2008-10-11

中国はどう動く??【貿易実態からの予測】

アメリカ発の金融不安が日に日に加速していますね。
市場経済を牽引してきたアメリカ、先行きが非常に怪しくなってきてます。
そのアメリカ(の国債)を買い支えてきたのが日本と中国。
この両国が今後の鍵を握るといえそうです。
特に中国がアメリカに及ぼす影響は大きく、中国の方針一つでアメリカの、ひいては世界の経済状況は激変しそうです。
というわけで、今日は中国について調べてみました。
%E8%87%AA%E5%8B%95%E8%BB%8A%E8%BC%B8%E5%87%BA.jpg
写真は輸出される中国産自動車

にほんブログ村 経済ブログへ


■■中国の収益構造
中国の貿易黒字は、1970年代に入ってから急拡大しています。
年間10%を超えるGNPの成長は、この貿易黒字が源になっていることは明らかです。
%E8%BC%B8%E5%87%BA%E5%85%A5%E6%8E%A8%E7%A7%BB.gif
続いて「輸出」「輸入」それぞれの中身を調べてゆきます。
■■輸出
まず、どの国(地域)へ輸出しているかを見てみましょう。
JETRO(日本貿易振興機構)のHPによると、2007年実績の輸出総額割合では、

   アジア 46.6%
   北米  20.7%
   欧州  23.6%

となっています。さらに、前年比伸び率では、

   アジア 24.6%
   北米  15.7%
   欧州  33.7%

となっています。
ここから読み取れるのは、
意外にも、北米依存度が小さいことと、さらにその依存度が下がってきていることです。
続いて輸出品目を見てみましょう。
おなじくJETRO(日本貿易振興機構)のHPでは、

工業製品 94.9%、そのうち機械・輸送設備47.4%

となっています。「世界の工場」といわれるだけあって、予想以上に工業製品の割合が高いことに驚かされます。
(ちなみに現在問題になっている「食品」はわずか2.5%に過ぎません。)
%E8%BC%B8%E5%87%BA%E5%93%81%E7%9B%AE%E6%8E%A8%E7%A7%BB.gif
工業製品、と言われてもピンときませんが、すでに世界シェアを牛耳り始めているパソコンを始めとする精密機器が従来のシロモノ家電を凌駕する状況にあるようです。
参考に、日本への輸出品目グラフを載せておきます。(グラフ中の“計算機”とはパソコンのこと)
%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E2%86%92%E6%97%A5%E6%9C%AC.gif
%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E2%86%92%E6%97%A5%E6%9C%AC%EF%BC%92.gif
また、自動車の輸出も爆発的な伸びを示しつつあるようです。

2002年に1万6537台にすぎなかった中国の自動車輸出は、2006年に34万6840台、2007年は63万6750台へと急速に拡大した。

そしてその対象国は、

中国機械電子輸出商会が発表した上半期の中国自動車輸出報告によりますと、国別の統計では中国における自動車の輸出相手国はロシアが依然として第1位を占め、ベトナム、イラン、ウクライナ三カ国への輸出はそれぞれ第2位、第3位、第4位となるということです。

のように、東欧を中心とした途上国が中心となっています。
■■輸入
今度は輸入面を見ていきます。
JETRO(日本貿易振興機構)のHPで、国別(地域別)の輸入相手国を押さえます。

   アジア 64.9%
   北米  8.4%
   欧州  14.6%

圧倒的にアジア依存となっています。
続いて品目はJETRO(日本貿易振興機構)のHPによると、

工業製品 74.6%、そのうち機械・輸送設備43.2%

となっています。
工業製品を輸入し、工業製品を輸出する、ということになっており、奇妙に感じますが、高付加価値の部品や材料、製造設備などは輸入に頼らざるを得ず、これらを(orこれらで)加工・組み立てした工業製品を輸出している、というのが実態のようです。
■■今後の予測
以上、中国の貿易構造のポイントをまとめると、

・アジアから部品や半製品および製造設備を輸入
・上記で作った工業製品をアジア、北米、欧州に輸出
・ただし、北米への輸出割合は意外にも低く、年々その割合は下がっている
・途上国への輸出割合・輸出品目も増え始めている

ということになります。
アメリカ(アメリカ国債)を中国が買い支えてきたのは、
アメリカが「お得意様=最大の輸出国」である、という前提があったことが大きな理由なのですが、
いまやその構造が崩れており、中国からすると、もはやいつ手を引いても構わなくなってきた、というのが実態ではないでしょうか?
もし、中国がアメリカを買い支えなくなったとしたら、残されるのは日本だけ、ということになり、破綻してゆくアメリカの巻き添えを食う可能性が非常に高くなると思います。
『コリャやばい、なんとかせねば』と感じた方、一緒に考えてゆきましょう!応援クリック、お願いします!

List    投稿者 ohmori | 2008-10-11 | Posted in 07.新・世界秩序とは?4 Comments » 

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.kanekashi.com/blog/2008/10/687.html/trackback


コメント4件

 mihori | 2009.03.06 12:49

月別貿易収支のグラフを見たら、急激なマイナス成長を進めているというのが一目瞭然!すごい急激な変化ですね(>_月別貿易収支のグラフを見たら、急激なマイナス成長を進めているというのが一目瞭然!すごい急激な変化ですね(>_<)確かにコレを見ると友達の会社(某大手電気機器企業)が急に(前倒しで)“残業禁止”になったという話もうなづけます。。。
対中東は他の地域と比べてそこまで減っていないんだ〜、っていうのも表から見てびっくり。(なんでなんだろう?も気になります★)
貿易黒字の蓄積で持ちこたえつつ、絶対に不可欠な食糧・エネルギーの自給率UPを如何にしていくのか?がポイントなんですね〜♪今後の記事で可能性&実現基盤が見えてきそう!楽しみにしています!

 カナ | 2009.03.06 13:12

>石油などのエネルギーが20兆円分、食糧が6兆円分。これを海外からの輸入に頼らなければならない。ために最低でもこの26兆円分の外貨を輸出で稼がなければならない。 
>この海外依存度を少しでも減らす、そのための産業振興としての内需拡大が必要だ、というのであれば正論だ。農業振興や、国内エネルギー資源の活用・開発に力をいれるべきだ。
これを読んですごくスッキリしました〜^^☆
内需に切り替えって何のために?何に切り替えるのか、改めて確認できました

 aruih | 2009.03.06 22:18

mihoriさんへ
コメントありがとう。
「対中東が他の地域と比較してそこまで減っていない。」
その理由は、『最近の貿易収支』 この表にヒントがあるようにおもいます。
対米国やEUへの輸出は昨年の8月頃からマイナスに転じていますが、中東への輸出はこの時期はまだ相当なプラスを記録しています。8月が対前年比で16.8%、9月が同44.5%増で10月までプラスです。漸く10月からマイナスに転じています。
また、品目的には対米国やEUと同様で自動車関連が構成比で55%以上を占めています。一方、輸入はこの時期は原油の高騰で8,9月とも対前年比で60%以上を記録しています。11月以降、一挙にマイナスに転じています。
従って、対中東輸出も他地域に比べ3ヶ月程度のタイムラグはあるものの間違いなく減っていくと思います。
カナさんへ
コメントありがとう。
食糧輸入を削減する動き、エネルギー自給率を高める動きについては継続して追及してみたいとおもっています。

 wholesale bags | 2014.02.10 21:59

金貸しは、国家を相手に金を貸す | 09年1月、貿易赤字が遂に9,500億円超に!我が国のとるべき道は?

Comment



Comment


*