2009-01-07

日本金融史11 〜金貸しの代理人?「東の渋沢、西の五代」〜

幕末の動転のなか、ヨーロッパに渡りロスチャイルドから近代経済の仕組みを伝授されたとされる日本人がいます。一人が日本金融史10 に登場した渋沢栄一で、もうひとりが薩摩藩出身の五代友厚です。
日本近代市場成立の立役者として「東の渋沢、西の五代」と並び称されています。
五代は維新後壊滅状態に陥った大阪経済界に近代市場システムを導入し、再び発展させた人物として知られています。明治14年(1881年)の北海道開拓使払い下げ事件の首謀者として非難を浴び失脚、18年にこの世を去りましたが、この事件がなければ渋沢以上の業績を残したかもしれません。
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「五代友厚の写真」               「渋沢栄一の写真」
維新を前に日本社会が動乱しているとき、五代は密航留学、渋沢は使節団の随員として渡航しています。どこで、誰によってピックアップされたのかわかりませんが、金貸しの意図によりヨーロッパへ送られて近代市場システムを伝授されたと見るのが妥当でしょう。
その後、日本経済は日本人の手で興隆させたように見えますが、金貸しの意を汲んだ日本人が経済界をリードしていきます。1899年に台湾銀行頭取となった添田寿一もその一人だといわれています。
「続き」
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代理人の存在
事実を明確に記した記録が表に出て来ないため仮説の域を出ませんが、おそらくロスチャイルド家は欧州各国、アメリカ、中国に代理人を置いて政治、経済をコントロールしました。同様に日本も支配するための代理人あるいは代理人の手下によって市場社会化を推し進め、市場が生み出す利益を手中にします。
その動きはどうやら開国前から始まっているようです。中国に進出したジョージ・マセソン商会の手下のグラバー商会も代理人として支配戦略の実行を担っており、明治維新成立にさまざまな便宜を図りました。はたまたペリー提督を日本に派遣したオーガスト・ベルモントもロスチャイルドの米国代理人です。ベルモントは中国にアヘンを売っていましたから日本にもアヘンを持ち込む目的だったとする説もあります。
背後にいる金貸しは彼らに資金を融通したでしょうが、決してオモテには姿を現しません。
陰謀説のよりどころ「世界革命行動計画」
「金貸しは国家相手に金を貸す」時代になってから、世界の動きはすべて金貸しが背後で操っているという「ユダヤ陰謀説」「ロスチャイルド陰謀説」がネット上で流行しています。検索してみるとバンバン出てきます。それらの論
評の拠りどころとなっているのが「マイヤー・アムシェル・ロスチャイルドの世界革命行動計画」なる25カ条からなる行動指針です。
全体的にいささか荒唐無稽な感があるのですが、25カ条のうち、世界各地に配置して国を動かす「代理人」について書かれた項目だけ参考資料として引用しておきます。
大金持ちが市場支配を考えたとき、このぐらいは戦略としてあり得るだろうし、企業が外国へ進出する際に当地の有力な人材を取り立てて下地を作るというのは至極当たり前の作戦です。日本の近代化(=金貸し支配に移行)〜現代に到るまで、日本社会を揺るがした出来事を振り返れば、「代理人」は確かに存在しただろうと思われるからです。
【代理人もしく代理人に操られたと目される人々】
幕末〜維新期 :ペリー提督グラバーA・サトウら英国外交官坂本竜馬、木戸孝允
維新後の興隆期伊藤博文井上馨松方正義高橋是清渋沢栄一、五代友厚、添田寿一
参考資料:「世界革命行動計画」(抜粋)・・・「反ロスチャイルド同盟」さんより引用

6.我々の富の力は、いかなる狡賢さ、力によっても損なわれないような強さを獲得する時まで、表面化しないよう保たれなければならない。
 戦略計画の基本路線から逸れることは「何世紀にも及ぶ営為」を無にする危険性がある。
11.自ら戦争を誘発しながら、敵対するどちらの側にも領土の獲得が生じない和平会議を主導しなければならない。
 戦争は対立する双方の国家がさらに負債を抱え込み、我々の代理人の手中に落ちるよう主導されなければならない。
12.財を活用して、我々の要求に素直に従い、ゲームの駒となって、政府を陰で操ることを我々から任じられた人物を選ばなければならない。
14.貧困と恐怖によって大衆が支配された時には、常に代理人を表舞台に立たせ、秩序を回復すべき時が来れば、犠牲者は犯罪者や責任能力のない人々の犠牲となったと解釈されるよう、事を進めなければならない。
17.代理人は仰々しい言い回し、大衆受けのするスローガンを生み出せるよう訓練されなければならない。大衆には惜しみなく約束しなければならないからである。約束された事と反対の事は、のちになれば常におこなえる。「自由」と「解放」という言葉を使えば、ゴイムを煽って愛国心を駆りたて、神の掟、自然の掟に逆らってでも戦うという気にさせることができる。我々が支配権を得たら、神の名そのものが生きとし生ける者の辞書から消し去ることになる。
19.政治・経済・財政の助言者の仮面をかぶった我々の代理人が、国家的および国際的出来事の背後に潜む“秘密権力”の正体が暴かれるのではないかと心配することなく、我々の命令を実行できるよう、すべての戦争のあとには、秘密外交が主張されなければならない。秘密外交によって、我々の代理人が関わらないかぎり、諸国家は些細な個人的取り決めさえも結ぶことができないような支配権が確保されなければならない。

全文を読みたい方は「反ロスチャイルド同盟」さんに要約がありますのでそちらをごらんください。原典は「教科書が絶対に教えない闇の世界史」にあるようです。
【参考資料、HP】
「持丸長者」 広瀬隆著
「属国・日本論」 副島隆彦・著 
 
現代世界の大富豪たち第4回 日本の渋沢男爵 (2) W.T.ステッド著  清水 健 訳 Windsor Magazine 1903年9月号
Matrixさん
金本位制(日本)
日本の国債(1)初の国債発行まで
「反ロスチャイルド同盟」さん
ロスチャイルドの世界革命行動計画
ロスチャイルド関連の世界史1800〜1900
【維新の立役者たちの正体(上)-米英に操られた幕末の日本-】小酒部 宏
「遠くを見つめて」

List    投稿者 finalcut | 2009-01-07 | Posted in 02.日本の金貸したち3 Comments » 

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コメント3件

 ななし | 2009.06.16 1:24

新自由主義を称して利益の私物化、損失の社会化と例えた人がいましたね。
庶民には自由や機会平等なんて関係なくて支配層の自由を認めるのが米国社会だと思います。
そして米英は他の欧州先進国に比べて社会階層の移動がきわめて少ないそうです。
社会的流動性と言うそうですが。
チャンスの国と言う謳い文句は嘘なんですよね。

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