2019-05-23

反グローバリズムの潮流(EU議会選挙が開幕、反EU派が勢力を伸ばし、親EUの中道系2大会派過半数割れ確実)

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いよいよ今日から、EU議会選挙が始まりました。EU各国で反EU勢力が支持を拡大しており、親EUの中道系2大会派が初めて過半数を割り込むと予想されています。一方で反EU勢力は3割を超えるかどうかと予想もされており、EUの政策には大きな変化は無いとも言われています。今回のEU議会選挙にどのような意味があるのでしょうか。

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EU議会選挙を巡るマスコミ報道を見ると、反EU勢力=右派ポピュリズム(大衆迎合主義)や、極右勢力と表現されており、明らかに、否定的に報道されていることが判ります。これに加えて、トランプ大統領の元側近が欧州右派勢力と連携し始めたとか、ロシアが反EUのための偽情報を流していると言った報道も見られ、あたかも、大衆が間違った政党に騙されているかのような印象操作をしています。

しかし、現実には、最大の情報操作能力を持っているマスコミは親EU派であり、マスコミが全力を挙げて反EU勢力を批判する報道を行っても、反EU勢力がどんどん支持を増やしているのです。これは、明らかに、大衆からすると、マスコミ=親EUの主張の方が実感から乖離し、反EU勢力=右派ポピュリズム(大衆迎合主義)や、極右勢力の方が実感に近いと言う事を示していると言う事です。

今回のEU議会選挙で反EU勢力が3割にも達すれば、反EU=異端ではなく、どちらが良いのか冷静に考える人が増えて来ると思われます。なぜ、これほど多くの人が、反EUに賛同しているのか、その事実をみんなが追求するようになれば、反EUの流れがさらに加速することになるでしょう。

 

■独極右系AfD、トランプ氏元側近を招待 選挙成功法を伝授2019年5月9日

欧州連合(EU)の欧州議会選挙を前に、トランプ米大統領の元側近で2016年大統領選を主導したスティーブ・バノン氏と欧州の右派勢力が連携し始めた。ドイツの極右的政党「ドイツのための選択肢」は11日、バノン氏をベルリンに招く。バノン氏は、昨年からフランスの極右政党・国民戦線や、反移民・難民を掲げるハンガリーのオルバン首相など各国の右派ポピュリズム(大衆迎合主義)勢力と接触。23~26日に予定されている選挙に向け、欧州の世論誘導に向けた宣伝活動に関与しはじめたとみられる。

■【英国】保守党が支持率5位に転落 欧州議会選、ブレグジット党首位2019年5月14日

5月23日に実施される欧州議会選挙の支持率で、メイ首相率いる与党・保守党が5位に転落した。トップはナイジェル・ファラージ氏が率いる新党「ブレグジット党」だった。

ブレグジット党の支持率が4月末から4ポイント伸びて34%となった一方で、保守党は10%と3ポイント落ち込んだ。2位は最大野党・労働党(16%)で、5ポイント低下。これに自由民主党(15%)と緑の党(11%)が続く。欧州連合(EU)残留派の新党「チェンジUK」は5%で6位だった。

■「ポピュリズムへの防波堤」目指す仏マクロン新党 欧州議会選まで1週間2019年5月16日

親EUの旗振り役であるフランスのマクロン大統領の政党「共和国前進」は、初めての欧州議会選を迎える。今回の選挙では、議会の安定を長年支えてきた親EUの中道右派、中道左派の2大会派が過半数を割る公算が大きくなっている。格差の拡大に伴う中間層の縮小が、既存政党離れとポピュリズム勢力の台頭を招いているのだ。

15日に仏BFMテレビが公表した政党別支持率では、共和国前進は23.5%で首位となったが、1.5ポイント差で極右の国民連合が迫っている。

■各国の極右政党党首らが集結、EU議会選挙を前に2019年5月19日

18日、ミラノの大聖堂前で開かれた集会は、移民排斥で急速に支持を広げているイタリアの与党「同盟」を率いるサルビーニ副首相が呼びかけたものです。フランス「国民連合」のルペン党首ら11の国の極右政党の代表らが参加し、「今のEUはヨーロッパの愛国者のためになっていない」などと批判を展開しました。

