2008-02-12

「デイトレーダーはバカで強欲で浮気」発言で喧々諤々!!経済産業省の北畑隆生事務次官ってどんな人?

<経産省>北畑次官が「デイトレーダーはばかで強欲で浮気」

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 経済産業省の北畑隆生事務次官が1月に開かれた講演会で、短期に株式売買を繰り返す「デイトレーダー」や投資ファンドについて、「ばかで強欲で浮気で無責任で脅す人」などと発言したことが8日、分かった。北畑次官は「不適切な発言で、申し訳ない」と釈明したが、甘利明経産相が同日の閣議後会見で「若干過激な、誤解を生むような表現を使った」などと苦言を呈した。
 講演会は、経産省所管の財団法人・経済産業調査会の主催で1月25日に東京都内で開かれ、会員の企業関係者ら約130人が出席した。
 北畑次官は講演会でデイトレーダーについて「競輪場か競馬場に行っていた人が手数料が下がったので、パソコンを使って証券市場に来た」と批判。「会社の重要な議決権を与える必要はない」と指摘し、デイトレーダー向けとして「無議決権株式」の上場を主張したという。
 また、株式を長期保有する機関投資家と、高額な配当を迫る投資ファンドなどを引き合いに出し、「同じ株主でも、いい株主と悪い株主に分かれてきた」と発言した。(リンク



 経済産業省の北畑隆生事務次官の発言をめぐって、市場からネットまで賛否両論が興っているようです。

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まずは市場から

【北畑発言に市場から批判 「投資家軽視」「投機も必要」】リンク

 経済産業省の北畑隆生事務次官が、個人投資家のデイトレーダーを「バカで浮気で無責任」などと発言したことについて、株式市場の関係者に失望が広がっている。国土交通省の空港施設会社への外資規制の動きに続く「投資家を遠ざけるメッセージ」に、市場からは「日本株に買い材料はない」(大手証券)との悲鳴も聞こえる。



 まぁこのあたりは当然の反応。ネットでもこんなかんじ。

【バカで無責任な北畑隆生次官】リンク

問題は、この発言よりも、これまで当ブログで紹介してきた、彼の一貫して反資本主義的な姿勢にある。



 これだけ叩かれているのは北畑次官のこの手の発言が今回だけではないから。


1月24日に財団法人経済産業調査会が主催した講演会では「危ない表現をすると、株主は(企業経営の)能力がないうえに浮気者、それから無責任、有限責任であり、配当を要求する強欲な方。さらにスティール・パートナーズとなると、(他の)株主や経営者を脅す。つまり、七つの大罪のうちかなりの部分がある(ソース:2008年2月5日 日経朝刊 一目均衡)」と発言している。


 さらにスチール・パートナーズがらみではこんな記事もある。


【「画期的」経済産業省の北畑隆生事務次官が「乱用的」認定を絶賛】

米系投資ファンドのスティール・パートナーズ・ジャパンをブルドックソースに仕掛けたTOBに対し「乱用的買収者」と認定した 9日の東京高裁決定について、経済産業省の北畑隆生事務次官は13日の記者会見で「画期的」という言葉を計7回も交え、絶賛した。北畑次官は早くから「グリーンメーラー的」と批判してきた宿敵。事実上の勝利宣言で、力が入った様子だった。 (asahi.com リンク切れhttp://www.asahi.com/)



 しかし、ここまで読んでくると私には「北畑隆生事務次官」の発言の方が的を射ているとしか思えなくなってきた。1日のうちに売買が成立するデイトレーディングなんてまさにギャンブルそのものだし、ブルドックソースに対するスティール・パートナーズのTOBは乗っ取り以外の何者でもなかったろう。(実際サッポロビールなんかはかなり雲行きが怪しくなってるし)


 当然、これらに対して賞賛の声を上げている人もいる。


【「スティール・パートナーズはハゲタカ」と国益を考え骨太な発言を続ける経済産業省・北畑隆生事務】リンク


  このブログによると、北畑次官は「国産ICタグ」を世界標準にしようと頑張ったり(リンク)、「ダイエー自主再建」を援護したりリンク)と国益のためにかなり尽力している人のようだ。


