2009-02-17

なぜ今、政府紙幣なのか?

「政府紙幣」なるものが新聞やニュースを賑わせている。当ブログでも過去に掲示板(るいネット小お題)の方ではいくつかの投稿がなされているが(ex.)、不覚にも 「ブログエントリーとして」は扱っていなかったため、改めて今回からエントリーさせて頂く所存であります
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【画像は、明治維新政府が発行した初の全国通用紙幣
である「太政官札」-1868年-日本銀行金融研究所より】
なぜ、政府紙幣なのか? 今回はその可能性に迫ってみたい。
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■紙幣(通貨)はどこが刷っている?
日常見慣れている紙幣や硬貨。普段は意識しないが、材質・形状や金額の大小以外にも大きな違いがある

硬貨は、『日本国』と打刻されているように、その発行主体は国(政府)→造幣局である(明治新政府によって大阪に創設され、H15年に独立行政法人化)。
紙幣は、『日本銀行券』→日本銀行が発行。
つまり、発行主体が国/中央銀行で異なっている
中央銀行の設立背景・過程は、過去のエントリーGRAND THEORY vol.4に詳しいので省略するが、国(政府)が国債を発行し、日銀(中央銀行)が日銀券(中央銀行券)を刷る、この仕組みは市場拡大のために、(当ブログタイトルの通り)国家に借金を負わせる=元本+利子を払わせるという金貸しがつくり上げた資本支配のシステムである。〔現在財政赤字状態にある日本では、約45兆円の税収の内、国債の利払いだけで毎年約18兆円が消えている〕
そして、これら日銀や米国のFRBといった中央銀行は、民間銀行である=背後に配当金を得る株主(金貸し)が存在する点も重要なポイントだ。
つまり、「現行の紙幣」とは「金貸しが印刷する紙切れ」に過ぎない。
■.日本を取り巻く状況と財源の確保

国家が財源を確保する方法は、
1.税金(増税)
2.国債の発行
3.政府紙幣の発行
4.国有財産の売却
に分類される。
昨年の金融危機により、主要民間企業は軒並み業績が悪化(リンク)、派遣切りやワークシェアリング等、雇用問題にまで影響が及ぶ中で、家計消費の上昇も当然期待できない。つまり、1の税収減は免れない。
また、2008年末時点で債務残高(国債と借入金、政府短期証券を含む)が846兆円にまで膨れ上がった。(2/10財務省発表による) 2の国債発行による借金は増幅するばかりだ。国の信用が失われれば、国家破綻の可能性も出てくる。
4の国有財産の売却には、物理的な限界があると同時に恒常的な財源とはならない。
つまり、この急速な市場縮小の中で、国の財源を確保するには、3.政府紙幣の発行しかないことになる
■政府紙幣の可能性を探る
政府紙幣とは、先述の硬貨同様、中央銀行ではなく政府自身が発行する通貨→紙幣であり、その最大の特徴は「国家の借金に計上されない」点である。
法文にも、

【画像は
リンクより転載】
供給量>需要量の関係にある。かつてインフレが起きたケースは、全て供給<需要、つまり貧困な社会・時代ゆえに物的需要があったことに起因する。
そして、供給過多とは日本の生産能力が無駄になっていることを同時に意味する。つまり、設備資本・労働力含め余剰な状態であるという状況であって、過去インフレを発生させた社会状況とは全く異なるため、1のインフレの懸念は払拭される。
2のモラルハザードについては、国民の共認と新たな政策が必要となるだろう。
例えば、これまでの経済政策について以下のような事実認識によって、経済システムの総括とそれに対する理解が求められる。

金利ゼロで銀行などに大量の資金を供給する超金融緩和策を何年も続け、異常な金融政策の最大の理由は国債の受け皿を作ることである。日銀が全額買い受けることは禁止されているために、民間の金融機関にコスト・ゼロでカネを提供して国債で収益を挙げさせる…、これは偽装された日銀引き受けであり、日銀財務諸表の粉飾決算であり、カネボウの粉飾問題と何ら異なることがない。
 リンクより 

同様に、現行政府の提示する定額給付金のように、内閣支持率アップや一時的な消費促進を狙った目先的な対策ではなく、失業者対策→新たな雇用の創出を含めた総合的な政策が求められる。従来の資本主義(私権社会)の元ではペイしてこなかった産業(ex.農業、子育て、福祉等)に対する保護、助成金の投入等が必要になる。
物的需要に代わる新たな需要を創出し、そこに政府紙幣を投入する、政府と国民が新たなモラル=社会共認を形成していけば、モラルハザードの問題は乗り越えられる
■実現へ向けて
冒頭の画像「太政官札」にあるように、歴史的にも政府紙幣の発行は行われており、現在でも法改正は必要としない。そしてデフレギャップと急速な市場縮小に日本は直面している(放置すれば状況は悪化するばかり・・・)。つまり政府紙幣の実現に向けた条件は既に揃っている。
その状況下で、実現に向けた最大の問題は、ジャパン・ミッシングhttp://jbpress.ismedia.jp/articles/-/439とも言われる日本が、外交含めた国際社会の中で、その実現の意思を見せることできるか否かにかかっているように思う。
政府紙幣の発行とは、中央銀行制度及び国債による借金経済からの脱却、つまりは金貸しによる資本支配からの脱却宣言である。そのためには米国追従の政治・政策から離脱し、この縮小する市場の中で、日本政府が新たな経済システムの樹立を提言する必要がある。そこで初めて国際社会の中での賛同も得られていくのだろう。

List    投稿者 pipi38 | 2009-02-17 | Posted in 03.国の借金どうなる?1 Comment » 

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コメント1件

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