2012-08-18

『日本国債暴落の可能性は?』【15】シリーズまとめ

『日本国債暴落の可能性は?』のシリーズもいよいよ最終回となりました。
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<画像はこちらからお借りしました>
世間の眼はロンドンオリンピックなどに奪われていましたが、その間にも消費税増税法案の成立、LIBOR不正事件など、経済情勢は刻々と変化しています。マスコミはこのところあまり大きな経済ニュースは伝えませんが、これまでの当シリーズの分析からは、日本国債暴落のリスクは日増しに高まっていると見るべきでしょう。
最終回は、これまでの記事のポイントを整理し、さらなる追求に向けて残課題を整理します。
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■これまでの記事のポイント
【1】プロローグ
●『日本国債暴落の可能性は?』のシリーズに取り組む問題意識
・去年あたりから外資が買っているらしい。その狙いは?
・海外メディアが日本国債暴落の危機を報道。その背後の金貸しの思惑は?
・日本の大手BKも危機管理を強めているらしい?
・今なぜ消費税増税なのか?その関連も気になるところ。

【2】国債って何?:基礎知識の整理①
●ポイント
・国債は解約はできないが、売却はできる。→投機の対象になり得る。→金貸しスケールで言うと国家を左右できる。
・国債は最も安全な金融商品と言われている。その担保の根拠は国家の信用。
・しかし、国家の信用が崩壊すると戻って来ない=紙屑になってしまうリスクもある。


【3】国債発行と流通の仕組み:基礎知識の整理②
●ポイント
・国債流通市場には先物市場がある。
・先物市場は外人の影響が大きく、高速取引システムあり。


【4】国債発行の歴史と直近の発行残高(国の借金1000兆の実態)
●国債発行の歴史のまとめ
①’65年〜’70年:均衡予算主義の崩壊⇒借金財政の開始期
②’71年〜’90年:市場拡大停止⇒借金によるムリヤリ成長期
③’91年〜’08年:バブル崩壊⇒借金拡大による市場延命期
④’09年〜:リーマンショックによる金融危機⇒なりふり構わない借金急拡大期
→H23年度末、国と地方を合わせて国の借金は1000兆円超
●ポイント
・市場拡大停止に伴って、ムリヤリ市場を成長・延命させるために借金は膨らんだ。
・短期国債の発行が急激に増えている→米国債を買っている。
・借換え債のゴマカシ。本当は返さなくてはならないのに返さない→雪ダルマ式に膨らむ。

【5】国債って誰が持ってる?(保有者の実態)
・2011年度末の状況は、海外保有額は78兆円・全体920兆円の8.5%。ほとんどが日本国内で保有。
・2008年リーマンショック以降の動きを見ると、国内銀行は大きくは減の方向、特に2011年では急減。
・これに対して、海外と中央銀行の伸びが極端に大きくなっている。
●ポイント
・家庭と企業の預金が増えないのに国債はどんどん増えていく。買い手がいない。
・現在、日銀と海外ヘッジファンドが主な国債の買い手になってきている。
 特に海外ヘッジファンドは先物市場で暴れている。
・日銀は、国債の買い増しを進めている。しかし、限界は近い。すでに天井を突破。

・日本国債の動きは、非常に危険な状態に入っていると言える。


【6】コラム①:格付け会社って何?
□圧倒的力を持つ格付け会社のビッグスリー
・ムーディーズ、スタンダード・アンド・プアーズ、フィッチが世界の格付けの98%を手がけ、格付け産業の総収入の90%を占めている。
・民間企業にしかすぎない格付け会社が、国家の経済を破綻に追い込むほどの影響力を持っている。
●ポイント
・世界経済に混乱をまき散らすだけの格付け会社は無用である。

【7】国債市場の動き?
・超低金利政策を続けてきた結果、もう「借り換え」による「金利ボーナス」という手段は取れなくなってきている。
・もう国債利払費の増加には耐えられない
●ポイント
・国債の大量発行を続けざるを得ないが、もはや買い手はいないという状況は、構造的には今後金利は上昇(価格は低下)して行かざるを得ないということを示す。
・金利が上昇して行けば、その必然的な帰結として、いずれ国債の暴落は不可避。

