2019-01-24

反グローバリズムの潮流(イタリアで予算成立、ついにベーシックインカムが実現)

コンテ首相反グローバリズムの潮流(イタリアが来年度予算案を巡りEUと激闘、ベーシックインカムは実現するか!?)でイタリアのベーシックインカムが実現する可能性が高まって来たことをお伝えしましたが、ついにイタリアでベーシックインカムを含む来年度予算案が承認されました。

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当初は、反EUを旗印に掲げるイタリアのポピュリスト連立政権にEUは強硬な姿勢を示していました。多分、EUはイタリアの予算を承認しないことでポピュリスト連立政権を崩壊に追い込もうとしていたと思われます。

しかし、予想以上に反グローバリズムの潮流の動きが激しく、イタリアのポピュリスト連立政権を崩壊に追い込む前に、EUを支えてきたドイツのメルケル政権「反グローバリズムの潮流(ドイツのメルケル首相が党首選辞退表明、EU崩壊が始まる?)」とフランスのマクロン政権「反グローバリズムの潮流(フランス「黄色いベスト」暴動で、揺らぐマクロン政権)」両政権が崩壊の危機を迎えてしまい、今、イタリアに強硬政策を取ったら、EUが崩壊しかねないと言う危機感を感じたのだと思われます。

イタリアもEUに妥協して、赤字幅を当初の国内総生産(GDP)比2・4%から2・04%に引き下げましたが、大きな予算を必要とするベーシックインカムと年金支給年齢の引き下げと言う、ポピュリスト連立政権の最大の公約は残したままでEUはイタリアの予算案を承認したのです。

年金生活者を含む、貧困ラインを下回る人々に月間最大780ユーロ相当の小切手を支給する構想で、年間100億ユーロの経費がかかる。780ユーロで約10万円。受給者はおよそ650万人。いつから開始されるのかなど、詳しい情報は見つかりませんでしたが、いよいよ国家レベルでのベーシックインカム導入が実現します。社会がどう変わるのか楽しみです。

■EU、イタリア予算修正を承認 赤字縮小、制裁手続きも見送り2018年12月19日
欧州連合(EU)の欧州委員会は19日、巨額の財政赤字を計上して問題化したイタリアの2019年予算案をめぐり、赤字幅を当初の国内総生産(GDP)比2・4%から2・04%に引き下げた同国の修正案を承認したと発表した。欧州委はイタリアに対する制裁手続きの開始も見送る考えを表明した。
合意ではイタリア政府が赤字幅を縮小させることで譲歩する一方、欧州委もイタリア北部で8月に起きた高架橋崩落事故を踏まえ、インフラ資金の計上で一定の柔軟性を示して歩み寄った。

■イタリア上院、2019年予算案を可決 下院でも年内承認目指す2018年12月24日
イタリア上院が23日、2019年予算案を可決した。年明けからの発効に間に合わせるため、年内に下院での可決を目指す。上院での採決結果は賛成167、反対78、棄権3だった。
イタリアは19日、欧州連合(EU)の欧州委員会と予算案で合意し、制裁発動を回避した。ただ、合意内容を反映させるため法案の大幅修正が必要となったことから、最終的な法案は22日に土壇場で上院に提出され、野党から強い反発が出た。

■イタリア首相、拡張的な経済目標を追求し続ける方針表明2018年12月25日
イタリアのコンテ首相は政府が拡張的な経済目標を追求し続ける方針だと述べたほか、ポピュリスト連立政権が5年の任期を全うする意向だと表明した。コンテ首相はEUの欧州委員会との長期にわたる交渉で議会への予算案の最終版提出が遅れたと説明。これに対し、政府が予算案を土壇場で強行採決によって通過させようとしていると野党から批判の声が起きている。

■イタリア19年予算成立 財政悪化懸念なお強く2018年12月30日
イタリアの2019年予算を29日の同国下院が可決、成立した。欧州連合(EU)側の要請を受け入れ、財政収支の赤字幅を縮小する形で修正した予算案を審議、採決した。だが最低所得保障(ベーシックインカム)などを盛り込み、なお財政悪化の懸念が残る。
AFP通信によると、採決結果は賛成327票、反対は228票。
コンテ政権は6月の発足当初から低所得者層に対するベーシックインカムの導入、年金受給開始年齢の引き下げなど拡張型予算につながる経済政策を掲げた。こうした政策を盛り込んだ形で19年予算は成立したが、開始時期の延期や規模の縮小で対応する。一方、不動産など国有資産の売却加速で歳入増を目指す。

■イタリア:ベーシックインカム導入と年金改革見直しの選挙公約が施行に2019年1月21日
イタリアのコンテ内閣は1月17日、連立を構成するポピュリズム2党の選挙公約を施行する政令を採択した。近く公示される。

■成長は今年加速、予想上振れへ カリジェ銀を注視=イタリア首相2019年1月24日
首相は世界経済フォーラム(WEF)年次総会(ダボス会議)で「政府の改革は今春に開花する。わが国の経済成長は年末までに驚くほど加速すると確信している」とした上で、「成長率は年末時点で政府目標の1%を大幅に上回るだろう」と語った。ただ、国際通貨基金(IMF)は最近、同国の成長予想を0.6%に下方修正するなど、首相とは異なる見通しを示している。
国内銀行は過去3年間で不良債権を圧縮しているほか、海外の銀行と異なりデリバティブへのエクスポージャーも低いと指摘。その上で、カリジェ銀の状況を注視しており「必要であれば国には介入手段がある」と強調。ただし国が介入するよりも資本増強や経営統合など市場による解決が望ましいとした。
首相はインタビューで「金融の安定も大切だが、社会の安定や困っている人に寄り添うことの方がより重要だ」と話した。

List    投稿者 dairinin | 2019-01-24 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨1 Comment » 

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コメント1件

 dairinin | 2019.01.28 13:53

「年金生活者を含む、貧困ラインを下回る人々に月間最大780ユーロ相当の小切手を支給する構想で、年間100億ユーロの経費がかかる。780ユーロで約10万円。受給者はおよそ650万人。」

これは生活保護の範囲を広げた感じがした。

日本でも210万人が生活保護を受けている。

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