 そんな北畑次官の名前をググッて度々出てくるキーワード、それは…









   「ノーパンしゃぶしゃぶ」

                          






 当時、通産省の総務課長だった北畑氏、しっかり顧客名簿に載ってます。・・・ il||li _|‾|● il||li (ノーパンしゃぶしゃぶ楼蘭顧客名簿


 しかし、ノーパンしゃぶしゃぶと言えば、るいネットでもお馴染みの猛獣王Sさんが紹介している記事にもあるように、今考えるとどうも陰謀臭い。(リンク当時日本の銀行を外資から守ろうとしていた官僚に対して仕掛けられた妨害工作だったというのが真相のようだ。

 大蔵省には伝説的に頭のいい、優れた官僚がいたという。この人は、最後まで、銀行をつぶすことに反対したそうだ。つまり日本経済を最前線で「外資から」守っていたのである。
 当時、竹中が暗躍しており、銀行をつぶすべきだという、虚偽学派の説を唱えていたという。そしてそのために引き起こされたのが、「ノーパンしゃぶしゃぶ」の問題という報道だった。あれを仕掛けたのは、外資だったという。「ノーパンしゃぶしゃぶ報道」というのは、優秀な大蔵官僚を攻撃して日本の銀行を守らせないようにするための「地雷」であった。【国際評論家小野寺光一の「政治経済の真実」】



 だとすると、今回の騒動も北畑氏の動きを牽制する勢力が発言の一部を切り取って騒ぎを大きくしようとしているのかも知れない。今後の北畑氏の周辺動向に注目したい。

List    投稿者 kato | 2008-02-12 | Posted in 04.狙われる国の資産9 Comments » 

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コメント9件

 にほん民族解放戦線^o^ | 2008.06.07 2:39

アメリカにとっては、世界的な食糧高騰も飢餓も新たなビジネスチャンスでしかない

            ※画像は日経新聞6/4朝刊より
食糧サミットが閉幕した(msn)。
世界中で食料高騰によって飢える人々が続出する中、「バイオ燃…

 たぬき | 2008.06.07 2:55

leonrosaさんの記事は毎回切り口が面白いですね^^
いろいろコメントしたいことがあるのですが、これだけ。
まず、とうもろこし、大豆、小麦はほとんどアメリカからの輸入ですが、やはり国内で生産は難しいのでしょうか?コスト的問題?もしくは、需要を減らす(学校給食でのパンや牛乳をやめ、小麦や乳牛用飼養の輸入を減らすなど)。このような動きを見せれば、おっしゃるとおり市場への価格影響力もあるかと思いますし、自給率も高まるかと。(日本政府はやらないでしょうが・・輸出規制反対とか言ってる時点で終わってる・・・)
あと、じゃがいもは市場価格で投機対象になっていないという記事を読みました(このブログだったりして・・)。やはり投機筋が入ってこれない仕組みが大切ですね。今日本の証券会社やゴールドマンが必死でコモディティーを売ろうとしていますが、食糧高騰の犯人は日本にもいるわけですね。

 leonrosa | 2008.06.07 17:39

たぬきさん、コメントありがとうございます。
とうもろこし、大豆、小麦は、気候条件では、勿論、日本で栽培可能です。
昭和30年代までは、小麦(主に北海道)、大豆は国産が主流だったと思います。子実とうもろこしも、一般的な農家で栽培していた。
それが、米国産の安い輸入品によって、壊滅されて行ったのが、日本の農業ですね。
とうもろこし、大豆、小麦が商品取引所で扱われるのは、何れも乾燥物であり、一年以上保存が可能である為です。(商品取引所は、当初は実需の調整場所であり、その値決めを参考にして、倉庫から出荷する。)
じゃがいもは、保存方法が難しいのではないでしょうか?だから、商品取引に向かない商品のように思います。
実は、日本の先物商品取引に、小豆の商品取引があります。昔は「赤いダイヤ」と呼ばれていました。

