2010-11-09

シリーズ「活力再生需要を事業化する」22〜路上は「第4の産業」のフロンティア〜

シリーズ「活力再生需要を事業化する」も、今回で22回目、最後のエントリーになりました。
前回のエントリーでは、新市場の雛形を扱いました。
        
実は前回のエントリーのほかにも「新市場の雛形」があるんです!!! 今回のエントリーでは、それを紹介したいと思います。
     
新しい第4の産業として、「認識産業」がそれに該当します。
    


<なんでや露店>
では、まずこれまでの1〜3次とされる産業の変遷と、「第4の産業」として「認識産業」について紹介していきましょう。
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1.これまでの産業の変遷   
         
まず、これまでの日本の産業の変遷を簡単に振り返ってみましょう。
        
産業別には1〜3次産業として、下記のとおりに分類されています。
   
 1次産業:農林業、漁業
 2次産業:製造業、鉱業、建設業
 3次産業:電気・ガス・熱供給業、運輸・通信業、卸売・小売業、飲食店、金融・保険業、不動産業、
       サービス業及び公務
   
これまでの各産業別の就業人口は以下のとおりになっています。

<産業別就業数の推移>はこちらからお借りしました。
     
これらから分かることは、産業の変遷そのものが、その時代におけるみんなの期待が現れているという点ではないでしょうか。
そこで、次代のみんな期待は何なんでしょうか?そのヒントとなる文を紹介します
路上は「第4の産業」のフロンティア

露店をやってて意外とびっくりするのが、バリバリ働いてるサラリーマンや自営業の人なんかが、結構真剣に「なんでだろう?」を聞いてくること。業種もさまざまで、ネット関係からマスコミ、建築関係までいろんな仕事をしてる人たちが、なんで屋さんにやってきます。
答が見えない現代だからこそ、「答を探したい!」という気持ちが強い。とくに自分の仕事の中に、あきらめずに可能性を追求、やりがいを求めてる人たちは、「みんな」「社会」が何を考え、何を求めてるかを肌で感じることが出来る「露店」という場所に、非常に興味と可能性を感じている様子です。
思えば「教育」業界も個人による勉強から、仲間・友達との期待の中での勉強へ。「カフェ」なんかも閉じた空間から、人間ウォッチング、集団を感じられる場所へ。「農業」「工業」「サービス業」と変遷を遂げてきた産業の形態は、新しい潮流の中、「共認充足」「認識充足」を商品の主体とした、新たな産業の形態へと変化を遂げている様に思います。実際「答えもどき」ではあるかもしれないが、スターバックスのようなオープンカフェをはじめ、いち早くみなの期待に応えた場所は確実に皆に受け入れられ、拡がりつつあるように思います。

今や私権が衰弱して収束不全の中、答えを求めて既存の集団枠を越え、みんなの意識は外へ向かっています
ここで、これからの次代に登場する(=みんなが期待する)産業で且つ、活力再生事業でもある「認識産業」を提示したいと思います。
        
         
2.「認識産業」→路上の可能性
社会閉塞・収束不全の中、みんなの期待に応えるのが「認識産業」です。
その可能性事例として、ここでは「なんでや露店」を紹介したいと思います。

なんでや露店

 「なんでや露店」は路上に開かれた、みんなの「なんで?」に応える「場」です。
     世の中、なんかおかしい。なんでだろう?答えあります!
           なんでや露店(なんで屋)
    
     あちこちの路上に、答えを求めて人が集まる
 
     ◆なんでや露店(なんで屋)の予定表:関西 関東

————————————————————————
 なんでや露店(なんで屋)のお題例
●経済破局は来るのか?
●戦争がなくならないのはなんで?
●国の借金が800兆もできたのは何でだろう?
●やりたいことが見つからないのは何でだろう
●どうする?日本の政治
●環境問題が解決しないのはなんで?
●どうする?モンスターペアレンツ!
 現代の日本は物質的な豊かさを実現し、貧困から脱却しました。しかし、豊かさを実現する一方で「国の借金増加」「環境破壊」「家庭や学校での教育機能の低下」「金融危機」「特権階級の暴走」など様々な社会問題が噴出しています。これらの社会問題に対して、社会統合の専門家である政治家や官僚、学者からは何の答えも出てこないだけでなく、偏った報道と目先の批判を繰り返すマスコミによって閉塞の度合いは強まる一方です。彼らは、これからの社会のあり方を考えていく上で必要な事実すらほとんど報道していません。
 今や誰もが、この社会は何かおかしいと感じ、社会の事を真剣に考える場や仲間を求めています。そのような共認形成の場の一つが、道行く人と「なんでだろう?」という問いを通して事実を追求し、答えを出す『なんでや露店』です。
 なんでや露店では、政治・経済の問題に留まらず、男女問題や人材育成、果てはこれからの企業組織のあり方など、社会の問題から身近な集団の問題まで扱い、みんなの共認を羅針盤にしながら、答えを塗り替え続けています。そのように塗り替えられてきたなんでや露店の答えは、教育機関や経営者などからの評価も高く、講演会や人材育成コンサルの依頼なども増えています。

