2022-04-14

円安の真犯人、日銀 ~ 一貫した円安政策、ドルの従属通貨・盾としての役割を演じ続ける ~

円安は2012年(79円)→2021年(110円)→2022年(125円)と進行中。
円は実力以上に弱くされてきた。
この10年来の円安基調を作り出したのは間違いなく、アベノミクスと日銀の異次元緩和。

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世界最大の債権国である日本が採用したアベノミクスによる円安政策は、実は、米ドルとドル債買いであり、円と円債の売りである。この仕組みで日本は、同盟国であるアメリカの経済をアベノミクスによって支え続けてきた。これがアベノミクスの舞台裏。

ところで、財務省は本邦対外資産負債残高統計を公表していますが、平成26年度の日本の対外資産残高は945兆円です。一方、10年前の平成16年度のそれは434兆円です。

その差額はなんと511兆円です。この10年でわれらの国富500兆円が対外資産化しています。つまり、われらの国富はこっそりの抜き取られて海外に移転されているのです。日本が貧乏化するのは当然なのです。

この大半は、米国債に化けて、米連邦政府に移転されていると観ています。
リンクより

 

★今年3月以降の急激な円安はなんで?
3月中旬以降の急激な円安、その真犯人は誰か?
最初は機関投資家か、レバレッド利かしたファンドかと思ったがそうでもなさそう。彼らが出来るのは持てるポジションまで120円前半が限度。
急激な円安の犯人は機関投資家だった!しかしドル円の天井はもう近い!

125円以上の円安が進んでいるのは、やはり日銀と見られる。
これまでとまったく違うヤバい円安が起きている 東洋経済より

3月28日、為替は一時1ドル=125円を突破した。これは、10年物国債利回りが0.25%に上昇したため、日銀は複数日にまたがって国債を決まった利回りで無制限に買い入れる連続指し値オペを初めて実施すると発表したことによる。つまり、日銀は、長期金利を抑え込む姿勢を鮮明にし、為替トレーダーは、アメリカ中央銀行であるFEDとの方向性の違いが改めて鮮明になったことを嫌ったのだ。

29日、岸田文雄首相は原油価格・物価高騰への総合緊急対策を4月末までに取りまとめるよう関係閣僚に指示した。そして、30日には、官邸に黒田東彦総裁が呼ばれ、岸田首相と1時間会談した。これを受けて、円は1ドル=121円台まで戻した。

(中略)
 ・・・しかし、事態はより深刻である。本当にヤバいのである。
その理由は、冒頭で述べたように、日銀が、あえて円安が進むような金融政策をとったからである。無制限指値オペの連日の実行だけでなく、それ以外の通常の国債買い入れを倍増させ、さらに、イールドカーブコントロール政策で明示的に約束している10年物の国債だけでなく、それ以上の満期、20年物などの超長期債までも、買い入れの予定になかったにもかかわらず、急遽買い入れを行ったのである。

日銀は金利抑制を最大目標にして、円安はお構いなしというスタンス。
中央銀行が無制限に国債を買い入れ、長期金利を抑える。一方で、国債が膨らんでいく=さらに金利に縛られ、市場で国債が売られ始めたら破綻する。
※日本国債は殆ど国内金融機関が持っているから安全という人がいるが。重要なのは、小泉~安倍政権を通じて、日本の金融機関には多くが外資が株主化しているということ。彼らは国債価格が下がり始めれば間違いなく売り始める。

★なぜ日銀は円安政策を取り続けるのか?
国債という資産(借金)をぱんぱんに膨らました結果、金利を上げられなくなったとも考えられるが、それは表の理由。元々一貫した円安誘導。
緩和資金で好景気(バブル)を演出しつつ、同時にアメリカ(ドル)を支える、それが一貫した円安政策でありアベノミクスだった。外資から見れば、円安のほうが日本の資産を買い取りやすいし、ドル建て借金も減っていく。
黒田の任期はあと一年。これまでの動きから、政権の意向より、正当化含めていままでの政策を続けるのだろう。庶民にとっては、どこまで円安が進むか、インフレがどうなるか、貧困化→暴動などが起きるのか?が問題になってくる。

 

by タロウ

List    投稿者 inoue-hi | 2022-04-14 | Posted in 03.国の借金どうなる?, 05.瓦解する基軸通貨No Comments » 

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