2019-07-23

国際情勢の大変動を見抜く!-22~ユダヤ思想の民族主義と普遍主義から世界統一政府の思考に繋がった!~

アブラハム

ユダヤ思想の特徴は民族主義と普遍主義の二面性にあるという。民族主義の大元は選民思想で、ユダヤ人のみに許される思想。普遍主義はユダヤ民族以外の人間を信じさせるための思想で、これが「人類みな兄弟」などの平等主義や民主主義等近代思想。つまり架空の美化観念。そのために共産主義が試され、現在はグローバリズムを推進している。

 

これは、ユダヤ人が支配する世界統一政府への結実を目指している。

ユダヤ人はユダヤ民族以外の異邦人を飼いならすために世界各国に離散し、「普遍主義」を流布するのが使命。つまり積極的な離散で、これをディアスポラという。こが流浪の民と言われる真実の姿。

なんとも恐ろしい民族である。

ユダヤ民族の結集軸がユダヤ教。かれらはそれを広めるつもりはない。その他大勢を従わせる観念を広めるのが役割。だからそのための思想は何だって良いのである。

『世界を操る支配者の正体』(馬渕睦夫 著)からの紹介です。

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■■ディアスポラ化する人類

■自らに意思で離散したユダヤ人もいた

 

この章ではアメリカの主導的な思想となったユダヤ思想について考えたいと思います。我が国においてはユダヤ思想はあまり理解されていません。その最大の理由は我が国にはユダヤ人の集団がいなかったことでしょう。ユダヤ人に対する迫害や差別からやがて共存へと、1000年以上に渡ってユダヤ問題にかかわってきたヨーロッパとの違いがあります。しかし、以上に見てきたように我が国を襲っているグローバリズムとはユダヤ思想なのです。したがって、ユダヤ思想を理解することは我が国が生き延びる上で必須のことと言えましょう。

 

ユダヤ思想を理解するカギはディアスポラです。ディアスポラとは一般的に離散と約されていますが、離散という概念は私たちにはなかなか理解が困難です。その理由は簡単で、日本人は離散を経験したことがないからです。離散とは、紀元70年にユダヤ民族がローマ帝国に滅ぼされ世界に散らばっていった状態を指します。追放という意味で説明されている場合もありますが、それだと受け身的に強制的に放逐されたニュアンスが強くなり、自らの意思で世界各地に移っていったユダヤ人たちのことが含意できません。後にも述べますが、ユダヤ人はディアスポラに積極的意義を見出してるのです。このディアスポラの意味を理解するうえで、ユダヤ人の歴史がどのようにして始まったかを見る必要があります。ユダヤ人の歴史は移住から始まりました。この経緯を旧約聖書で辿ってみます。

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旧約聖書の「創世記12章」からユダヤ人の物語が始まります。ユダヤ人の始祖アブラハムに神ヤーベが命じるのですが、そもそもこの命令からして私たちには意外なものと感じられます。ヤーベはアブラハムに対し「あなたは生まれ故郷 父の家を離れて わたしが示す地に行きなさい」と、故郷を捨て家族を捨てて他人の土地へ行けというのです。アブラハムは素直に神の言葉に従います。当時すでに75歳だったアブラハムは故郷ハランを出て妻のサライと甥のロトを連れて神の示したカナンの地へ向かいます。ユダヤ民族の祖アブラハムの物語は、ユダヤ民族に対して故郷との絆を断ち切って旅人であれと教えているのです。

 

アブラハムは一旦カナン地方のシケムの地に落ち着きますが、長期に留まることはせず、次々と旅を続けエジプトにまで出かけることになります。いわば流浪生活です。この逸話は、ユダヤ人は一つの土地に定住することはせず、絶えず移住を続ける民族であることを象徴的に示していると言えます。

 

この離散パターンは、アブラハムの後も基本的に続いていきます。足早にユダヤ人の歴史を概観しますと、移住先のエジプトで奴隷の身分に落とされていたユダヤ人はモーゼに率いられてエジプトを脱出し、シナイ半島を40年間さまよった後、モーゼの後継者ヨシュアがカナンの地に入ります。その後、彼らは12部族ごとの部族国家に分かれますが、やがてダヴィデ王がエルサレムを首都とするイスラエルの統一国家を樹立します。その息子ソロモン王の治下でイスラエルは栄華を極めますが、ソロモンの死後北のイスラエル王国(10部族)と南のユダ王国(2部族)に分裂し、やがて北はアッシリアに、南はバビロニアにそれぞれ滅ぼされて、ユダヤ人は離散の憂き目を味わうことになりました。アッシリアに連行されたユダヤ人たちはその後歴史から消えてしまいます。また、バビロニアの支配下にあったユダヤ人はいわゆるバビロンの捕囚の境遇に留め置かれ、バビロン川のほとりで故郷シオンの丘を思って泣いたと旧約聖書は伝えています。

