2010-07-29

日本の税システムを考える−12 新時代にふさわしい税システムとは?(3)

私権原理・序列原理から共認原理へ向かう、新たな時代にふさわしい税システムのあり方を提案する第3回。前々回の(1)では、来るべき時代の姿を概観し、そこで求められる5つの課題

1.バラバラになってしまった個人⇒課題・役割・評価・充足を共有出来る集団(共同体)の再生
2.大量消費⇒自然の摂理に則った循環型経済
3.市場原理によって脇に追いやられたが、本当に必要とされる仕事・産業の活性化
  (ex.農業、介護系など)
4.マスコミ支配からの脱却⇒マスコミに変わる共認形成の場と社会統合機構
5.米・金貸し支配からの脱却

を提示した。
同記事では、1.の集団(共同体)再生に向けて、企業の共同体化を促進する税制の導入を、(2)では、2.大量消費⇒自然循環型経済への転換、3.農業を始めとする必要な産業の活性化に向けた税制の検討を行った。
今回は、

4.マスコミ支配からの脱却
5.米・金貸し支配からの脱却

について検討してみる。
本来、このマスコミ支配、アメリカ・金貸し支配といった現代社会病理の根幹を成す問題には、税システムよりむしろ、法律、場合によっては憲法のレベルで強力に対処すべきであろう。極論すれば、「マスコミは解体」してしまえば良いのであり、「銀行がつぶれても誰も困らない」。中央銀行制度の見直しや政府紙幣まで視野に入れれば、“税”という概念自体が根底から変わってしまうかも知れない。
しかし、一足飛びにそこまで法制度の転換が成されることは考え難いし、税法を改正しさえすれば今すぐにでも導入可能な、現実性の高い手を考えておくことも必要だろう。
では、現在の国家が国内経済から徴収する税という枠組みの中で、マスコミ支配、米・金貸し支配に対して、どのような方策が考えられるだろうか?
いつも応援ありがとうございます♪

(さらに…)

  投稿者 s.tanaka | 2010-07-29 | Posted in 03.国の借金どうなる?10 Comments »