2008-10-12

基軸通貨の衰退過程と金貸しの動き 〜その2〜

先週は「基軸通貨の衰退過程と金貸しの動き〜その1〜」で、①第一次世界大戦のFRB創設とアメリカの遅い参戦についての記述しました。
そして、今回は続きで
【②イギリスの金本位制への転換】についてです。

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  投稿者 senchou | 2008-10-12 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨5 Comments » 

中国はどう動く??【貿易実態からの予測】

アメリカ発の金融不安が日に日に加速していますね。
市場経済を牽引してきたアメリカ、先行きが非常に怪しくなってきてます。
そのアメリカ(の国債)を買い支えてきたのが日本と中国。
この両国が今後の鍵を握るといえそうです。
特に中国がアメリカに及ぼす影響は大きく、中国の方針一つでアメリカの、ひいては世界の経済状況は激変しそうです。
というわけで、今日は中国について調べてみました。
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写真は輸出される中国産自動車

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  投稿者 ohmori | 2008-10-11 | Posted in 07.新・世界秩序とは?4 Comments » 

最高ランクの格付けを誇る米国債と不信感

世界的な金融不安の拡大から、昨日欧米6中央銀行の協調により0.5%の利下げが緊急発表された。
しかし、ニューヨークの株式市場はそれでも株価が上昇することなく、ダウ平均は189ドル安の結果に終わっている。
 これまでFRBを中心に、幾度となく金利引下げの発表がなされてきたが、もはやその効果にも疑問附が付く形になり、ドルに対する不信がますます深刻化することが予想される。
16日のシティバンク決算発表の動向次第では、ドル崩壊が決定付けられるかもしれない。
これまでの金融危機の様々な報道から、主要な項目を抜粋すると…
・ファニーメイ、フレディマック(政府系金融機関)が、民間金融機関から住宅ローンを買い取ったり、支払を保証したりしたローン債権は約550兆円。
これは日本の国内総生産(約500兆円)を上回る額。2割焦げ付いたとしても110兆円の損失を叩き出す。
ちなみに、2社の資本金はわずか8.6兆円で債権・保証額の1.6%にも満たない蓄え。
・RMBSやCDOなどの証券化商品は約900兆円規模。
サブプライム債権が含まれているリスクがあるため、市場では半ば取り引きが停止している状態。
・リスク回避のために開発されたCDS商品が急拡大した結果、残商品合計が約6,800兆円。アメリカの国内総生産1,300兆円台を簡単に上回る額。
想像を絶する規模にまで膨れ上がった金融商品が暴落する中、アメリカ財務省とFRBは国債乱発とドルばら撒きによって、問題証券そのものを金融機関から買い取ることで、何とか破綻連鎖を凌ごうとしている。
毎日新聞 10月4日より引用

◆◇米金融対策法が成立◇◆
米下院本会議は3日、上院が1日に可決した修正金融安定化法案を採決し、賛成263、反対171の賛成多数で可決、法案はブッシュ大統領の署名を経て成立した。最大7000億ドル(約75兆円)の公的資金を投入し金融機関から不良資産を買い取る金融機関の救済策が実現したことで、金融市場が再び大混乱に陥るという最悪の事態は回避された。
ブッシュ米大統領は新法成立について「米国が問題解決に向けて行動していることを示した」との声明を発表。「新法の効果が表れるまでにはある程度時間がかかる」と述べた。米国は前例のない巨額の公的資金を使った緊急対策で窮状の打開を目指すが深刻化している信用不安を解消する決め手になるとの見方は少なく、金融危機が収束するか予断を許さない状況が続きそうだ。

財源となる米国債を買ってもらうために、一つの指標を巡って議論が渦巻いているようだ。
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  投稿者 wabisawa | 2008-10-09 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨4 Comments » 

資金の大量供給はインフレをもたらすのか

この間の金融危機を受けて、FRBを始め各国中央銀行は大量の資金を市場に供給しています。
 
例えば9月30日の記事では

日米欧などの中央銀行10行は29日、金融不安の高まりでドルが調達しにくい状態が続く短期金融市場の緊張を和らげるため、各国中銀がドルを大量供給する協調策の供給総額を現行の約2900億ドルから約6200億ドルに増額すると発表した。
http://www.asahi.com/business/update/0929/TKY200809290317.html

通常、マネーが大量に市場に出回ると、インフレが懸念されます。
しかし、確かに物価は上がっていますが、石油や小麦といった一部の品目にとどまり、日本では全体的には依然としてデフレ傾向にあります。原材料費も上がっているとはいえ、工業製品が大きく値上がりしているわけでもありません。
 
なぜでしょうか?
 
