2010-02-12

新シリーズ「お金の本質に迫る!」5〜貨幣戦争という名の外国貿易〜

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今回で第5弾となるシリーズ「お金の本質に迫る!」
貝殻貨幣の頃から時代を経て鋳造貨幣(コイン)になったことで、流通するにあたって便利な形と使われ方となりました。多くの商人が他国間・大人数の相手と貿易をすることで貨幣を軸とした市場社会が拡大します。その事により貨幣の持つ意味は変化を見せました。
より広く、より流通量が増えたことで市場の力は揺るぎないものとなり人々は市場に依存する事が当たり前になっていきます。
時代と共に変化する貨幣の形と意味は本シリーズの第1弾から見ていただくとより詳しくわかると思います。
「お金の本質に迫る!」4〜イスラムが生んだ商人国家〜
「お金の本質に迫る!」3〜国家と貨幣の関係〜
「お金の本質に迫る!」2〜市場拡大の原動力〜
「お金の本質に迫る!」1〜お金が生まれてきた背景〜
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るいネット「貨幣経済の拡大 〜17c絶対王政のころ〜

・近世の貨幣経済(市場)の拡大はどのような経緯をたどったのだろうか?
単純な例としてフランスの通貨量は1670年に1億2000万リーブルだったものが約100年後のフランス革命前夜には20億リーブルと17倍に増えている。(「物質文明・経済・資本主義このような通貨量の拡大はこの時代ヨーロッパ以外の地域には見られない。
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直接的には、この通貨の拡大は新大陸からスペインを通してもたらされた。
16世紀〜17世紀にわたりアメリカ大陸からスペインを経由してヨーロッパに流入した銀は年平均20万キロに及んだ。それまでヨーロッパ最大の銀の供給地・南ドイツが産出した銀が3万トンだったというから、その量の多さがわかる。(「はや分かり世界史」より)
・それでは貨幣はどうやって増やされ、使われたのだろうか?
通貨量の増大した17cフランスは、太陽王ルイ14世の約半世紀にわたる治世にみられるように、絶対王政の絶頂期だった。その経済政策の根本は重商主義といわれるものだ。ルイ14世の重商主義政策を具体的に担ったのは市民出身のコルベールで、彼は外国貿易を明確に貨幣戦争と認識していた。この戦争に勝つために国内産業の保護育成・産業規制・貿易管理が不可欠の手段と考えた。(既に市場に可能性収束した近代的な国家観に近づいている。)
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   ルイ14世                            コルベール
こうして努力した結果の経済繁栄は、近隣諸国との戦争と王宮の豪華な宮廷生活に費やされた。華麗にして絢爛たるベルサイユ宮をつくり、貴族・貴婦人・官僚・芸術家が集い、フランスの上流社会はヨーロパの中心/憧れの的になった。
・主役は?貨幣欠乏の高まりはどこから?
最大の封建領主である国王と市民(貿易・商業・高利貸しに携わる商業ブルジョワジー)が結託して成立した絶対王政だが、長くは続かなかった。フランス革命が待っていた。
これは、市場の主要な需要層が王宮から市民層へ移行し、市場に力関係が逆転したことを物語っているのか?または貨幣欠乏の強さから王権の打倒に動いたか?
いずれにしてもこの時代すでに貨幣欠乏に、上から下まで強く収束していることがわかる。原因となる貨幣の欠乏の高まりついては、もうすこし別の側面からみる必要がありそうです。

「絶対王政から市民の解放へ」今回の内容をより深める上で幹となるキーワードです。
17世紀頃の欧州、特にフランスでは周辺諸国からの戦争圧力によって国家を挙げての貨幣争奪戦が繰り広げられました。戦争に勝つためには…「金(カネ)がいる」とてもシンプルな考え方でした。その資金調達に手腕を振ったコルベールは自身の強固な理念の元、重商主義(=商工業の保護、貿易の振興によって多くの貨幣を手中に収めようとする考え)を貫きます。
財政が国の最も重要かつ本質的な政策でありその為には王国内に貨幣量を増加させる必要がある。…byコルベール(引用元のサイト
このような理念の元、大きく2つの政策を打ち出します。
○第一に「金銀の国外への流出を防止」→徹底的にお金を「貯める」事を目指しました。
○第二に「外国からの金銀の流入を増大させようとする。」→フランスがいいモノを作れば諸外国はお金を払ってでも欲しがります。その為国内産業の保護育成などを実践したのです。
この政策の結果フランス国内に多くのお金が集まります。戦争資金へ流れるのはもちろんですが、もう一つ注目したいのが宮廷サロンに多額のお金が費やされたという点です。市民にとって宮廷サロンへ参加する上流階級は憧れの的でした。今で言う、芸能人を想像してもらえれば当時のフランス庶民の気持ちに近づけれると思います。
しかし、膨大な財は王宮、貴族だけでは消費しきれず、次第に市民の富裕層へと市場が拡大してゆき、最終的には市民に市場を開放するための市民革命へと繋がっていきます。
この当時の時代背景として、フランス革命、産業革命、コルベールの政策によって、今までは自給自足であった庶民の生活は「お金をもらう事(給料)でモノを買う」という消費生活へ移行していきます。このような表面的な市民の生活の変化の裏では金貸しが大きく動いていました。
「自由・平等・博愛」というスローガンを掲げて1789年に起きたフランス革命は、イルミナティによって乗っ取られたフリーメーソンが主体となって起こされた革命であるとされています。
「自由・平等・博愛」というスローガンを掲げたこの革命によって、市民の地位が向上し、古い権威が没落する中で、新たに権力を手にしたのは「知力」と「金力」を持つ者たちでした。当時、ユダヤ人迫害の最高責任者が、教皇であり、国王でした。イルミナティは、フランスを革命に追い込むため、莫大な資本を海外に流出させ、国家財政を破綻に追い込み、無数の失業者を出した上で、国の銀行をロスチャイルド系の銀行に合併させていきました。

国家(絶対王政)の力を利用して、貨幣をかき集め、十分な貨幣が集まったところで、市民に市場を開放していった、ここには徹底した市場拡大の流れが見て取れます。
次週はいよいよ現代に迫っていきます!ぜひ見てくださいね☆

List    投稿者 wacky | 2010-02-12 | Posted in 未分類 | 3 Comments » 

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