2010-01-20
世界経済破局への長い序章? 6.天然ガスのアジア(中国)売り込みに追詰められたロシア
このシリーズでは以下のようなテーマを扱ってきました。
1.ドバイ破綻の背後にある暗闘
2.次の弱い環はFDIC(連邦預金保険公社)か
3.ギリシャ危機=欧州通貨ユーロの危機
4.米国連邦政府、毎月法案審議で自転車操業中
5.中国2010年経済予測〜資産バブルの行方は?
今回はロシアの’09年天然ガス事情を紹介します。
通貨危機の1998年より辛かった2009年
ロシアで世論調査を実施している大手民間調査会社のレワダ・センターはロシア国民が2009年をどのように見ているかという調査結果を12月末に公表しました。
最近の12年間では2009年が「一番大変な年」と答えた人の割合が最も多く、20%にも達したそうです。これに対して、ルーブル危機が起きた1998年を「一番大変な年」として位置づけた人の割合は12%にとどまり、調査関係者を驚かす結果となったようです。確かに、2009年はウクライナとの天然ガス紛争で東ヨーロッパ中が震え上がったことに始まり、シベリアでの大きな水力発電所事故、モスクワ〜サンクトペテルブルグ間の幹線鉄道のテロ爆破事件など大変な事件がいくつも起こった年でした。
ロシア経済の復興でいったんは所得が10倍にも膨らんでいました。中流階級の層が急速に拡大、1バレル147ドルにまで高騰した石油価格のバブルに沸いていた2008年7月までの「豊かな生活」の記憶があまりに鮮明でした。それが一転、経済が大きく落ち込みました。その落差に愕然としているロシア人の姿が目に浮かびます。
以上、JB PRESSより抜粋引用させていただきました。リンク
’09年1月5日、ウクライナの首都キエフ近くの村にあるガス輸送施設で、圧力がゼロになっていることを示す計器(ロイター=共同)
この写真は天然ガスの買手が着かないただのパイプ、ロシアの天然ガス政策の将来を暗示しているようにも見えます。
憂さ晴らしにウォッカを一杯グイッとあおりたいロシア市民の気持ちも良くわかります。
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