2011-05-05

経済破局を超えて、新しい政治経済の仕組みへ 第17回 共同体の時代 現実直視した当事者が全てを担う事、それが社会再生の道

シリーズ第15回「日本人の可能性〜東日本大震災が顕在化させた縄文体質」では、復旧のために立ち上がった相馬救援隊などの活動の中に、日本人が持つ縄文精神の真髄、「様々な外圧に対する“当事者意識”の存在」を確認しました。 
第16回「縄文体質を持つ日本人だからできる実現可能性〜大震災を克服して〜」では、様々な外圧に対する当事者意識が、過酷な試練を背負いながらも「ふんばり」「支えあい」ながら自分たちの村や町を、自分たちの手で再生させようとする取り組みを紹介しました。 
 
この中で注目されるのは、家族単位(数人単位)ではなかなか立ち上げれず、家族を超えた集団(集落単位、中小企業)を基盤として、すばやく復興に向けて立ち上がっていることです。その象徴が、社員30名の八木澤商店です。三つのスローガン“生きる”“共に暮らしを守る”“人間らしく魅力的に”を掲げて復興への第一歩を踏み出しました。「共同体」こそが基盤なのです。 
 
当事者意識に目覚めた男たちががんばっている一方で、女たちは炊き出しや、日常生活面において「ふんばり」「支えあい」の主役となっています。女が真の力を発揮するからこそ、男たちは過酷な闘争に立ち向かっていけるのです。 
 
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一人暮らしのお年寄りに食事を届ける沖縄県高齢者協同組合の配食センター「配彩那覇」のメンバー、「琉球新報」から借用 
 
今回がシリーズの最終章となります。縄文文明の精神を発揮し出した日本人は、縄文精神の真髄である“当事者意識”に立脚して、すべての仕組みの源となる「共同体の時代」(21世紀の新しい社会づくり)へと進んでゆく可能性について紹介していきます。 
 
1.現実を直視して、人々の活力を再生する 
2.女が真の力を発揮し始めた 
3.出資、経営、労働を一体化した働き方 次代は共同体の時代 
 
いつも応援ありがとうございます。 
 
 
 

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  投稿者 unkei | 2011-05-05 | Posted in 01.世界恐慌、日本は?No Comments » 

中国の国家と市場に潜むもの プロローグ

中国はここ10年くらいで、世界への影響力を格段に増した。しかし、頻発する暴動や、政治に対する軍の力、欧米の金貸しに対し独自の力を持ちつつある中国の寡頭勢力、日本に対する圧力や盗賊集団の横行など、今後も中国の動きには目が放せない。そこで中国とは何か、特にその国家と市場の構造について数回にわたって探ってみたい。
最初に中国の特徴を思い浮かべてみると
・中華思想、朝貢制
・国家の統制が強い反面、暴動もやたら多い
・宦官や纏足 (牧畜→管理社会)
・金の亡者、強欲、盗人の多さ
・血族の絆が強い反面、個人主義的とも言われる
・貧富の差が大きい

というあたりだろうか。
先史以来塗り重ねられてきた生産様式(牧畜、遊牧、交易)による意識構造までは西洋人と同じ。特に気になるのは、血族意識の強さというあたりだろう。
参照 
 牧畜によって何が変わったのか?
 遊牧によって何が変わったのか?
 交易によって何が変わったのか? 
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4000年前から3500年前ごろの寒冷化に伴って、黄河流域に北方から遊牧部族が侵入すると、元々いた部族も含めて、部族連合を組みながらの覇権闘争が始まる。その中で最も強力な部族が覇権(序列規範の頂点)を握り、夏王朝(チベット族)や殷王朝(モンゴル族)を形成した。
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  殷の版図 リンクよりお借りしました
中国における、戦争・略奪闘争は、部族同士の覇権闘争の色彩が強く、負けてもその集団に組み込(隷属)まれるため、氏族共同体は解体されることはなかったと考えられる。この先史から王朝が形成される期間に、他集団との闘争に対応して部族統合のための祖霊信仰→血族意識が強化されていったと考えられる。
多数の部族が存在する中国では、その後戦国時代を通じ、激しい部族間闘争が繰り返され、数百年にわたり戦乱が続いた。その間人々の安定期待に応えて、諸子百家という思想家が輩出し、中国の思想的・制度的な基盤を形作っていった。
特に中核となった思想は、武力による制圧に対応した序列規範(ex儒教)であり、内部統制のための法家思想だった。王朝内部的には、武力による制圧 →強力な軍隊の必要性→租税の徴収が必要となり、→そのために官僚制と法制度が必要という形で、国家体制が整備されていく。
このようにして中国王朝の基本的な骨格が形成されていった。それがおおよそ紀元前5世紀から前3世紀にかけての戦国時代だった。中国王朝は、この規範を周辺の異民族にも適用し、中華思想と朝貢制を作っていった。
その思想・制度を元に統一帝国(秦漢帝国)が誕生するが、その巨大さ統合の難しさゆえに、その後の中国は幾度となく分裂と統一を繰り返していく。
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以上の状況の中で中国の市場はどのように形成され、どのような特徴をもつことになるのか?
その経緯と構造を数回にわたってレポートしたい。