 たぬき | 2008.06.09 0:51

leonrosaさん、ご返事ありがとうございます。
>とうもろこし、大豆、小麦は、気候条件では、勿論、日本で栽培可能です。
これは期待が持てますね。ただ、これはビジネスチャンスになると思うのですが、誰も参入しない理由は何でしょう??貿易赤字がらみのアメリカの圧力??
>それが、米国産の安い輸入品によって、壊滅されて行ったのが、日本の農業ですね。
世銀などによって推し進められたハイチの食料輸入と同じ構図ですね。やはり価格競争力で勝てないため、日本ではとうもろこし、大豆、小麦は作れないのかな?あるサイトに「日本産小麦が1トン15万円、輸入小麦だと3〜6万円」とありました。ほんとかどうか知りませんが、国際的な市場価格(アメリカの市場価格)が値上がっても国内生産を拡大すれば、その差は縮まりそうな気がしますし、色々な意味で安全・安心ですね。

 leonrosa | 2008.06.10 16:31

たぬきさん どうもです。
小麦の価格は、政府による管理価格です。
政府の購入価格は、輸入小麦が3万円/トン、国産小麦が15万円/トン。(2005年段階ですが)
そして、製粉企業への政府売り渡し価格は、輸入小麦が5万円/トン。2万円/トンの黒字が出る。
国産小麦は、4万円/トン。国産の方が、パン用途の製粉では成分が劣るため、輸入小麦よりは安い価格で売り渡し。国産小麦では、9万円/トンの赤字。
この黒字・赤字の総額がバランスするように、政府は買い入れ価格、売り渡し価格を決めている。
国産、輸入の価格比較は、一筋縄ではいかないようです。

 ななし | 2008.06.14 21:34

コメントを入力してください
そもそも市場原理主義に則れば、別に日本は高い米国から輸入しなくても良い訳なんですがね。
それこそ安い南米産や東欧産を買った方が得なんですが。
ところがそこにも米国メジャーや中国の手は伸びてるようで日本の商社はルート確保に苦戦してるようです。
最近は食料輸出国が自主規制まで始めましたしね。
これもおそらく米メジャーの戦略なんでしょう。
思い切って自給率を伸ばすチャンスでもあるんですが何故か農水省は減反政策を進めてるようです。
矛盾しまくってますね。

 leonrosa | 2008.06.16 10:00

ななし さん コメントありがとうございます。
農林水産省のWebの中に、「食料自給率の部屋」なるものがあります。
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/index.html
そこに、総合自給率、品目別の自給率が、昭和35年から掲載されています。
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/zikyu_ritu/012.html
これをみると、昭和40年〜45年がターニングポイントになります。ここから、一気に輸入依存が高まり、自給率が急落して行く。
ターニングポイントは、お米余り、減反政策の導入。
対米自動車輸出が拡大する。米国からは、逆に、穀物輸出が拡大する。
食料輸出入のテーマでは、戦後の日本農業、農産品輸入、米国を中心とした穀物生産、その生産を支配している『穀物メジャー』『食品メジャー』、『シカゴ商品取引所』を扱って行く予定です。
>そもそも市場原理主義に則れば、別に日本は高い米国から輸入しなくても良い訳なんですがね。
それこそ安い南米産や東欧産を買った方が得なんですが。
実は、1960年代から2005年位までは、米国産の穀物が国際的に最も安かったのです。(勿論、米国の農産物補助金が投入されているが。)
現在は、穀物価格がシカゴ商品取引所で価格決定されます。その結果、どこの生産地であれ、価格はその水準に値上がりします。
『東欧や南米産でも安くならない』という状況認識が必要だと思います。
>ところがそこにも米国メジャーや中国の手は伸びてるようで日本の商社はルート確保に苦戦してるようです。
そうですね。
ブラジル産の大豆が、米国の穀物メジャーと中国の動きで、日本向けが危機に瀕しています。
これからも、コメントよろしく。

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