【8】日銀の金融政策って何?:基礎知識の整理③
・日銀の金融政策は、オペレーション(公開市場操作)以外の手段が有効に働かなくなってきた。(日銀の金融政策の手詰まり状態)
・日銀は、財政法5条で禁止されている国債の引き受けを但し書き(「国会の議決を経た金額の範囲内」であれば直接引き受けできる)の部分を用いて日銀乗換という手段で行っている。
●ポイント
・今後国債の暴落を防ぐための残る手段としては、日銀が日銀券ルール(リンク)を撤廃したり、お金を刷ったりするしかない。

【9】日銀の金融政策の変化
・歴代の日銀総裁人事は、ロスチャイルドとロックフェラーに支配されてきた。
・護送船団方式は、ロックフェラーによって解体させられた。
●ポイント
・日銀の金融政策は、制度改革、構造改革といいながら欧州と米国の金貸し勢力の支配の元に行われているとみて良い。

【10】国債暴落説の紹介
1)日本経済の構造的変化
①借金世界一(2012年度末で国と地方併せて概ね940兆円の借金)
②過去の金利ボーナスの消滅
③日本経済が弱くなっている⇒税収が上がらない
2)貯蓄バランス
①国債が個人資産の7割に
②国債発行分をカバーする国民の貯蓄額が実は想定していたよりもない(少ない)
3)金貸しのたくらみ
対日ショック・ドクトリンを繰り返して、日本国家を破産に追い込めば、数百兆円単位の莫大なCDS保険金が国際金融資本の手元に転がり込む
●ポイント
・こう見ているともう暴落は必至という状況。
・金貸しのたくらみが最もヤバイ?


【11】国債暴落しない説の紹介
●日本は資産(金融資産・対外資産)を沢山持っている。
●日本は黒字国である。
●日本には沢山の貯蓄がある。
●日本国債は自国通貨建て。
★それに対する反論
・日本は、資産は多く持っているが、暴落時にそれを使える可能性は低い。
・日本の貿易黒字の環境は大きく変化しており、黒字維持は難しくなっている。
・国民の金融資産の伸び率は、この間下がってきている。一方、国債は増え続ける。
・日本国債は自国通貨建てだが、日銀が印刷機を無限に回すことはできない。
 利払いはどんどん増え続け、1%の暴落が致命傷になる。現状でも1%=10兆円
●ポイント
・暴落しない説はどれも根拠に乏しい。
・中央銀行である日銀そのものも、金貸しの支配下にある。3大メガバンクも、株主には金貸し勢力が入り込んでいる。
・日本国債は暴落させられる可能性が高い。


【12】コラム②:国債暴落したらどうなる?事例に学ぶ
・日本の戦後、アルゼンチン、ロシアの事例より。
・国債が暴落orデフォルトを起こすと、金融の信用がなくなり、貨幣価値が暴落。
→貨幣の価値が下がる前に換えておこうと、国民による預金の引き出しが発生。国家は対応に追われるため、預金封鎖や引き出し額の制限対策をとる。
→経済混乱が起こり、失業率の増大、治安が悪化する傾向が共通点。
●ポイント
・ロシアの分配体制やダーチャでの生活事例のように共同体的体質で生き残った点に学ぶ。

【13】ギリシャ、ユーロ危機にみる金貸しの手口?
●ポイント
国債は安全だと信じ込ませる
→金利が安いうちに国債を買い、同時に保険料が安いうちにCDSを買う
→実は国債が危ないということをリークし、先物市場で空売りを仕掛ける
→国債価格は暴落(金利は急騰)・CDS価格も急騰
→先物空売りの利益とCDS売却益(元本は保証)の一挙両得の丸儲け。