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  投稿者 kknhrs | 2008-10-07 | Posted in 07.新・世界秩序とは?5 Comments » 

経済破局が来るとどうなる!?

経済破局が来るとどんな状況になるのか?
大変な事になるという思いはあっても、具体的にどんな状況になるのかというと、なかなかイメージできない人も多いのではないでしょうか?
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でも、経済破局のイメージがつかめないと、ただでさえ実感からかけ離れた「経済」という問題を捉える事は余計に難しくなります。
そこで少し例を挙げてみましょう。
↓その前に押していってください。

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  投稿者 minezo | 2008-10-06 | Posted in 07.新・世界秩序とは?8 Comments » 

基軸通貨の衰退過程と金貸しの動き 〜その1〜

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かつて基軸通貨だったポンドの衰頽過程を探ってみました。 
 
基軸通貨はそれ自体に崩壊構造を持っていると考えられます。
まずは、簡単にその崩壊構造です。
               ↓
【ポンドが基軸通貨の崩壊構造で衰退していく】 
 
英国では、産業革命後基軸通貨体制が19世紀半ばに確立したが、基軸通貨になることで通貨の価値は上がっていき、自国で生産された商品よりも、同等の質で安価な他国の商品輸入が多くなっていきます。輸入が多くなると自国産業は衰退し、国力低下につながという衰退過程を持っています。 
 
そこで、資金蓄積のある投資家や金貸したちは、国力低下を見越して国内より儲かる海外投資へと市場の目を向けていったのです。
つまり輸入ドライブにより、国内産業は低下していくのです。  
 
😈 ここで金貸したちは、イギリスで起こった産業革命の台頭をし始めた、アメリカへの投資を始めます。イギリスの産業は徐々に衰退していき、投資によってお金の流れてきたアメリカは産業が盛んになります。  
 
ポンドの衰頽過程を見ていく中で、はたしてポンドは基軸通貨の崩壊構造のみによって衰退していったのか ( 😈 金貸しの動きと何か関係があるのではないか)
イギリスポンドからアメリカドルへ移行していく流れの中で、ポンド崩壊に大きく影響を与えたと考えられるのが、 
 
①第一次世界大戦のFRB創設とアメリカの遅い参戦
②イギリスの再び金本位制への転換
③第二次世界大戦前に主にドイツから大量の金をアメリカに転移させたBISの役回り
この3つの出来事に関する金貸しの動きにポイントをおき、崩壊体制を見ていきたいと思います 
 
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  投稿者 marimo | 2008-10-05 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨, 08.金融資本家の戦略4 Comments » 

シリーズ「どうする?市場の独占支配」6

【第6回:イギリスのビックバンとウインブルドン現象】
 
 
 
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   マーガレット・ヒルダ・サッチャー
 
 
 
世界金融恐慌も間近で、唯一日本だけが健全性を維持しているにも関わらず、アメリカ支援と世界市場の落ち込みに引きずられている現在ですが、本来世界を救う立場の日本においても世界金融資本の魔の手が忍び寄っており、国際金融拠点プランなどが進行中で世界の次期金融拠点は日本にターゲットが絞られている可能性があります。(前回は、こちら
国際金融拠点プランで日本がどうなる?ということを知る上で参考になるのが、イギリスのビックバンとその結果のウインブルドン現象(ウインブルドン効果とも呼ばれる)。ウインブルドン現象は「自由競争による淘汰」と云われており、資本主義の必然的帰着と云えばその通りで、資本強者が常に有利ということを端的に物語っています。
現在見舞われている金融恐慌でも「淘汰」「買収合併」が進むわけですが、マクロで見ますと、市場の拡大(大半が幻想経済=バブル)に伴って拡散し、バランスを崩した全体システムをリニューアル(再統合)しようという動きに見えるわけです。ここでも当然の様に資本強者(と資本強者が残すと決めたモノ)が生き残る可能性が高いのですが、生き残りをかけた戦いですから、ちょっと間違えば「もろとも」ということもなきにしもあらず。
重要なのは、アメリカ主導で拡大してきた幻想金融経済が生き残るのか、日本が堅持してきた実体経済が生き残るのかという瀬戸際の攻防戦だという認識でしょう。「闘争」の認識さえあれば土俵に立てるのですが、指揮官不在なのが悲しい・・・
今回の記事は、日本を幻想金融経済の1つの核に据えて、日本の金融を支配しようとする動きに対する警鐘です。この動きは、日本の陥落戦略だと捉えています。例えば、日本の銀行、証券等が全て外国資本に占拠されることをイメージして下さい。そうなれば、日本の資産の大部分が外資に握られることを意味し、『日本支配』を意味するのです。
それでは、イギリスの銀行が退場を食らったビックバンの概要を以下に示します。
日本の金融ビッグバンはこれにならったもので、国際金融拠点プランは日本にシティ(ロンドン金融市場の中心地)を造ろうという構想。これをやると、外資がバキバキ参入してくるわけです。これからしばらくの世界経済は日本が支える流れにあり、「ヤダ!」といえない空気が蔓延してくるわけです・・・

