2019-02-06

迫りくる大暴落と戦争刺激経済-19~日銀によるマネー創造の秘密~

プラザ合意

この背景にはアメリカの圧力がある。その象徴とも言えるのが「プラザ合意」だろう。

ロッキード事件で田中角栄がアメリカの罠に嵌まり、民族派に対する見せしめとされた。それにビビッた中曽根首相や竹下大蔵大臣らが、アメリカからの為替調整を押し付けられ半ば無理やり「合意」させられ、60兆円を献上したのだ。これ以降、下降線を辿るアメリカ経済を支えるために、事あるごとに日本に圧力を加えてきた。

 

アメリカの100兆円を献上した小渕敬三内閣は、その心労のためか殺されたかは不明だが、脳出血で死んだ。

米国債を買わざるを得なかった橋本龍太郎は、「日本は米国債を売りたい誘惑にかられる。一部は金で保有したい」と訪米した際のニューヨークでの講演で言ったとたん、そのあとに殺された。

 

アメリカに盾突けば命が危ない。この圧力の元、田中派やそのあとを受けた経政会はどんどん弱体化し、それに業を煮やした小沢一郎が自民党を去って、日本再生を試みるが悉く邪魔が入る。幸い殺させることはなかったが、表舞台には登場できなくなった。

 

今後望みがあるとすれば、単極子ビームで最強の軍事力を持ったロシアのプーチンの民族自決の動きだろう。安倍普三がロシアとの関係を強固に仕様と動いているが、岸信介の子孫であり田布施の系統。まだまだその本心は分かりかねる。

 

 

『迫りくる大暴落と戦争“刺激”経済』(副島隆彦 著)からの紹介です。

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■リチャード・ヴェルナーが日銀によるマネー創造の秘密を暴いた

 

日銀によるクレジット・クリエイション(信用創造)とマネー・クリエイション(マネー創造)の秘密を暴いたのが、リチャード・ヴェルナー氏だ。彼が、2001年に『円の支配者』を出して、日本の中央銀行である日銀が、マネーを勝手に作り出してきたことを暴いた。それで、日銀のマネー創造が、景気を勝手に作ったり壊したりしているのだ、とズバリ書いた。日銀こそがバブルを起こし、そして破裂させる元凶になっている、と大きな真実を掘り当てた。ヴェルナーは、24歳から日銀と大蔵省の研究所に来て、ずっと日本の金融制度の裏側を調べていた。結果として、それは、その後のアメリカとヨーロッパの金融政策の大きな秘密を暴くことにもなった。

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(中略)

 

ヴェルナーは、「中央銀行がやっていることは、自分勝手な信用創造であり、かつマネー創造だ。ここに最大の欺瞞、インチキがある」と暴いた。お札を刷らなければいけないときに刷らないで、不況を作り出す。刷りすぎてどうしようもなくなって、バブルを生み出し、それが爆発することで、大不況に陥れた。それで、大不況に陥ったら今度はお札を吸い上げて引き締める。そうではなくて、不況に陥ったときこそ急いでお札を刷って銀行に大量に貸し出して、資金を世の中(市中)に放出して、景気を回復(不況から脱出)させればいいのに、それをやらなかった。逆のことばかりやった。だから日銀の戦後の歴代総裁は愚か者たちだったと、書いたのだ。

 

■ヴェルナーの本で、この30年の金融経済の全体の謎が解けた

 

ヴェルナーが、この大発見をしたのは今から30年前の1988年だ。その3年後にこの本を出した。1989(昭和64)年の1月に昭和天皇が亡くなった。1月7日崩御で翌日1月8日から平成だ。30年が経った。

 

1980年代の後半(1987年から19992年まで)、日本に狂乱地価高騰の土地バブルが襲い掛かった。世の中にお札が溢れまくって(と言っても、金持ちと経営者たちの世界でだけ)、過剰流動性となって、不要なお金が土地(不動産)に向かって、地価が激しく値上がりして、不動産業界は空前の好景気に沸いた。地上げ屋が横行して日本全国のあらゆる不動産物件に腐った資金が入れられた。リゾート地では原野商法がまかり通った。日本のバブル不動産紳士たちは、ハワイどころか、カリフォルニア州のホテルや、シカゴの高層ビルまで買ったりした。ロックフェラーセンターを三菱地所が買ったりした。このあと三菱地所は計画的に大損をさせられた。バブル紳士達は不動産を捨て値で投げ捨ててほうほうの体で日本に戻ってきた。

 

バブルにならないためには、必要な資金が、生産性のある優れた開発投資や、成長する新しい産業に回されるべきだったのだ。それを上手に政策指導する能力が、日本の指導者達にはなかった。

 