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  投稿者 Hiroshi | 2011-05-04 | Posted in 未分類 | 4 Comments » 

大転換の予感「潮流5」:失われた40年

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東日本大震災を経て、大多数の方が原発推進に反対の意を表明しています。日本各地の住民投票や世論調査を通じて原発反対票が賛成票を上回るなど、明らかな形で現われています。それにも関わらず、政府の原発推進一辺倒の政策が変更されません。
今回の原発事故により、様々な被害が生じる模様です。チェルノブイリ後に放映されたNHKスペシャルで、原発事故による人体への影響が記されていました。

『原発災害10年・20年後はこうなる:IAEA「影響なし」の嘘、低濃度放射能でも健康被害が起きていた』より引用。
●10年後の人体への影響
①小児甲状腺ガンの急増:4年後から顕著な増大、のど切開手術
②死産増加:10代で被ばくした母、通常2cmの胎盤が5cmに
③染色体変異:被曝量に比例して染色体(生殖器なら遺伝情報)が破損する割合が増加していた
④原発作業員の平均寿命44歳:ガン・心臓病・白血病・記憶障害・神経細胞破壊・躁鬱自殺など
⑤「安全」とされていた低濃度汚染地域で大量の体内被曝が進行していた: 生態濃縮で高濃度となった放射能が、自給自足型の農村の住民の体内に蓄積していた
●20年後の人体への影響
①成人甲状腺ガンの急増:小児甲状腺ガンは事故10年後がピークだったが成人のガンはその後に急増
②先天性障害児(奇形児)の増加:ベラルーシでは事故前は1万人中50人だったが2000年に110人と2倍以上に増加
③引き続き原発作業員の死亡相次ぐ
④「安全」とされていた低濃度汚染地域(原発から100 – 400km)でガンや白血病の発症が増加

放射能は放射能なので、チェルノブイリ同様に一気に爆発的に放出されようが、じわじわ長期間放出されようが、人体への被害は変わりません。従って、今回の福島原発事故も大惨事が予想されています。それを受け、ドイツでは逸早く19基もの原発の廃炉を決定するなど素早い判断が下されており、現在そして今後の被害を考えれば、原発反対は当然の判断だと思います。
それでは、大衆と日本の特権階級(政治家や官僚、マスコミetc)との意識のズレは、何故発生するのでしょうか?それには、ここ40年の日本経済の状況に鑑みれば、そのズレの正体を明らかにできます。

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  投稿者 staff | 2011-05-03 | Posted in 09.反金融支配の潮流7 Comments » 

市場縮小の深層:9 不正・不祥事の続出は、指揮系統の末路の姿

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「貧困消滅⇒市場縮小」の深層にある「私権の衰弱」と「序列原理の崩壊」に着目した今回の『市場縮小の深層シリーズ』、前回は「企業における本当の脱肩書きとは?」を扱いました。
私権に対する収束力が衰弱してくると、私権獲得のための私権闘争が第一義課題でなくなって来ます。そして「肩書き」に対する収束力が弱くなってくる、と言う内容でした。
今回も「私権の衰弱」と「序列原理の崩壊」で何が換わってくるのか、を扱います。
‘70年以降、私権の衰弱により私権圧力の緩んだ組織では、自分に都合の悪いことは報告
しなかったり、告げ口したりします。だから隠蔽や誤魔化しが横行し、それが不正として内部告発され不祥事として公開される、というケースが増えています。
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  投稿者 mukai | 2011-05-01 | Posted in 09.反金融支配の潮流2 Comments »