 

実はここからが興味をそそられるのです。バビロニアを滅ぼしたペルシャのキュロス王によってユダヤ人たちは故郷に帰ることが許されたのですが、故郷に帰るものは少なく、多くのユダヤ人は自らの意思でペルシャ王の支配するバビロンの地に留まったのです。これも離散なのです。

 

つまり、離散ユダヤ人とは故郷のユダヤの国には帰らずに外国の地で生活するユダヤ人のことです。ユダヤ帰還を許された人々はユダヤ王国を再建しますが、またしてもローマ帝国に滅亡させられます。紀元70年のことでした。以後1948年のイスラエル国家建設までの約2000年間、ユダヤ人は国家を持たず世界に放浪する状態が続きました。狭義には、この時期のユダヤ人の置かれた状況を指してディアスポラ・ユダヤ人(離散ユダヤ人)と言います。

 

■異邦人をすべて「ユダヤ化」する

 

このようなユダヤ国家の興亡の歴史を見てみますと、ユダヤ民族にとって切実な問題は、祖国が滅んだ状況の中、いかにして民族として生き延びるかという点にあったのです。この視点から分かりやすく解説したのが、ユダヤ人の歴史家マックス・デュモントの『ユダヤ人の歴史――世界史の潮流のなかで』です。デュモントはユダヤの予言者の言葉を引いて、ユダヤ民族の生き残りの方法としてユダヤ思想の二面性に焦点を当てました。すなわち、民族主義普遍主義です。

 

民族主義とはユダヤ民族の選民思想であるのですが、選民思想はユダヤ教に基づており、神のメッセンジャーとしてのユダヤ人のアイデンティティを保持することが、ユダヤ民族の生存に必要だというのです。普遍主義とは、人類に普遍的なメッセージを世界に伝えることであって、そのために世界の数々の中心地にユダヤ人が存在することが必要だとする主張なのです。

 

これを言い換えれば、民族主義のためにはイスラエルという国家が必要であるが、国家というものはいつでも滅ぶ可能性があるので、ユダヤ民族のアイデンティティ、つまりユダヤ教を存続させるためには、イスラエル国家の外の世界にディアスポラのユダヤ人が存在する必要であるということです。しかし同時に、ディアスポラ・ユダヤ人は単にユダヤ教を守るだけでなく、ユダヤ教が教える人類に普遍的な価値、例えば「人類は兄弟である」というメッセージを広める責務があると論じています。なぜなら、普遍的価値を広めることによって世界がユダヤ思想化されることになり、ユダヤ民族の安全に寄与すると考えたのです。

 

この説明は大変分かりやすいと思います。なぜイスラエル国家の建国が必要であったのか、そしてユダヤ人国家ができたにもかかわらず、なぜ多くのユダヤ人が祖国に帰還せずにディアスポラのまま各国に留まっているのか、その理由がよくわかる解説です。ユダヤ思想の二面性は現在の私たちにとって、大変興味深い教訓を与えてくれます。特に関係するのは普遍主義です。彼らの言う普遍主義を理解すれば、グローバリズムとユダヤ民族主義との関係を理解することができるのです。

 

ユダヤ人の言う普遍主義とはユダヤ教を世界に広めることではありません。ユダヤ教はあくまでユダヤ人のための民族宗教であって、世界宗教ではありません。ユダヤ教の掟はユダヤ人のみを対象としたものですから、彼らは私たち異邦人をユダヤ教に改宗させようとしているのではなく、人類に「普遍的」であるとみなす思想、「人類は兄弟」のような平等思想や、共産主義、グローバリズムを世界に広めようとするのです。いわば、彼らが普遍的と見なす思想へ私たちを「改宗」させようと試みているのです。その違いを明確に区別する必要があります。

 

グローバリズムは民族主義を否定すると言っても、ユダヤ人のみには民族主義が許されています。グローバリズムの下ではユダヤ人以外の民族主義は認められていないということは、グローバル社会において民族主義的なものはすべてユダヤ人が独占するのです。異邦人をすべて「ユダヤ化」する。世界がユダヤ化すれば、イスラエルという国家は安泰になる。要するに、世界にイスラエル国家しか存在しなければ、イスラエルが滅亡することはないと彼らは考えているのです。

 

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