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  投稿者 cosmos | 2008-10-04 | Posted in 04.狙われる国の資産4 Comments » 

1980年代の金融危機対策が今回の金融危機の種を蒔いていた

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1980年代、米国の貯蓄貸付組合(S&L)の連鎖破綻による金融危機に際して、政府が整理信託公社(RTC)を設立して危機を乗り切ったといわれています。
今回はさらに踏み込んだ対策が話題に上っているようですが、果たして対策になりうるのか?
そのあたりを考えるネタとして、1980年代の金融危機の状況と経過を調べてみました。
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  投稿者 wyama | 2008-10-03 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨6 Comments » 

<食糧価格の高騰は何故起こるの?> その9 金だけが高騰、資金が底をつき始めた国際金融資本

現在のアメリカ経済は、ベアスターンズの破綻に始まり、リーマンブラザーズショックの激震が世界を駆け巡り、AIGが850億ドルの救済策をうけることになった。 
 
さらに、メリルリンチ、モルガンスタンレー、一時は「世界最強の投資銀行」といわれたゴールドマンサックスまでもが救済措置をうけるという状況になっている。 
 
アメリカ金融市場に端を発した世界的な金融危機が、まさに地球上を席巻している。そして、その不安定な金融の状況に歩調を合わせるかのように、「有事の金買い」ということで金価格が再び騰勢を強めている。 
 
実際、現物価格としての金は、750ドル/トロイオンスだったものが、900ドル/トロイオンスまで高騰した。7月に付けた直近高値である986ドル/トロイオンスまでは届かないものの、たった数日で実に150ドルの急上昇である。 
 
NY金取引の価格(フジ・フューチャーズのグラフ作成から) 
 
 
 
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  投稿者 katuko | 2008-10-02 | Posted in 06.現物市場の舞台裏2 Comments » 

ロシア金融危機の再来か?

サブプライムローン問題に端を発した米国金融危機は2008年に入り、銀行・保険・証券関連の金融機関の破綻・再編が激化しています。 
 
08年米金融機関の破綻・再編の流れ 

1月/米銀大手バンク・オブ・アメリカが住宅金融大手カントリーワイド・フィナンシャルの買収。 
 
3月/米国ベアスターンズの実質破綻。米銀大手JPモルガン・チェースが救済合併。 
 
7月/カリフォルニア州の地銀インディマックが破綻。20年ぶりの大型銀行倒産。 
 
9月15日/リーマンブラザーズの破産。米銀行大手バンク・オブ・アメリカは米証券大手メリルリンチを買収。 
 
9月16日/保険世界最大手のAIGが米連邦準備制度(FRB)の公的管理下に置く。 
 
9月20日/米政府は、金融機関が抱える証券化商品など不良資産について、最大75兆円の公的資金で買い取る計画を議会に提案。 
 
9月29日/米銀行最大手の米シティは同4位のワコビアを買収。米下院で金融安定化法案(2008年緊急経済安定化法案)否決。ニューヨーク株式相場は、前週末終値比777.68ドル(約7%)安と過去最大の下げ幅を記録

 
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図版は時事通信社より転用させていただきました。 
 
リンク 
 
米金融市場の壊滅的な状況は欧州(イギリス含む)、日本、中国、ロシア、インドを初め、アジア・中南米などの新興諸国にも深刻な影響を及ぼしています。中でも、ロシアの金融市場は9月17日終値で08年5月19日高値の57.4%まで下落しています。震源の米国市場でもこのような極端な落ち込みはありません。 
 
ロシアは大丈夫なのか? 
 
改めて、ロシアの金融状況を見てゆきたいと思います。 
 
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  投稿者 unkei | 2008-10-01 | Posted in 07.新・世界秩序とは?1 Comment »