2019-03-19

国際情勢の大変動を見抜く!-4~ウクライナ反政府デモの主導者はアメリカ~

ヤヌコビッチ

表題の通りです。アラブの春等も“民主化”を目的とした反政府デモやクーデターはほとんどがアメリカ:ネオコン―CIAの仕業。武器の供与や活動家等の人材育成も行っている。

さらに、無差別テロもそう。こちらは役者を育て演じている。

ウクライナ問題はこれだけでは済まない。飛行機墜落偽装で奪った飛行機を使ってロシアが爆撃したことにする偽装も行なっている。地球規模の撮影セット。事件、事故がどんどん映画化している。

 

これらの事件の真相は、メディアは報道しない。そういう意味ではまだまだアメリカ、その背後の奥の院のメディア支配はまだまだ健在。このメディアを何とかしなければ、事実認識に至るにはまだまだ距離がある。プーチンはその事を考えているのか?

『世界を操る支配者の正体』(馬渕睦夫 著)からの紹介です。

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■ウクライナ反政府デモの主導者はアメリカ

ウクライナの反政府デモを主導したのはアメリカです。というと読者の方々は首を傾げられるでしょう。デモはヤヌコビッチ大統領に反発するウクライナの民主主義者たちが始めたのではないかと。

 

しかし、ヤヌコビッチ大統領は今回のデモのきっかけとなったEUとの連合協定に署名するべく努力を重ねていたのです。これに対し、むしろEU側が署名へのハードルを高めていたのです。EUは署名のための数々の条件を出していましたが、その一つが収監中のユーリア・ティモシェンコ元首相(2010年の大統領選挙でヤヌコビッチに小差で敗れた金髪の髪型で有名な女性政治家、1960年~)の釈放要求でした。さすがにこのような内政干渉には、いかにEUとの連合協定が重要とはいえヤヌコビッチ大統領としても躊躇せざるを得なかったのです。加えて、EU側は連合協定署名後のウクライナに対する援助についてもなかなかコミットしてくれない状況でした。

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このような手詰まり感のなかで、支援の手をさしのべてくれたのが実はロシアであったのです。ロシアはEUに代わり150億ドルに上る融資を肩代わりする用意を示しました。ここに、ヤヌコビッチ大統領は連合協定への署名のインセンティヴを失ったわけです。連合協定の署名を事実上流産させたのはヤヌコビッチではなくEUだったのです。

 

この事実は、欧米のメディアには報じられていません。ヤヌコビッチが協定署名を拒否したことに反発して野党デモが起こったとのトーンで世界に報道されたのです。そして、世界に対しヤヌコビッチは悪者であるというイメージを植えつけることに成功したわけです。

 

私はウクライナ在勤時代に地域党首のヤヌコビッチと直に会談したこともありますし、彼が首相時代には日本訪問の準備にもありました。この時は、直前になって彼の膝の持病が悪化して訪日はキャンセルされましたが、実務的な人物という印象でした。このような評価は何も私だけではありません。アメリカもヤヌコビッチは話し合いのできる相手と見なしていました。2006年の春の最高会議総選挙で親露派のヤヌコビッチ率いる地域党が議会第一党となり、親欧米派のヴィクトル・ユーシチェンコ大統領の下で首相に就任しました。すると、間もなくアメリカの上院議員や企業家達が早速ヤヌコビッチ首相にコンタクトしたのです。その2年前のオレンジ革命を主導して、ヤヌコビッチを無理やり退けて親欧米派のユーシチェンコを大統領に据えたアメリカの態度からは想像できない事態でした。

 

私は同僚のアメリカ大使に説明を求めましたが、彼は自分の知るところではない、ユーシチェンコ大統領を支持するアメリカの政策は変わっていない、などとひとしきり弁解していました。しかし、その後のアメリカの姿勢を見ますと、ヤヌコビッチとそれなりに良い関係を結んでいたようです。アメリカの関心は、イデオロギー的な考慮よりもアメリカ企業のビジネスにとってプラスか否かで決まっているという印象を私は持ちました。

 

ここで、今回のウクライナ危機がアメリカの描いたシナリオに沿って進められた決定的証拠を挙げたいと思います。

 

まだ反政府でもと政権側の対応が一進一退を繰り返していた2014年の1月28日のことです。その日のヌーランド国務次官補とパイエト駐ウクライナ・アメリカ大使との電話会談の内容がユーチューブで暴露されました。その驚愕的な内容を私たちは忘れてはなりません。アメリカはまだヤヌコビッチ大統領が権力の座にある段階で、ヤヌコビッチ追放後のウクライナ新政権の人事の協議をしていたのです。この電話で二人は新政権(暫定政権)の首相にヤツェニュークを当てようと会話しています。そして、ヤヌコビッチ追放後に成立したウクライナ暫定政権の首相には、この電話人事の通りヤツェニュークが就任しました。(なお、ヤツェニュークはポロシェンコ新大統領の下でも首相につきました)。これがアメリカがシナリオを描いた何よりの証拠です。

