2009-04-24

「09年度一般会計 国債発行額 税収越す」ってどういうこと?

「09年度一般会計 国債発行額 税収越す!」
4月10日の毎日新聞で、こんな記事に目が留まりました
国の借金である国債額が増えたってまずいんじゃないのかな!?
という素朴な疑問から、
「国債額が税収を超えたってどういうこと?」をみんなで追求してみました

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まず、
国のお金には歳出(=支出)と歳入(=収入)があります。
一般会計における歳出の推移を見てみましょう。
※グラフ参照
p04.gif
(財務省HP パンフレット「日本の財政を考える 平成20年9月」目次 > 2.一般会計における歳出・歳入の状況)
☆歳出データ☆
04   05    06   07    08   09
84.9  85.5   81.4  81.8   83.1 88.5
                           ▽ ←補正   
                          100兆超え!
グラフでは、09年度の当初予算の歳出は88.5兆円となっていましたが、
政府・与党が10日に決定した追加経済対策では、
補正が加えられて総額が100兆円を超える見通しです。
今までの最高額でも80兆円台なのに、一気に100兆超え
激増していますね
歳出がこれだけ増えているということは、同時に歳入も同じだけ増えているということ。
歳入は税収でまかなわれるはずですが、それでは全然足りなくなっているので
毎年足りない分を新規に国債発行することで埋め合わせているのです。
実際のデータを見てみると…
☆新規国債発行額データ☆
04  05  06   07  08  09
35.5 31.3 27.5 25.4 25.3 33.3
                      ▽ ←補正
                     44兆
※データ参照(財務省HP 国債 > 国債管理政策 より)
http://www.mof.go.jp/jouhou/kokusai/policy/index.htm
09年度に関して言うと、
税収は46.1兆円入る予定なのですが、
景気の落ち込みによる企業業績の悪化などの影響で、
税収が数兆円規模で▼することは避けられません。
その額が予定より膨らみ、44兆円になり、国債発行が税収を超える見通しとなったというわけです。
ではここで
国レベルから個人レベルで考えてみましょう☆
100万円支払わなければならないのに、自分の持ってるお金は60万円だけ。
40万円払えない・・・どうしよう・・・
そうだ!借金しよう!
40万円借りればいいんだ!
この40万円が借金、つまり国債なのです。
今までは…
借金するけど、それでも借金額は40万円で自分のお金(60万円)の方が多かった。
しかし、今は・・・
なんとその比率が逆転っ
自分のお金よりも借金額の方が多くなってしまったのです・・・
自分のお金40万:借金60万のように
ということですね
では、話を元に戻すと
「国債発行額 税収越す!」
なんでこんなことになってしまったのでしょうか??
そもそも追加経済対策の中身は何だろう?
追加経済対策として…
●定額給付金(総額約2兆円!)
●エコカー買い替えに補助金の検討
●エコポイント
●「緊急人材育成・就職支援基金※」の設立(7000億円)
 ※廃業した自営業者や、失業が長期にわたり雇用保険の対象とならない人たちを3年間支援する基金
●学校電子化(4000億円)
●整備新幹線の建設費(700億円)
などが打ち出されています
果たしてこれらの政策は、経済危機を救う根本解決策になり得るのでしょうか?
今述べてきたように、国債発行額が税収を越してしまったのは、税収が減ったことに一因がありそうですね
次回は、実際の税収がどのように推移しているか検証してみたいと思います

List    投稿者 kidami | 2009-04-24 | Posted in 03.国の借金どうなる?7 Comments » 

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コメント7件

 saken | 2009.10.24 19:32

先日のなんで屋劇場で(私権獲得目標に代わる)これからの目標は何か?が語られました:::「周り⇒社会の充足」
現在は「必要か否か?」という判断の土俵の上に「みんなの充足」が塗り重なっているのだろう、と感じました。
つまり、『みんなの充足にとって、必要か否か?』
 ↑↑↑ あらゆる判断場面で意識していこうと思います。

 おやじ | 2009.10.24 19:37

「必要か否か」という判断が生物史を貫くとは、つまり生物が子孫を残し行き続ける為に必要なのか、否かという判断をしてきたという意味ですよね。
そして、それゆえに“自分にとっての必要か否か=全人類にとっての必要か否か”という普遍性の地平に行き着くのだと感じました。
また、だからこそ私的な判断ではなく皆の判断といえるし、同時にその評価指標はお金ではなく人数(どれだけ人類としての普遍的価値に近づけたか、という表れ)になっていくということかと思います。
そう考えれば、必要か否かという判断に収束することと、お金から人数に評価指標が移るということは連動しているのですね。納得です!

 うっちー | 2009.10.24 19:39

なるほど。
「みんなの充足にとって、必要か否か」を判断していくことは、より多くの人々から支持(評価)されるということに繋がりますね。
やはり「みんなに必要か否か」という判断の土俵では人数が評価指標となることに納得です。

 wacky | 2009.10.24 19:49

お金の役割が変わることは大きな転換になると気付けました。今までは高価なモノ=お金が沢山必要。しかし私権の衰弱によって、高価なモノ=ホントに必要?と考えるようになりました。必要か否かの判断基準が生まれると、モノの値段より何人の人がそのモノを買ったかが重要になる。沢山の人の期待に応えているモノがみんなから評価される。この先のお金がどう変化していくのか気になります。

 zolist | 2009.10.25 1:05

大東亜共栄圏は、通貨において挫折をしたと聞きます。
つまり当時は円が支持を得られなかった。
そんなことを思い出しました

 hermes bags 2013 | 2014.02.02 7:37

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