このバブルを作って、そしてはじけさせて、日本社会を困らせたのは、まさしく日銀と大蔵官僚たちだったのである。1989年の12月の大納会で、日本株(東証)は3万8957円の最高値をつけた。ところが年が明けた翌1990年の1月初めには、どかんと暴落が来た。バブルは一気に崩壊した。この時の日本バブル崩壊を受けた痛手から、日本はまだ回復していない。それが30年前だ。

 

1985年9月に、「プラザ合意」があった。大蔵大臣の竹下登が、生命保険会社とかのニューヨークのお金をいっぱいアメリカに差し出した形になった。日本はアメリカとの為替の調整に合意した。この時、1ドル240円だった為替が、3年後には120円で、ちょうど2倍の円高になった。その時、日本は国家として60兆円ぐらいを損した。機関投資家(銀行、生保、証券など)がニューヨークにおいていたドル建ての資産が為替で半減した。半減することでアメリカ政府の苦況を助けた。資金がアメリカに移った。

 

1985年のプラザ合意のときに、大蔵大臣だった竹下登が、60兆円をアメリカに差し出したことで、日本国内に、この2年後に、巨大な余剰資金(過剰流動性)が生まれたのだ。実体のないお金をつくって、アメリカに差し出したので、日本国内にその分の打撃が来た。このバブル余剰資金が、1987年からの狂乱地価バブルを産んだのだ。そして、それが、1990年まで続いて1991年に大破裂した。これで敗戦後ずっと続いた日本の経済成長は終わった。

日本は、以後、30年間、今に至るまで、不況のまま、沈みっぱなしだ。「日本は失敗した国だ」と全ての外国人の目からははっきり見えている。日本人は、この自分達の哀れな現実を中々直視しようとしない。「現実を直視せよ」と言うくせに全く直視しない。直視の仕方も分からない。

 

リチャード・ヴェルナー氏が、この日本の30年をずっと冷酷に正確に研究して解明していたのである。ワルの竹下登は、あの時「われ万死に値す」と言った。ご褒美として、竹下は中曽根康弘の後、首相にさせてもらえた。「アメリカの言うことをよく聞いた。だからお前を日本の支配者である首相にしてやる」ということだ。苦しんだのは日本国民だ。これが真実だ。

 

それから10年後の1998年に、何があったか。今から20年前だ。

 

1998~2000年は、小渕敬三内閣で、アメリカの金融市場が再び緊急の苦況に陥っていた。LTCMという投資法人が、ロシアへの投資で大失敗して、ニューヨークで金融危機(銀行の信用不安)が起きそうだった。それを助けるために、日本はアメリカに「米国債を1兆ドル(100兆円)買え。資金をアメリカ政府に渡せ」と命令された。この時、ラリー・サマーズ財務長官が2回、日本に怒鳴り込んできて、日本から強奪していった。小渕は、自分のことを「世界一の借金王(100兆円の借金王)」だ、と自嘲した。そして脳出血で死んだ。この時の100兆円も日銀が、緊急で刷り散らかしたお札となって日本国内に生まれたので、これがバブルの原因となる。

 

その3年前の1995年に、日米自動車交渉があった。これを1997年に何とか処理した橋本龍太郎は、汚れた竹下登系なのだが、もともとは田中角栄が育てた若者でもある。橋本は、「日本は米国債を売りたい誘惑にかられる。一部は金で保有したい」と訪米した際のニューヨークでの講演で言った。とたんにこのあと殺された。「ミスター円」といわれた榊原英資という財務官(大蔵省のNo.2)は始めからアメリカの手先なのだが、大蔵省内の意見に押されて円安を仕掛けて、逆にアメリカ(ビル・クリントン政権)から日本は懲罰を受けて100円を割る円高に追い込まれた。この後、1ドル79円75銭まで行った。

 

このあと日本は不動産バブルの破裂のあとの不良物件の処理に失敗した(全国のゴルフ場のほとんどが破産した)。銀行たちが危機に陥った。それが1997年~1999年だ。この時、兵庫銀行、北海道拓殖銀行(拓銀)そして長銀(日本長期信用銀行。新生銀行になった)、日債銀(あおぞら銀行になった)などがバタバタと20行ぐらい潰れた。その先駆けで山一證券が潰れた。

 

この時期に、小沢一郎が仕組んで自民党を大分裂させて、日本を本当の2大政党政権交代制の国に作り変えようとして失敗した。1994年、細川護熙政権の1年足らずでの瓦解だ。小沢一郎は日本の国力と政治力を統一(団結)させた上で、本気でアメリカと交渉しようとした。しかし小沢の計画は叩き潰された。小沢一郎が、本当に現在の西郷隆盛なのだ。この小沢一郎を育てた田中角栄の系統(大平正芳は横で一緒に)が日本のためによく闘った。

 

(後略)

List    投稿者 tasog | 2019-02-06 | Posted in 04.狙われる国の資産, 07.新・世界秩序とは?No Comments » 

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