 
じつは路上という点において、これまでの産業とは異なる、大きな可能性があるのです。
 (1) 生産形態そのものが先に掲げた1〜3次産業と大きく異なる。
 (2) 場が社会空間そのものである。

    
まず生産形態として1〜3次産業とは商品そのものが大きく異なり、「共認充足」「認識充足」が大きな商品となるのです。
 その理由として、現状では「みんなの期待」の背景が、これまでの「物や商品」から「みんなの不全や答え欠乏」の高まりに転換しているという点にあります。
 そしてこれまでの産業と決定的に異なるのが、「需要発から供給発に転換している」という点です。
       
新しい認識を得た人があらたな供給者となって、その輪をどんどん広めていくのです。ここで供給者となることで必然的に活力再生が伴ってくるのです。
次に「場」そのものが社会空間(=脱集団)であり、対象となるのはみんな(=不特定多数)となります。
 ここでは、夫々の集団では邪魔になる「しがらみ」がなく、話す中味もストレートな「みんな期待や不全」となります。
だから、現実に直面した社会のみんなの意識と直結し、その現実の意識の中に答えがあるのです。
    
       
3.露店は認識習得の場 ⇒ みんな期待に応える「認識産業 = 第4の産業」
路上は「第4の産業」のフロンティア

そんな、「認識産業」とも言うべき新たな仕事・産業の可能性に気付き始めた人たちにとって、現在の露店は「みんなが何をもとめているのか?」「答えは何なのか?」みんな期待・不全とその中身を知ることが出来る、新たな産業の「命」・「要」となる場所だと直感してるんじゃないかと思います。 
みんなの期待に応える「第4の産業」。

新たな産業革命の最前線は、この露店にあるのかもしれません。

また、なんでや露店は次代の制覇力となる「同化能力」を高めるのにも最適な場です。
だから企業にとっても、社員研修などに適しているのです。
 なんでや露店はみんなの期待に応える最先端(「命」・「要」)の場であり、「認識産業(第
4の産業)」は新たな産業革命になるのです。

  
    
今回で「活力再生需要を事業化する」のエントリーは終了となります。
ご愛読、ありがとうございました!
             
           
※以下はこれまでのエントリーです。
シリーズ「活力再生需要を事業化する」バックナンバー
1〜活力源は、脱集団の『みんな期待』に応えること〜
2〜ワクワク活力再生!
3〜老人ホームと保育園が同居する施設『江東園』〜
4〜企業活力再生コンサル〜
5〜企業活力再生需要の核心は「次代を読む」〜
6〜金融、ITビジネスはもはや古い?!新しいビジネス“社会的企業”〜
7〜社会起業家の歴史・各国の状況
8 〜社会的企業を支える「アショカ財団」〜
9〜『生産の場として、儲かる農業』が、みんな期待に応えるのでは?〜   
10〜就農定住の成功事例 山形県高畠町〜
11〜農業参入が企業の社会的使命となる〜
12〜農業は医療や教育と同じく人類(集団)にとって不可欠の事業であり、脱市場原理の最先端可能性といえるのでは?〜
13〜コンセプトは、『私、気付いたら就農してたみたいです♪』かな?
14〜【書籍紹介】伊賀の里 新農業ビジネスただいま大奮闘(モクモクファーム)(1/3)〜
15〜【書籍紹介】伊賀の里 新農業ビジネスただいま大奮闘(モクモクファーム)(2/3)〜
16〜【書籍紹介】伊賀の里 新農業ビジネスただいま大奮闘(モクモクファーム)(3/3)〜
17〜企業による自給自足の挑戦 −船井総研の農業研修−〜
18〜認識形成の場を供給していくことが、企業に期待されている〜
19〜次代は共同体の時代!〜
20〜新認識が可能性を開く!〜
21〜〜新市場の雛型〜
 

List    投稿者 kaz-tana | 2010-11-09 | Posted in 未分類 | 1 Comment » 

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