2009-11-10

ドルに代わる通貨システムは?〜6.湾岸共通通貨ができるとどうなる??

湾岸協力会議(GCC:左図の6カ国)が2010年の導入を目指して進めていた湾岸共通通貨(ハリージ)は、オマーンとUAEの相次ぐ脱退で暗礁に乗り上げているように見える。しかし、10月6日には英インデペンデント紙が「アラブ湾岸諸国が原油取引でのドル利用を停止し、人民元などで構成する通貨バスケット建て取引に移行する案をロシア・中国・日本・フランスと極秘に協議している」と報道、サウジやクウェートが慌てて否定するという一幕があった。さらに、10月21日にはカタール副首相が「原油ドル建ての見直しは継続中」と発言。事態は水面下で進んでいる。
湾岸共通通貨の問題は、中東諸国の通貨のドルペッグの廃止、そして原油のドル建て表示・決済の廃止と一体不可分だ。米国はこの問題に極めて神経質になっている。なぜなら、原油のドル建て表示・決済は、金兌換停止以降のドル基軸通貨体制の生命線だからである。
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  投稿者 s.tanaka | 2009-11-10 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨1 Comment »