【14】金貸しが日本国債暴落を仕掛る可能性は?
1.日本国債の発行残高はもはや返済不可能なレベル。金貸しが日本国債の信用不安を煽るネタとしては十分。
2.日本にもCDS市場は存在する。日本国債にもCDSが仕掛けられている可能性はある。
3.従って、金貸しがギリシャと同じような手口で暴落を仕掛けることは可能。
4.D・ロックフェラーは追い詰められており、日本国債の暴落を仕掛けることによって、日本買い→日本支配に生き残りをかけるという戦略的動機は十分成立する。
●ポイント
・金貸しが日本国債暴落を仕掛けてくる可能性は十分あり得る。
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<ゴールドマンサックスタワー:画像はこちらからお借りしました>

■シリーズのまとめ
これまでの分析を踏まえると、もはや日本国債暴落は不可避であると考えられます。
その理由は、大きく捉えると、市場経済の行き詰まりと捉えられるのではないでしょうか?

●国内要因→いずれ破綻(デフォルト)は不可避
・そもそも国の借金が1000兆円を超えてしまったのは、市場が拡大停止しているにも関わらず、ムリヤリ市場を成長・延命させるために大量の国債を発行し続けてきたから。
・にも関わらず、GDP成長率は横ばいがやっと。放っておけば市場は縮小する。従って、国債を発行して景気を刺激すればGDPが成長して税収が増え、借金を返せるようになるというのは幻想。もはや借金を返せる見込みはない。(消費税増税は所詮焼け石に水。多くの人が指摘しているように、デフレの現状では逆効果にしかならない。)
市場拡大停止→市場経済の行き詰まりに伴って、今まで暴落しないとされてきた説はどれも根拠を失っている。
【11】国債暴落しない説の紹介
●金貸しの戦略→暴落を仕掛けてくる可能性
・そもそも日銀・メガバンクは歴史的に金貸し(ロスチャorロックフェラー)の支配下にある。
・金融ビックバン、’98年の日銀法の改正等は米国(ロックフェラー)の対日政策であったが、その後の小泉政権〜野田政権と、米国(ロックフェラー)言いなりの政権が続いている。TPP、米軍基地問題等、米国(ロックフェラー)は露骨に日本支配戦略を強めている。
・背景にはユーロ(ロスチャ)VSドル(ロックフェラー)の骨肉の金融戦争があり、米国覇権の行き詰まりによって追い詰められたロックフェラーが日本支配のために暴落を仕掛けてくる動機は十分ある。
手口的にギリシャ同様の手口で暴落を仕掛けることは可能である。
【14】金貸しが日本国債暴落を仕掛る可能性は?
※補足
・国債の流通市場は約3700兆円/年(債券市場約3900兆円×国債比率95%、H11年度)→約14兆円/日(3700兆円/営業日260日)程度と推定され、海外保有額78兆円からすると、それほど大きい市場規模ではない。
・既に先物市場、高速取引システム、CDS等の爆弾が仕掛けられており、外資が主導する先物市場の価格影響力が強まっている。
【3】国債発行と流通の仕組み:基礎知識の整理②
・従って、日本国債の9割以上を国内で保有していると言っても全く安心はできない。外国人保有率は短期債に限れば、実に18.5%まで高まっている。

★残課題
大きくは、暴落に対する円防衛策はあり得るのか?暴落してしまったら日本は生き残れるのか?再生は可能なのか?等が残課題として残ります。それらを解明するには、以下の追求が必要です。
・破綻(デフォルト)が先かor金貸しの仕掛けによる暴落が先か?それはいつか?
・金貸し仕掛け説の背後?ドルVSユーロの金融戦争どうなる?
・金貸し規制や国家紙幣等の脱金貸し政策の可能性は?
今回のシリーズはとりあえず終わりますが、上記のような問題を解明するため、次回からは、あらためて世界経済の現状分析に取り組む予定です。お楽しみに。

List    投稿者 yukitake | 2012-08-18 | Posted in 04.狙われる国の資産No Comments » 

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