■欧州議会選 ロシアの干渉警戒 EU偽情報対応も課題2019年5月21日

現地の報道によると、イタリアでは13日、米フェイスブック(FB)が偽情報を流布するアカウント23件を閉鎖した。うち半数以上が反移民でEU懐疑派の「同盟」などポピュリズム政権2与党を支持し、移民が警察車両を襲う虚偽の映像などを投稿していた。

偽情報は世論形成にも影響を与え、民主主義の健全性にかかわる問題だ。EUやその政策に関して歪曲(わいきょく)された情報が広がれば、EU懐疑派の伸長を促す可能性もある。懐疑派は親ロシア的な傾向も強い。ロシアがEUの不安定化のため、2016年の米大統領選のように介入してくることは特に強く警戒されている。

米セキュリティー会社「セーフガード・サイバー」が3月に行った独自調査では、10日間で偽情報を流すロシア関連の発信元を6700件が特定されたという。EUの総人口の半分近くの約2億4千万人がその情報に接した可能性があるともしている。

■EU議会選 投票始まる、英のEU離脱党が勝利へ2019年5月23日

EUの議会選挙の投票が始まりました。投票は加盟28か国で26日まで行われますが、イギリスではメイ首相率いる保守党が大敗する見通しで、メイ首相への辞任圧力がさらに高まりそうです。

イギリスでは3年前のEU離脱を問う国民投票で離脱派の顔だったファラージ氏が党首を務める新党「EU離脱党」が離脱派の不満を吸い上げ、世論調査では3割台の支持率で保守党と労働党の二大政党を引き離しています。

■テリーザ・メイ首相、あす24日に辞任表明と英タイムズ紙が報道2019年5月23日

タイムズ紙によると、メイ首相は22日夜に辞任要求には応じない姿勢を見せ、23日から投票が始まる欧州議会選挙のキャンペーンをすると訴えていた。ところが、保守党議員でつくる「1922年委員会」のグラハム・ブレイデ委員長と面会後に、退任を表明する見通しであると、関係者の話として報じている。メイ首相の辞任表明には、政権幹部の辞任などにより、自身への辞任圧力が高まったことが影響しているとみられる。

■欧州議会選、投票開始 躍進狙う右派ポピュリズム政党2019年5月23日

欧州連合で23日、欧州議会選挙(定数751)の投票が始まった。投票は英国とオランダを皮切りに26日までEU加盟国28か国で実施され、4億人を超える有権者がEUの進路に意思を示す中、各国のポピュリズム政党は番狂わせの勝利を狙っている。

今年3月に予定していたEU離脱がいまだ実現していない英国では、新党「ブレグジット党」が世論調査で手堅いリードをみせている。イタリアのポピュリスト指導者、マッテオ・サルビーニ副首相兼内相が率いる「同盟」や、フランスのマリーヌ・ルペン氏率いる極右政党「国民連合」は、参加する欧州議会内の反EU会派「国家と自由の欧州」が第3の会派となることを狙っている。

ただ一方、スペインやアイルランド、旧ソ連諸国では有権者はEUに対する堅固な支持をみせており、EU全体で懐疑派が圧勝する見通しは薄く。EUの世論調査ユーロバロメーターの最新調査によると回答者の61%が自国のEU加盟を好意的に評価している。

■欧州議会選の投票始まる 「親EU」過半数割れの公算大きく2019年5月23日

州連合(EU)の欧州議会選挙(定数751)は23日、オランダと英国の2カ国で投票が始まった。26日までに全28加盟国で投票が行われる。EUに懐疑的な勢力が各地で支持を伸ばしており、議会の安定を支えてきた親EUの中道系2大会派が初めて過半数を割り込む公算が大きくなっている。欧州議会選は域内約4億2600万人の有権者が、EUの針路に直接民意を示す5年に1度の機会だ。国別に行われるため、政権与党への批判票が反EU勢力に流れやすい傾向がある。

EUに懐疑的な左右の勢力は合わせて3割を超す勢いをみせる一方、マクロン仏大統領の新党など新興の親EU勢力の議席拡大も見込まれる。

 

List    投稿者 dairinin | 2019-05-23 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨No Comments » 

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