2022-05-05

ロシア発、世界は金本位制へ。ドルの防衛戦=金利高、日欧は破綻回避戦。

>【ロンドン時事】ロシア大統領府は29日、通貨ルーブルと金やその他商品の交換比率を固定することを検討していると明らかにした。リンク

BRICS、金本位による反ドル同盟結成か?
ルーブルの復活とロシアの反撃

の続きです。

ロシアは明らかに金と現物資源を通貨(ルーブル)とリンクさせた金/資源本位制を指向している。そして、その通貨体制が中国、インド、を巻き込みつつ広がり、人工の6割以上を有する上海協力機構に広がり、ブラジルやアフリカという非西欧諸国のほとんどに広がることで、現行のドル基軸体制をたたき潰すことになる。

金保有量グラフ リンク より

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★テレビでの主戦場はウクライナ戦、しかし現在の主戦場は、間違いなく金融市場である

これまで、世界の金や資源類の価格は、ロンドンやNY、シカゴなどの米英の金融市場で決めれらて来た。この金融市場ではカネの量が取引価格を先導し、相場が主導されてきた。ここのカネの量での優位さを保証したのが中央銀行であり、金融緩和(QE)だった。バブル化すればするほど、ロスチャを始め金貸し=金融勢力の力が強まった。
しかし、この金貸しの世界に、従来の金融市場に代わる仕組みを作り出そうとしているのが中露だ。自国通貨を直接資源とリンクさせる、取引もドル(SWIFT)を介さずに自国通貨で。これによってドルの必要性は消失し、大量発行した弱みが炙り出されて暴落していく。

ロシアの攻勢に対して、
米FRBは、さらに金利を上げることを決定した。
米FRB、22年ぶりの大幅利上げ 物価上昇に対抗

物価上昇に対抗というのは表向きの理由にすぎない。
金や資源の裏付けのあるロシア・ルーブル。それに対して、紙切れの裏付けしかないドル。あなたはどちらを選ぶ?
対抗するために金利を上げざるを得ない。金利による魅力はあるが、借金増大リスクの裏返しでもある。

金利グラフ リンク より

日欧の動きは対照的だ。
金利は上げない、徹底してあげない。
上げたら上げたで、国債利払いが増えていく。それが雪だるま式になれば破綻の可能性が高まる。
だから、日本もドイツも金利があげたくても上げられない。

★追求すべき点。
・ドル・米国債と長期金利はどうなるのか?隠れた覇権闘争であれば、米破綻は不可避と思われるがどう展開するのか?
・FRBは金利を上げることで、ドルの防衛は当面可能だが、利子負担→負債が増えていく。金貸し側はどのような展望を描いているのか?
・上記との絡みで、米国債保有国(日、中、英)の動きは?
・日本の低金利の行方はどうなるのか?上記グラフのように日米金利差が開き、円安はさらに進む。一定の円安まで言って安定させるのか、長期金利上昇→政府破綻のシナリオはあるのか?

by タロウ

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