 

ウクライナのメディアは、毎年ウクライナに最も影響のある外国人を特集するのですが、私のウクライナ勤務中、毎年そのトップは駐ウクライナ・アメリカ大使でした。パイエト大使も2014年のウクライナに最も影響を与えた外国人であることに間違いはないでしょう。

 

■暫定政権は民主化勢力ではなかった

5月25日に大統領選挙が行われ、欧米派といわれるペトロ・ポロシェンコ候補が過半数の得票を得て当選しました。ポロシェンコ新大統領の下でウクライナのEU加盟が加速されるだろうとの報道がもっぱらです。

 

しかし、1991年の独立以来、ウクライナ政府はニュアンスの違いはあれヨーロッパとの統合、すなわちEU加盟とNATO加盟を基本方針としてきたのです。最もNATO加盟については、ヤヌコビッチ政権は消極的で、憲法を改正しウクライナの軍事ブロックからの中立を国是とするに至りました。それと共に、先に述べたようにクリミアのセバストポリ軍港の2017年に期限が切れる租借期間を25年延長して2024年までとしたのです。その見返りは、すでに述べたようにロシアのウクライナ向け天然ガス供給価格の値引きでした。たとえ親ロシア派の大統領であってもEU加盟を推進してきたのは、連合協定の顛末に見たとおりです。

 

注目すべきことは、今回のデモで中心的役割を果たしたのは武装した極右勢力であったということです。私の勤務時代にも、確かに極右の排外集団はいました。彼らは外国人を見つけては暴力を振るっていました。アジア、アラブ、アフリカの人たちが主なターゲットでした。それから数年の後に、彼らは装甲車などの重火器で武装した戦闘集団に発展したのです。一体誰が彼らを支援したのでしょうか。ここに、今回の危機の真相をとくカギがありそうです。

 

彼らはいわゆるテロリストとどこが違うのでしょうか。アラブの春の嵐が吹き荒れたときに、政権を倒す上で決定的役割を担ったのは、反政府デモに紛れ込んだテロ集団であったことを忘れてはならないでしょう。今現在も、シリアにおいていわゆる反政府勢力が武装闘争を継続していますが、反政府勢力は武器をどこから入手しているのでしょうか。

 

このような疑問について欧米のメディアは報じてくれません。彼らは反政府武装勢力を支持しているからです。アサド大統領と言う独裁者に抵抗する勢力は民主化勢力であると勝手に見なして、反政府運動の実態に関わらず、これを支持しているわけなのです。

 

ウクライナも同じパターンです。暫定政権が武力クーデターで成立した非合法政権であるという極めて重要な事実には目を瞑って、一切を見ないのです。これでは、欧米メディアと反政府勢力は事実上一体であると見なされても仕方ないでしょう。

 

このようなメディアの行動パターンは、日本を巡る近隣諸国やアメリカの姿勢の報道にも現れています。私たちから見て、今日の日中、日韓関係の悪化の原因は中韓が作ったにもかかわらず、肝心の日本のメディアは、あたかも日本政府の行動が軋轢の原因だとの報道を日夜垂れ流しています。その結果、多くの日本人が日本政府は隣国の嫌がることをしているのではないか、そのような挑発行為を政府は止めるべきであると、なんとなく悪いのは日本であると思い込んでしまう危険があるのです。これが、メディアによる洗脳の危険です。

 

ウクライナ危機の洗脳は決して日本と無縁ではありません。それどころか、安倍総理の足を引っ張ることを意図した陰湿な報道が日本では行われているのです。これについては、二例を挙げるだけで十分でしょう。

 

あるテレビ局の報道番組では、解説者が「ウクライナの領土保全の方が北方領土の返還よりも重要だ」との趣旨を述べていました。股、別のテレビ局はニュース番組でウクライナ市民へのインタビューを報じ、ウクライナ市民の「北方領土返還のためにウクライナを犠牲にするなら、私たちは日本を許さない」という声を伝えていました。

 

この街頭インタビューがヤラセであることはすぐに分かりました。ウクライナの一般市民は北方領土問題など全く知らないからです。もうお分かりのように、日本のメディア、特に反日的傾向が強いメディアは、ウクライナの領土保全が重要なのではありません。彼らの狙いは、安倍首相の対ロ外交を牽制し、安倍総理がプーチン大統領との間で北方領土問題を解決することを妨害することなのです。つまり、安倍おろしという目的のために、ウクライナ情勢の報道を利用しているのです。このような日本のメディアの邪な魂胆を見抜いて、私たちはメディアの報道に洗脳されないように注意する必要があります。

 

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