がり、最後は現行の金融システムが危機的な状態になるところまで進む。
・証券、債権、社債などのペーパーマネーは一切信用してはならない。すべて金や銀、または土地のような現物で資産を持つように準備すること。
・アメリカの景気が好転するなどということは、今後長い間あり得ない。
・われわれは中国を覇権国にすることをすでに決定している。今後12カ月のうちに中国に覇権が急速に移行するだろう。
・イラン戦争が起こる唯一の可能性は、イスラエルによるイランの先制攻撃である。しかし、これから1年から1年半はイラン戦争は起こらない。
・アフガン、パキスタン、イラク、イエメンなどでアメリカが戦っている戦争は、他のはるかに重要なことから人々の目をそらすために行われているにすぎない。

●クリフハイの発言
ヤスの備忘録より 

今年の後半に何があるのか?
われわれのデータでは、8月から11月にかけて経済の本格的な崩壊が始まることになっている。しかし、経済の自然なメカニズムで崩壊するのではない。これは意図された崩壊だ。ロスチャイルドなどの影の支配勢力が、かねてからある計画を実施するのだ。
崩壊のシナリオの実施には合図があった。合図はすでに出されている。5月9日、ダウははっきりとした理由が分からないまま1900ポイントもいきなり下げたが、あの下げが合図なのだ。これから、デリバティブなども大崩壊する流れに入るだろう。
・彼らが経済を崩壊させる意図は何なのか?
影の支配勢力は、11月に核戦争に至る戦争の準備を行おうとしている。国民を戦争へと追い込むために経済を崩壊させるのだ。これは核戦争をさらに越えたひどい戦争になると思う。
戦争の実施時期だが、おそらく11月9日、10日、11日の期間だろうと思われる。影の支配勢力は数字の語呂合わせに隠れたメッセージを込めることを好む。この日程は9・11の逆である。

彼らが戦争を起すのか?疑問は残りますが、局地的な戦争や何らかの危機を演出する可能性はあると思います。
●今後どうなるのか?
これらの予言から類推できる影の支配勢力(欧州支配層)の予定・狙いは、
①金融危機は引き続き起こり、現行の金融システムは危機的な状況になる。
 特に紙幣の価値は急減するので、彼らは実物資産(金・銀・資源・食料も?)へと移行させている。
②そして国家を戦争?へと誘導させる、若しくは危機を演出する。
 (そして準備された計画を実行し、新しい秩序(統制経済・管理社会?)を形成させる。)
③旧来的な経済成長の市場(投資先)として中国やBRICSを成長させ、アメリカは没落させる。

ということになる。
影の支配勢力は、今後起す金融危機や戦争?などで社会を統制へと向かわせ、実物資産(金・資源・食料)の物量差をもって世界を管理しようとしているのではないか?
それは、近世以前の状態、彼らが支配し理想としている中世のような社会を彷彿とさせる。
※そう考えると、ロスチャイルドやロックフェラーの動きも、同じ軸線上に見えてくる。影の支配勢力は一方でロスチャイルドを使い金融崩壊を演出し、一方でロックフェラーを使い戦争を演出し、まるで弁証法のように人々をある目的に対して収束するように誘導していくようにも見える。
ただ人々は彼らの狙い通りに動くのだろうか?既に先進国の人々は戦争など誰も望んではいない。とうの昔に貧困は消滅した。金などの実物資産に目がくらんでる訳でない。それは30年前以前とは大きな違いである。それに多くの人たちが彼らの存在や騙し・洗脳に気づいているのだ。人々の意識はもはや中世や近代とは違う。
・・・次回は最終回になります。全体のまとめと今後の人々の意識などから、国家や世界の動きを考えてみたいと思います。応援よろしくお願いします。
【欧州支配層の関連記事】
金貸しを支配する勢力①−ロスチャイルドのボス達−
欧州の2大支配勢力:古代ローマ以来の貴族系とフェニキア以来の金融系
欧州貴族の軍門に下ったロスチャイルド? 追い詰められるロックフェラー?
その他 るいネット参照

List    投稿者 Hiroshi | 2010-08-07 | Posted in 未分類 | No Comments » 

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